tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

落馬してわかったこと

2019-05-17 23:30:32 | 日記

落馬して痛切に思ったこと。以下自分に対する覚書。

1.どんなに短い距離でも、どんなに知った道であっても、ヘルメットを着用。
 ヘルメットをかぶってると、割と大胆に緊急行動ができる。ヘルメットの着用は基本中の基本。重大なけが防止には必須。

2.あぶみの長さをきちんと合わせる
 「エクスキューズ・ミー」大声で叫んだものの、牧場のスタッフの耳には届かなかった。まっ、いいか、とか妥協しないこと。普通の足の長さに見えるかもしれないけど、ぼくの足はスタッフが見積もるよりもかなり短い。

3.手綱をできるだけ離さない
 Youtubeに落馬シーンを集めた動画がいくつかあるが、上級者は体が宙に浮いても馬の首にしがみつき、あるいは、足が地面につくまで手綱を離さない。逆に、手綱を離さないから、足から落ちることができる。あっさりとあきらめないことだ。

以上3点が、生まれて初めて、しかも3度も落馬して体で覚えたこと。日ごろバランスの練習に、ナショナルの「ジョウバ」をあぶみを外して使ってるけど、あぶみをきちんと踏む習慣が大切だ。
乗馬は落馬して体で覚えこんでいくものだが、キャンターやギャロップで落馬すると怪我のリスクが高くなる。当たり前だけど、低速の並足の状態で悪い癖はなしておくべきっすね。


落馬

2019-05-16 21:55:12 | プチ放浪 海沿い編

トロット(速足)あるいはキャンター(駈歩)での騎乗中、あぶみが外れたらどうするか。こんな時の対処法は二つある。一つは、後続が離れてて、しかも地面が安全な草地ならあっさりと落馬。手綱を最後に放し、できるだけ足から着地するように落ちる。そして落ちたら体を回転して受け身。墜落のダメージを少しでも和らげるようにする。

もう一つの方法は、馬の首に縋り付いて停止するのを待ち、止まってからあぶみを履き直せばよい。

この時は、馬の首に縋り付くなど思いつきもしなかったので、ぶざまに落馬。理想とは程遠く、背中から落ちて息がつまった。来た道を引き返すということでなめていたぼくは、頭を締め付けるヘルメットを嫌がってかぶってもいなかった。
起き上がり、骨に異常がないことを確かめる。背中がひどく痛むが打ち身ていどの様子。Flushはと探すと、すぐそばでびっくりしたようにたたずんでいた。落馬は乗り手にダメージを与えるが、乗ってる馬にも精神的なダメージを与える。
すぐにFlushに駆け寄って、「へたくそでごめんな」と謝って顔を撫でてあげた。
Flushは嫌がりもせずに顔を撫でられていた。この時だった。ようやく彼と心が通じたと思ったのは。

心配して駆け寄ってきたトムに大丈夫だと合図すると、ぼくは再びFlushの背中に飛び乗った。それから先の帰り道は、手綱をルーズにしてFlushの好きなようにさせていたが、道草を食うそぶりもなく、リズムのよいトロット(速足)。落馬の後は、彼もぼくに目いっぱい気を使ってくれてるようだった。


馬にワイロ

2019-05-15 23:31:26 | プチ放浪 海沿い編

すっかり乗っていた馬の機嫌を損ねてしまったぼくは、BBQの昼食をはさんで彼との関係修繕にでた。
現地ガイドのトムを誘って、Flushに日本から持ってった氷砂糖をプレゼント。ところがこれに見向きもしない。トムがあげてもダメ。
・・・トムが氷砂糖を指でつまんで珍しそうにしてたから、ひょっとしたら、かの地には氷砂糖なるものがないのかもしれない。結局、日本から持ってった氷砂糖はトムがおいしそうになめていた。
せめて水でもと、手の平にミネラル・ウォーターを汲んで差し出すも、これも無視。ぼくのワイロ作戦は失敗に終わった。

そんなんで、Flushに騎乗して帰り道のことだ。牧草地を通るダート。ホーストレッキング用に造られた道だ。多少デコボコしているが、広くてトレッキングには上等。帰り道なので、それぞれの馬が牧場を目指してトロット(速足)。
Flushにはトロットに加えてキャンター(駆け足)が時々入る。よっぽどぼくを乗せるのがイヤなのだろうか。
そのとき、地面のくぼみを避けたのだろう。Flushは横跳び。その反動で自分の首にかけていたアクションカメラ(GoPro)が膝に落っこちた。拾おうと下を見たとき、Flushがまたはねた。今度はその反動で、左のあぶみから足が外れた。
・・・やばい、落馬する。

そして、ぼくは無様に、この日三度目の落馬をした。


はじめての落馬

2019-05-14 22:37:50 | プチ放浪 海沿い編

Flushに乗って、ぼくは3回も落馬した。それも人生初めての落馬だった。

最初の落馬は、馬と一緒にラグーンにジャブジャブと入ってった時のこと。手綱だけのはだか馬に乗ってるから、膝で馬体をはさみ落ちないようにコントロール。だんだん深みに行くにつれ、Flushは「深いとこはイヤでんねん」と先に進むのを嫌がる。それをなだめつつ浅瀬を歩かせてたら、深みに足を取られ前のめりに。。

あっさりとぼくは海中へ振り落とされた。鬐甲(馬の肩あたり)に手をかけ、バタ足で体を持ち上げてなんとかよじ登りって復帰。Flushも速く砂浜へ帰ろうと必死だ。

他の馬たちが浜を目指して戻りかけたとき、もう一度、深みへ行かせようとしたらFlushが怒った。
「なにすんねん、ワレ」
ぼくの手綱の指示を無視して浅瀬へ。そこでぼくを乗せたまま体を横にして転がった。「もういやや」
Flushは海底の深みに足を滑らせたのがよっぽど怖かったのだろう。。馬が転がれば、上に乗ってるぼくは落ちざるを得ない。

2回も振り落とされてぼくもめげた。
もう騎乗する気もなくなって、手綱を引いてFlushと砂浜をトボトボ。先にあがったみんなが待つ場所へ。Flushは、怒気のこもった黒い目でぼくをながめていた。

・・・ぼくはFlushに、乗り手として信頼してもらうのに失敗したのだった。


Flushという馬

2019-05-13 22:28:35 | プチ放浪 海沿い編

バヌアツでは、馬とともに牛の牧場(私有地)を抜け、うっそうと茂る雨林を抜け、さらに白砂に映える真っ青なラグーンで馬と一緒に泳げる。
ポートビラにあるClub Hippique Adventure Parkで、現地の乗馬ガイドのトムから引き渡された馬は4歳馬。名前はFlush。美しい牡馬だ。

Flushの正面に向き合って、「よろしくな!」と彼の顔に手を伸ばそうとしたら、
「なにすんねん!」と、びっくりしたように耳をピンと立て触られるのを嫌がった。こんな馬、良くいる。なぜか、コミュニケーションが取りにくい馬は関西弁をしゃべるイメージ。お互いに理解し合うのは難しいのかも。

騎乗すればこっちのもんだ。ワシャワシャとタテガミやら首筋を撫でてやる。すると、首を思いっきり下げて手綱を引っ張って抵抗。。ヤなヤツ。
そのまま頭を下にして草などをムシャムシャやってる。
しばらくはFlushとぼくとで主導権の取り合い。
だが、ここの馬たちは総じて、外乗りイコール食事タイムと思ってるようだ。おしとやかな女性にあてがわれた一頭だけが、行儀よく草も食べずに出発の合図を待ってる。それ以外は、乗り手の意思を無視して勝手に草をモグモグしてる。
なめきった馬たちには、お客さんを乗せてるって意識は全くなさそうだ。

このFlushとともに海へ。そこでぼくは人生初の落馬の経験。
日本じゃ落馬を語ってくれる人はいないけど、海外にはいる!