tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

消費者物価4月分発表:見方いろいろ

2018年05月18日 22時30分44秒 | 経済
消費者物価4月分発表:見方いろいろ
 今日(5/18)総務省から前月2018年4月分の消費者物価指数が発表になりました。
 結果は、上げ幅・下げ幅(%)で見ますと
<前月比>(季節調整済み)
総合:-0.4% (好天で生鮮食品が下がった)
生鮮食品を除く総合:-0.1%
生鮮食品とエネルギーを除く総合:-0.1%
<前年同月比>
総合:0.6%
生鮮食品を除く総合:0.7%
生鮮食品とエネルギーを除く総合:0.4%
という事です。
 
 マスコミの見出しは「消費者物価0.7%上昇 4月、食品・電気代上げ影響」とか「
消費者物価:0.7%上昇 2カ月連続で伸び縮小」などですが、日本経済の基本的動向としては大きな変化はありません。

 上がっているのが問題という見方ですと、対前年同月比で最も高い生鮮食品を除く総合0.7%を取っていますが、政府のインフレ目標がますます達成されないという見方ですと同じく生鮮食品を除く総合が、対前値同月比で、2月の1.0%から3月0.9%、4月0.7%と下がっている点を重視しているという視点の置き方の違いが出るようです。

 基本的には、「生鮮食品とエネルギーを除く総合」が、対前年同月比で、1月0.4%、2月0.5%、3月0.5%、4月0.4%といった状態で、日本経済自体としての物価動向はこの程度の微弱な上昇が続く状態ということで、あとは石油の国際価格や国内の野菜や鮮魚の価格の影響で月々変化するという事です。

 日銀も2%インフレ目標は削除しましたし、賃金もあまり上がらず、年金は下がり、銀行預金に金利も付かない中で物価が上がって喜ぶ人は余りいないでしょうから、家計にとっては、消費者物価の上昇は0.4~0.5%程度で、高くならないことを願っているのでしょう。

 その意味では、基本的な物価動向はせいぜいこんな所で、後は、国内では生鮮食品、海外では原油価格などが上がらないような、良い天候、平和な国際関係が続いてほしいと願う所ではないでしょうか。