tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

不思議の国アメリカ

2018年05月15日 11時07分13秒 | 国際政治
不思議の国アメリカ
 トランプさんは、かつてからの発言通りに、アメリカのイスラエル大使館をエルサレムに移しました。 
 イスラエルは喜び、アラブ諸国は現状総じて慎重に状況を見守るようですが、ガザ地区では抗議のデモ隊に、イスラエル軍が発砲、55人が死亡と報道されています。

 アメリカを代表して式典に出席したクシュナー氏はパレスチナ側の抗議行動が原因とイスラエルを擁護したとのことです。
 もともとこの大使館移転はトランプさんの公約から発したもので、それが無ければこんなことは起きないで済むのでしょう。

 55人もの人が亡くなるような事が起きるというのは、日本人にとっては大変重たいことに感じられるのですが、その原因は何処にあるのかと我が身を振り返り、事の重大さを考えるといった思考回路はアメリカ(トランプさん?)にはないようです。

 もともと、エルサレムに大使館などを置くべきではないというのは 国連決議で決まっていることです。
 アメリカは平然と国連決議を無視した行動をとっているという事です。

 思い出してみれば、北朝鮮への経済制裁では、アメリカは国連決議を世界の関係する国々に、徹底して守るように協力に要請していました。
 これでは、なんとまあアメリカはご都合主義の国かということになってしまいます。アメリアの良識ある人の説明を聞いてみたい気がします。

 アメリカは世界の覇権国・基軸通貨国です。アメリカでも、「ノブレス オブリージェ」という言葉は広く知られていると思います。
 片方で、北朝鮮との交渉を主導し、世界の安定と平和維持に貢献しようとしていると見えるアメリカですが、他方ではこうした殺戮の誘因を作っているのです。

 確かに、アメリカには多様な意見があるようです。しかし覇権国が国際的な行動に出るような場合には、それはアメリカの統一した意見になるという事でしょう。
 いったいアメリカは人類社会に対して何をしようとしていうのか。このままのアメリカでいいのか、今のアメリカについての疑問は尽きません。