法人企業統計2020年7-9月期瞥見
今日、財務省から法人企業統計季報の7-9月分が発表になりました。
3か月前の4-6月期については、多少詳しく報告しているので、今回は、売上高、各種利益率、そして設備投資の動向を見ておきたいと思います(以下全て金融保険を除く全産業)。
法人企業の売上、利益増減の推移
財務省:法人企業統計季報
グラフにしたのは昨年の7-9月期からの前期比増減で、コロナ以前とコロナに突入してからの極端な対比が見られますが、先ず売上高で見ますと、実は、コロナ以前から全産業売上高はは下降に転じていたのです。
政府は当時景気は緩やかに上昇などといっていましたが、法人企業トータルのレベルでは駆け込み需要の影響も見えない状態で、年末年始のビジネスも不振、今年1-3月には景気の落ち込みが明確になる中で4-6月のコロナ禍に突っ込むという形になっています。
幸いな事にと言いますかこの7-9月になって、4-6月の緊急事態宣言を反映した落ち込み程ひどい状態ではなくなっていますが、製造業関係では中国の回復、非製造業関係ではGoToの影響もあるでしょう。ただ産業分類の仕方で、その辺りがはっきり見えないのが残念です。
営業利益の落ち込みより、経常利益の落ち込みが小さいのは、安定した第一次所得収支の影響と思われますが、利子や配当収入は遅れて発生するものですから、タイムラグを置いてこれも影響を受ける可能性はあります。
企業が少し長期的な目で考える設備投資(土地購入を除く、ソフトウェア投資は含む)について見ますと、コロナ禍に入ってから11%程度のマイナスンになっています。
勿論短期的な落ち込みがダイレクトに影響するものではないでしょうが、1割を超える落ち込みという事は、コロナ不況は世界的に見てかなり深刻という認識でしょうか。
法人企業の設備投資増減の推移
資料:同上
世界的に、第3剥が深刻な問題になっていますが、矢張り企業は慎重なようです。
なお、付け加えますが自己資本比率については、コロナによる落ち込みに合わせて、債務過剰に陥らないようにバランスシート調整をしている企業が多いようで平均はずっと43%台、低下幅は僅少です。
今日、財務省から法人企業統計季報の7-9月分が発表になりました。
3か月前の4-6月期については、多少詳しく報告しているので、今回は、売上高、各種利益率、そして設備投資の動向を見ておきたいと思います(以下全て金融保険を除く全産業)。
法人企業の売上、利益増減の推移
財務省:法人企業統計季報
グラフにしたのは昨年の7-9月期からの前期比増減で、コロナ以前とコロナに突入してからの極端な対比が見られますが、先ず売上高で見ますと、実は、コロナ以前から全産業売上高はは下降に転じていたのです。
政府は当時景気は緩やかに上昇などといっていましたが、法人企業トータルのレベルでは駆け込み需要の影響も見えない状態で、年末年始のビジネスも不振、今年1-3月には景気の落ち込みが明確になる中で4-6月のコロナ禍に突っ込むという形になっています。
幸いな事にと言いますかこの7-9月になって、4-6月の緊急事態宣言を反映した落ち込み程ひどい状態ではなくなっていますが、製造業関係では中国の回復、非製造業関係ではGoToの影響もあるでしょう。ただ産業分類の仕方で、その辺りがはっきり見えないのが残念です。
営業利益の落ち込みより、経常利益の落ち込みが小さいのは、安定した第一次所得収支の影響と思われますが、利子や配当収入は遅れて発生するものですから、タイムラグを置いてこれも影響を受ける可能性はあります。
企業が少し長期的な目で考える設備投資(土地購入を除く、ソフトウェア投資は含む)について見ますと、コロナ禍に入ってから11%程度のマイナスンになっています。
勿論短期的な落ち込みがダイレクトに影響するものではないでしょうが、1割を超える落ち込みという事は、コロナ不況は世界的に見てかなり深刻という認識でしょうか。
法人企業の設備投資増減の推移
資料:同上
世界的に、第3剥が深刻な問題になっていますが、矢張り企業は慎重なようです。
なお、付け加えますが自己資本比率については、コロナによる落ち込みに合わせて、債務過剰に陥らないようにバランスシート調整をしている企業が多いようで平均はずっと43%台、低下幅は僅少です。