ごきげんようでござる!
「戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマー2010」登場のSFマシーンで構成されたテックボット部隊はサイバトロン所属のスクランブル合体戦士・第3弾なのでござるが・・・ いまいち人気に欠ける存在でござる。
今宵はスペースジェット(宇宙船)に変形するテックボット部隊・攻撃指揮官、スキャッターショット(C-86、スキャッターショット、1980円)の登場でござる!
本品は1987年に単品販売と5体合体セット(C-91、コンピューティコン、5500円)が販売されたでござるが、本体仕様は共通なのでござるが説明書及び付属のカードのみ異なるでござる。
そう、単品販売ではスキャッターショットのカードが付属するでござるが、合体セットではコンピューティコンのカードのみしか付属しないでござる。 カードを重視して考えるのであればドチラを買うか悩むところでござるな?
さて、スキャッターショットを含むテックボット部隊は活躍を地球から宇宙に変更した為に、現行車両ではなくSFデザインのハイテク部隊としてデザインされたでござる。
しかも、デザイン原案は米国側が担当した為に、日本人のSF感覚とは異なる色彩に仕上がってしまったでござる。
それゆえにデザイン上のダサさが目立ってしまったのでござろうな?
スペースジェットのデザインは表裏対称のシルエットで、着地には着陸脚を展開するでござるが、転がし走行ができないでござる。
そう、本品の場合は翼の側面に車輪が埋め込まれているので、転がし走行を行うには翼を折りたたむ必要があるでござる。
はっきり云ってかっこ悪いでござる・・・
それゆえか本品の説明書には転がし走行の詳細が記されていないのでござるよな。 (笑)
因みに本品の説明書に記されているアタックモード(アタックジェットタイプ)は合体用パーツのプロテクターを台座風に配置して、武器パーツ(各破裂弾用大砲)を一基取り付けるのが公式変形だったりするのでござるが、自動酸粒子砲を露出した拳穴に取り付けられるので追加してみたでござる。
なお、アタックモードは余剰パーツ対策も兼ねているでござるが、頭・拳・足などの合体用パーツが余ってしまうでござる・・・
機首先端部がボタン操作により開閉し電子パルスキャノン砲を出現させるでござるが・・・ ただそれだけだったりするでござる。 現在であればミサイル発射ギミックでも仕込めそうでござるが、当時の米国安全基準ではミサイル発射ギミックがNGなので、当時の新規に制作されたトランスフォーマー玩具にはミサイル発射ギミックが無いのが標準だったりするでござる。
せめて、プロテクターの裏側に車輪でも設けられていればよかったでござるが、そのままディスプレー台状態なのが悲しいでござる。
ロボットモードの変形は簡易なうえに、所謂箱を積み上げた積み木ロボ体形に日本では受け入れられにくいカラーリングとデザインが残念な事になっているでござる・・・
しかし、スクランブル合体ロボも5or6段目ともなると工夫が施されており、両肩の合体用ジョイント凹を隠す為に武器パーツ(各破裂弾用大砲)を取り付ける設計になっているでござる。
なお、両肩の各破裂弾用大砲の意味がイマイチよく分らない武器名でござるが、おそらく英文の直訳でござろうな? 間違っても核破裂弾用大砲の変換ミスじゃないと思いたいでござるな。 (笑)
更に彼の場合顔色が悪く、何故に不健康そうなカラーリングにしちゃったのだろうと疑問に思うのでござるよな?
なお、TVアニメの作画では顔は普通に白いだけなので病弱なイメージがないのでござるが、玩具設定だと、デストロン兵には果敢に挑み、弾薬を打ちつくすまで止めないほどの無礼でドラ声を張り上げる実直な戦士だそうで、玩具のイメージギャップに加えてアニメ版の思慮深い性格描写とイマイチキャラクター性に統一感が無いキャラクターになってしまっているでござる?
まあ、アニメ自体の登場も後半に加えて登場回数が少なかったことも不人気になった原因でござるかな?
なお、能力値は体力(8)、知力(7)、速度(7)、耐久力(8)、地位(8)、勇気(9)、火力(8)、技能(6)で設定されており、武器は背中に収納された電子パルスキャノン砲と両肩の各破裂弾用大砲(二基)に加えて二連装機関銃(三基)などの内蔵式武器に加えて手持ちの自動酸粒子砲と重武装な戦士でござる。
因みに非公式な武装パターンでござるが、肩の各破裂弾用大砲を外せば合体用の胸部プロテクターを盾のように取り付けたりすることも可能でござる。
しかし・・・ 盾と見立てるにはイマイチ盾の意味をなさないデザインなのでござるよな。 (笑)
まあ、説明書に無い遊び方ができる自由度は遊び応えのある玩具でござるが、今の目でみれば首や腕などの可動範囲が狭い事が残念でござる。
しかし、本品の場合は5体合体が最大のセールスポイントでござるから、単体ロボットモードの可動などは当時の設計思想では手足が付いていれば問題ない大らかな設計思想だったでござる。
スキャッターショットは5体合体の胴体部分を担当し、余剰パーツである頭部及び胸部プロテクターの合体用パーツを取り付けなければならない旧式の合体方法も当時なら仕方が無かったでござるな・・・
そして、スキャッターショットには他のスクランブル合体ロボ指揮官クラスにのみ存在する第3形態の基地モード(砲台モード)が存在するでござる。
設定上は電子パルスキャノン砲で、アニメ本編にも登場したでござる。
他のスクランブル合体ロボの基地モードはアニメに登場する事が無かった分、優遇はされていたのかもしれないでござるが、玩具でのメトロフォレックス(C-70、メトロフォレックス、4980円)との連結ギミックは無いでござる。
一応、サイバトロンでは単体で砲台モードーに変形する戦士は珍しい存在だったでござるから、アニメでも注目されたのでござろうな?
まあ、スキャッターショットの場合はアニメ本編を見ているか観ていないかでイメージが変わるキャラクターなのも人気が無い原因かもしれないでござる。 やはり合体ロボットは合体してこそが華でござるかな。