年末に、「仕事を失い笑顔で新年を迎えられない」方々を思い心が暗い
私は、幸いなことに年末年始の休暇に入っているが、31日まで勤務の方も少なくない。それどころか、今日の景気の悪化の中で、派遣の打ち切り、解雇、倒産などが相次いでいる。なんとも心が痛む。
そうした中で、年の瀬に首を切られて、寮からも退去を命ぜられるなど悲惨な事態が相次いでいる。首を切った大企業は、莫大な内部留保を抱え、派遣や季節工の首を切り、下請けを泣かせて自らは生き延び、株主には配当している。その一方で、自治体やハローワークでは、その対応に追われている。
今日もニュースで、「もう土曜日から何も食べていない」等と、職を探し住むところを探す方々の切実な声が電波に流れている。毎日新聞には、「もう派遣は恐くて出来ない。どんな仕事でもいいから正社員になりたい。厳しいかもしれないが」と語ってもいる。仕事を失い笑顔で新年を迎えられない方々のことを思うと、気分が滅入ってくる。
私は、今日の深刻な事態の背景に「労働者派遣法」があると考えている。「派遣は、働き時に自由に働ける」等ともてやはされてきたが、今日の事態を考えると「派遣は、企業が切りたい時に自由に首を切れる」ということが証明されたと言えよう。私は、労働者の雇用には、日本的な「終身雇用制」を前提とすべきと考える。人材こそが、最も大切な財産だからだ。
真面目に働けば定年まで働け、そしてまっとうに働いたらせめて老後くらいは安心して過ごせる。そんな世の中にして欲しいと思う。今年の年末くらい、暗い気分で過ごす年末はない。
そんな中で、自然はもう完全に冬支度をしている。