21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

ビジョンなき代表選の不幸

2010-08-23 11:41:55 | 政治にモノ申す
 案の定、日曜の政治ワイドショーは民主党代表選一色だった。フジの新報道2001は菅支持と小沢支持の二手に分かれ、それぞれの支持理由を語っていたが、どっちも内向きな理由ばかりで、いいかげん目を覚ませよという内容だった。

 特に菅を支持する渡辺周と小宮山洋子は、「菅氏が代表になってまだ三ヶ月しかたっていない」といけしゃあしゃあと語っていたが、はっきりいってふざけるなだ。

 1ヶ月だろうが、1年だろうが、問題にすべきは時間ではなく中身だ。私が菅ではダメだという理由は、この国をどうするかまったく語られないことだ。就任当初、「強い社会」だの「強い経済」だのと「やたら強い」を強調したが、何それ?である。

 今、日本が抱える最大の課題は、国外では中国はじめアジアとの関係、アメリカとの関係について、将来に向けてどういった関係を築くかに尽きる。特にアメリカとの関係は、戦後65年延々と続く属国状態を今後も続けるつもりなのか、それとも新たな関係を模索するのか、再確認すべき時期にある。鳩山もそうだったが、結局はなしくずしの同盟関係を維持し続けるだけで、属国状態を変える気はないようだ。

 国内の課題は何と言っても、制度疲労を起こしている戦後システムの解体と新たなシステムの構築だ。小泉政権が手を付けた規制緩和はあまりにも欠陥だらけで、急速に格差社会を広げ、多くの国民が一気年収を減らし、低所得者層が爆発的に増えた。収入が減るだけならまだしも、職を失っった人々にとってはまさに地獄の始まりだった。
 にもかかわらず、菅は党のスローガン「国民の生活が第一」どこ吹く風で、消費税率アップをぶち上げた。増税など下層階級にとっては「死ね」に等しい、暴挙だ。これだけで極刑に値するというものだ。

 結局は菅にはビジョンがないのだ。そんなアホを3ヶ月も許すことが罪である。今後の成果など期待できるはずがない。

 一方、小沢はどうか。こちらもビジョンという点では、負けないくらい見えない。小沢の基本スタンスは自身の著「日本再生計画」だろうが、当然、そのままという話にはならないだろう。民主党小沢としての現実的なビジョンを国民にアピールしない以上、代表選に出る資格はない。国民は主導権争いを楽しむゆとりはないのだ。政治とカネをとやかく言う人々もいるが、はっきり言って取るに足らない問題だ。政治資金をどう集め、どう使うかの話であり、お縄にかかるかかからないかの話でしかない。お縄にかからない以上、国会に持ち込むほどの問題ではない。鳩山だって、辞めた理由は政治とカネではない、普天間の問題だ。政治とカネをうだうだ言うのはマスコミの方であり、大事なのはこれから法律であり、いつまでも灰色を黒にしようと躍起になることではない。司直の判断に任せておけばいいのだ。

 小沢が本気で代表になって、総理大臣として国づくりに乗り出すなら、とにかくそのビジョンを一刻も早く明らかにすべきだ。これこそが、小沢に求められる最大の出馬の条件である。残念ながら、小沢を支持する連中も小沢のビジョンなどどうでもよく、結局はねじれを解消するために剛腕を期待しているだけだ。これでは、民主党政権など早晩パンクする。今回の代表選はそのくらい党の命運、日本の針路を左右するとんでもなく大事な選挙なのだ。

 とにかく、民主党の代表選に出る人間は、早く名乗りを上げ、国づくりのビジョンを披露してくれ!

コメント (1)
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