ごきげんようでござる!
「トランスフォーマー」のアニメ作品は最初に玩具ありきの場合が多く、ストーリーに合わせて玩具を設計するのではなく、既存玩具を使用して如何なストーリーを作るのかが魅力の一つでござる。
故に玩具の完成度が残念な商品にはアニメによるテコ入れで魅力を補完して商品を売ろうとするキャラメイクが行われたものでござる!
今宵は1988年展開の「トランスフォーマー 超神マスターフォース」より、デストロン・ヘッドマスターJr.深海攻撃兵士、キャンサー(D-303、キャンサー、1800円)の紹介でござる!
本品は超神マスターフォース・ヘッドマスターJr.商品として販売されたでござるが、海外では同じ仕様のままヘッドマスター商品、ディセプティコン破壊工作兵、スクイウィーズプレイとして販売されており、日・米版の違いは商品名とパッケージ及び説明書とカードが違うくらいでござる?
そう、1988年度展開のトランスフォーマーはお国柄の趣向に合わせたシリーズ展開を行ったので、玩具は共通でも日米の設定・ストーリーが大きく異なるでござる。
本品もデストロン・ヘッドマスターの特徴である動物型でござるが、1988年度商品の特徴として動物を模した怪物であるモンスターモードが主流となり、本品のモンスターモードもカニモンスターと呼ばれていたりするのでござるが・・・
日本人感覚では何処がカニなのでござろうかと思ってしまうデザインでござる?
拙者が感じたモチーフはハサミムシかと思ったでござるが、公式設定がカニでござるからカニモンスターなのでござろう?
米国先行のデザインゆえに日本人の趣向とは異なるデザインが出来上がるのでござろうな?
なお、本品はカニモンスターの腹部にパートナーのマスターフォースを収納可能なのでござるが、サイバトロン側のトランステクターと違い窮屈で乗り心地が悪そうでござる。
そう、日本設定では海外設定と異なり、マスターフォースの方が本体で、カニモンスターはトランスフォーマーではないトランステクターなのでござる。
しかも、前年度販売のヘッドマスター商品は大きすぎる為か小型簡略化されたおかげで、見た目を重視する日本では子供と解釈されてしまった訳でござる?
そう、海外設定のヘッドマスターはネビュロン人の密輸業者にして無常な犯罪者ロコス(年齢不詳?)でござるが、日本設定だと、中国出身の11才の少年(アニメ設定では13才?)キャンサーで、超竜拳・デューンの使い手と云う如何にも中国=拳法の単純なイメーで、玩具特徴を全くいかしていないキャラクター設定でござる。
しかし、アニメのキャラクターとしては中国人らしからぬイメージでござるが、ショタ好きでアニメ好きの姉さん方を引き込むには成功した作品ではあるでござる。 (笑)
商品は小型・簡略化によりヘッドモードの変形も前屈姿勢だけで完了するでござるが、ロボットフェイスを隠さず背負ってしまうだけの造形には興醒めしてしまうでござるよ・・・
ヘッドオンしたロボットモードも胸部パネルが無くパワーメーターが丸見えなうえネジ穴も前面に露出するなど微妙なデザインで、カニモンスターの特徴も拳法属性の設定も活かされていないデザインでござる・・・
まあ、拳法属性は後付け設定でござるから玩具のデザインには関係ないでござるが如何すれば、アニメ版キャンサーのイメージが湧いたのか不思議でござるよ?
なお、商品は簡略化故にパワーメーターの数値パネルは固定化されているでござるが他のヘッドマスター及びヘッドマスターJr.とクロスヘッドオンが可能でござる。
キャンサーの設定はでは、デストロン・ヘッドマスターJr.の末っ子的存在で、スピーディーで身軽な戦闘を行う小悪魔的デストロンのアイドルだそうでござるが、ヘッドオンによるパワーメーター値はスピード(4)、強さ(9)、知力(5)で、ロボットモードの能力値は体力(8)、知力(5)、速度(4)、耐久力(9)、地位(5)、勇気(10)、火力(7)、技能(6)とキャラクター設定と能力値が合わないでござる・・・ ちゅーか、キャンサーの能力値は海外版のスクウィーズプレイと共通でござるから違和感がでてくるでござる。
キャンサーのキャラクターに合わせて設定値も組みなおすべきでござるがソコまで手が回らなかったのでござるかな?
なお、専用武器はアクアブラスターとティルソードでござるが、必殺技の「超竜拳・デューン」は拳法技であり、構えが竜の姿に似ているのでこの名前がついたそうでござる?
う~む・・・ カニモンスターであるデザインが全く活かされていないでござるよな。 (笑)
まあ、日本設定を好意的に解釈するのであれば、キャンサーに合ったトランステクターが無く適当に入手したトランステクターに乗った為に本来の能力を発揮できないと見るべきでござろうな・・・
如何も拙者はアニメ版キャンサーは日本のアニメファンに媚びたデザイン故に気に食わないでござるが、日本人を主人公にキャスティングする御国びいきの作品でも敵側に設定したキャンサーも悪人のままで終わらずオイシイ扱いだった事には評価したいでござる。
そう、たとえ御国ひいきの作品でも何処かの国のようにアニメ本編に政治的メッセージを入れるのは勘弁してほしいでござるよな。
まあ、拙者の本音から言えば、米国作品ではNGである子供が武器を持って最前線で戦う描写も好きではないのでヘッドマスターJr.ちゅー設定も好きではないのでござるよ。
米国では「はじめてもおつかい」でさえ児童虐待とか親権放棄とか言われるそうなので、子供番組で子供が戦場で戦う作品など放送しようものなら大変な事でござるよな。 (笑)
商品も可動部が多く、ポージングが付けれれれば拳法属性のロボットで通用しそうなのでござるが、商品がキャラクター設定に追いついていないでござる。
商品の不出来はアニメ演出により補完できるものでござるが、アニメキャラクターが必要以上に人気が出てしまうと玩具はアニメのイメージを壊すとして売れなくなる「サムライトルーパー」な現象を起こしてしまうものであり、本品はまさしくソレだったりする訳でござるな。 (笑)
あれじゃなくてね。
他のキャラ同様にリメイクラインで。多少おかしな体形でもアニメイテッドにならまぎれ込めたんじゃないかな。
今キャンサーをリメイクしたら巨大生物蟹にヘッドオンするのが面白いかな。
放送前からアニメイテッドに人間体がカメオ出演?するらしいの知ってましたが、アレだけ?ウッソー(あの話まだ前半しかみてませんけど)
くぼやん殿、ヌエベ殿、「超神マスターフォース」は賛否両論あるでござるが、当時の人気声優を起用するなどでアニメファンにアピールした作品でござるから、結果的に女子のトランスフォーマーファンを作る事ができたでござるな。
まあ、拙者的には「トランスフォーマー 超神マスターフォース」は「マシンロボ クロノスの大逆襲」にアニメファンを持っていかれた結果の対抗策だと思うのでござるよな?
そういえば声の担当者が某サッカー漫画家の奥さんでもあるんですよね~。
アニメでのCVは、「ボールがともだち」の某キャプテンだったことは覚えています。
カニモード、アニメ資料本で見た時から
ずっと既視感を抱いてましたが、馬鹿一代さんの写真で解りました。
カブタックのガニランに似てるんだ・・・!