松たか子が「文春文庫 秋の100冊」の広告キャラクターとして出演が決定!
今テレビで松たか子の笑顔に会えるのは、「ヤマザキ」の食パン「ロイヤルブレッド」のCFだ。このCFが流れると、目はテレビに釘付けとなる。
そんな松たか子が、今度は「文春文庫 秋の100冊」の広告キャラクターとして出演が決定したとのことだ。ポスター、ポップ、そして本の帯にも松たか子のステキな写真が使われる。早く書店に行かなければ。
『加賀乙彦と津村節子の対話 愛する伴侶を失って』を読んで過ごした午後
このところ雨が降り続いて、週末も雨の予報だったが、やっと天気予報から雨マークが消えた。そして今日は久しぶりに太陽が顔を出してくれた。やっぱり晴れは嬉しい。秋物野菜のために、畑作業を再開しなければと夕方から2時間程頑張った。引き続いて、明日だ。草抜きも待っている。
ところで一昨日・5日の午後、午前の畑作業に疲れスタバで本を読んで過ごした。今年の夏は記録的な猛暑であり、本を片手にカフェで過ごすことが多かった。その時は、どうしてもスイーツをお願いしてしまう。
そんな「読書ルーム」で最近読んだ『加賀乙彦と津村節子の対話 愛する伴侶(ひと)を失って』(集英社刊)の感想をメモしておく。津村節子さんが夫・吉村昭さんの死を書いた名作『紅梅』(文藝春秋刊)を読んで以降、津村節子さんの最近の著作を結構読んでいる。
そして対談相手の加賀乙彦さんは、翌日夫妻で旅行するという夜、突然パートナー(=奥さん)をお風呂でクモ膜下出血で亡くされている。そのお二人が「愛する伴侶(ひと)」を失った悲しみなどを語り合われている。私に「その時」がきた時には、どのような気持ちになるだろうかと、お二人の思いに心通わせながら読んだ。
ところで、この対話の中で、津村節子さんが次のように語っている。「仕事を持っている女房というのは、もう最悪ですよ。だって本当だったら全身全霊で介護すべきでしょう。それが私は仕事を放り出せない。(中略)吉村の最後を介護できなかった悔いがずっと残っているんです」。
そして、加賀乙彦さんの「もしその時に戻ったら…」との問いに、「仕事を辞めます。そうしてずっと吉村についています。そうしたかったです。取り返しがつかない悔いですよ」と応えている。
加賀乙彦さんと突然のクモ膜下出血で永遠の別れをしたパートナーとは10歳近い年の差があり、自分が先にしむものと思っており、パートナーの突然の死に困惑したと語られている。
私の場合でも、パートナーは心臓の三本の冠動脈の一本が詰まってしまっており、当然彼女が先に逝くものと思っている。しかし、先に逝かれてその悲しみとパートナーがいない暮らしに耐えられるだろうかと思ったりもする。しかしその一方では、私が先に逝き、彼女に残された悲しみを味合わせるのも切ないと思ったりもする。どちらが先なのかは、神のみぞ知ることなのだが。
ところで、洗礼を受けクリスチャンの加賀乙彦さんは「140年も付き合いのある東京の菩提寺に埋葬を頼みに行くと、『何だ、耶蘇(やそ)になったんですか』と断られた」と語られている。津村節子さんも「吉村家の寺でも、建て替えの費用が払えない兄の家に対し、住職は『なら戒名を降格する』と言った」と話されている。今日の「日本の葬式仏教の姿」が、如実に語られている。
ともあれどんな形で死を迎えるか、そしてどちらが先に永遠の旅立ちをするのかはわからない。それ故、ともあれは今を一生懸命、そして悔いなく生きることが大切だと考える。