今年坪田譲治文学賞を受賞した中脇初枝の新著『わたしをみつけて』に感動した
今年の2月に『きみはいい子』(ポプラ社刊)で第28回坪田譲治文学賞を受賞された中脇初枝の新著『わたしをみつけて』(ポプラ社)を読んだ。とりわけ前半は、悲しくて苦しくなった。前作『きみはいい子』同様に辛いテーマだ。この本を読み終えるのに、二つの「読書ルーム」を必要とした。
「弥生です、と名乗ると、必ずきかれる。『三月に生まれたのね。』(中略)わたしは三月に生まれたんじゃない。三月に捨てられた」。こんな衝撃的な文章でこの小説は始まる。赤ちゃんの時捨てられ施設で育った主人公。捨てられないようにいい子でいることを演じて・・・。その前半部分が、何とも切ない。
しかし、新しく赴任してきた看護師長や通勤途上に声を交わした老人(後に入院してくる)等と出会うことで、自分を変えていく。そうした後半は、グイグイと引き込まれ、感動が広がっていった。心が温かくなった。
と同時に、病院が舞台として看護師が主人公であり、病院を運営する法人にご縁をいただいている私にはとりわけ身近に感じた。看護師長の「看護師は患者のためにいます。それだけは、みなさん、忘れないで。迷ったら、患者のためになるかどうか、それだけを考えて。そうすれば、答えは出ます」と言う言葉が、我が法人の全職員にも届くといいのにと思ったりもした。
ともあれ、『わたしをみつけて』の主人公・弥生は、自分を認めてくれて誉めてくれる温かい人に出会うことで、前を向いて歩いて行くようになる。誰もがそうあって欲しい。ステキな本と出会ったことに感謝した。
「あまちゃん」の後の杏主演の朝ドラ「ごちそうさん」のポストカードをゲット
昨日・今日の「あまちゃん」は、三組が合同結婚式&披露宴。やはりキョンキョン(小泉今日子)が何とも魅力的だ。にしても、いよいよ明日限り。もう既に”あまロス”が出現しているとか(”あまロス”→「あまロス症候群」→「あまちゃんロスト症候群」)。これだけ大人気の後番組は大変だ。
昨日は、その後番組となる朝ドラ「ごちそうさん」(主演 杏、9月30日放送開始)のポストカードをいただきに、NHK岡山放送局に行った。さすがに、「あまちゃん」のポストカードは置かれてなかった。あるいは、記念にとみなさんが持って行かれたのかも。
その”あまロス”が出現を考えると、視聴率が40%を超えた「なおロス症候群(『半沢直樹』ロスト症候群)」も出現しているのかなと思ったりもした。そんな「半沢直樹」の続編は、間違いなく製作されそうだ。そんな予感がする。
加えて、話題になっているのが「半沢直樹」のスピンオフ企画だ(本筋から派生したストーリーで作る作品)。その筆頭が歌舞伎俳優・片岡愛之助が演じたオネエ言葉の黒崎駿一もので、「すでに企画書は作成済みだそうだ。ドラマのタイトルも『金融庁検査官 黒崎駿一』とのことだ。
しかしこれは、「東スポ」の報道であり、真偽の程は定かでない。それでも、実現すれば面白いのにと、今ワクワクしながら本編の続編製作も含めて、動きを見守っている。ところで、その片岡愛之助丈が来年の「備前おかやま大歌舞伎」公演に出演する。これは楽しみしておいて欲しい。