tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

カジノへの執念は卑しさの表れ

2018年05月19日 11時06分31秒 | 政治
カジノへの執念は卑しさの表れ
 振り返ってみましたら、「 カジノで観光客を・・?」と書いたのはもう4年前です。安倍政権はその後いろいろな反対にあって本来なら「国民の良識に従ってカジノは止めよう」と考えるのが当然と思うのですが、また、今国会でも「IR法案を何とか通したい」と考えているようです。

 人間の弱さの一である射幸心につけ込んで、カネを稼ごうというのがカジノというギャンブル産業です。儲かるのは胴元に決まっているのです。
 これだけ反対にあっても、まだやろうというのは何故なのか、安倍さんがギャンブル好きなのか、本人はそうも見えませんが、周囲に「カジノは良いよ」という人がいるのか、執念の理由が何処から来ているのか、全く理解できません。

 途上国が外貨が欲しくてカジノをやるというのもあるようです。アメリカやヨーロッパの一部のように、カネが万能で正業でもギャンブルでも稼いだカネは同じカネという文化ならば、カジノもOKでしょう。しかし、日本にはそういう必要も文化もありません。

 今の日本は、経常黒字が大きすぎ、問題視され、何かというと円高にされて、困っています。
 また、日本には「額に汗したカネ」を貴び、「あぶく銭」は「卑しいカネ」とする、伝統文化があります。
これはマネー資本主義を善しとせず、実体経済を重視するという、G7やG20などが重視する世界経済の発展の基盤に通じるものです。

 その日本に何でカジノが必要なのでしょうか。現政権の閣僚は皆日本人です。文部省や文化庁に関係する、あるいは責任を持つ人たちから「やっぱり日本文化には合わないのでは」といった声が聞こえるかと思っても全く聞こえて来ません。

 現状、カジノも、IRもありませんが、日本への観光客は急伸しています。その大部分は、日本の伝統文化をいろいろな形で満喫しようと日本に来ているのです。
 そして日本文化の現状や源流に触れて、それぞれに感慨を持って帰られるようです。

 その上に何ゆえに、「日本に行ってカジノで損した」経験を持つ人たちを増やさなければならないのでしょうか。
 安倍総理や、閣僚の皆様には「インカムゲインと キャピタルゲインの違いの本質」、「 カネに対する日本の素晴らしい伝統文化の感覚」について、もっともっと感覚を研ぎ澄ましてほしいと思ってしまいます。

 改めて、「なぜ日本にカジノが必要なのですか・・・?」