日本時間の昨夜からニューヨークの国連本部で国連総会が開かれ、一般討論演説は、日本時間の昨夜10時から始まっているとのことです。
日本からは上川外相が出席していますが、ウクライナとパレスチナで悲惨な戦闘が行われている中、紛争の当事国どうしの激しい議論が予想されるとニュースは伝えています。
恐らく世界人類の中の多くの人が、ロシアのウクライナ侵攻、ハマスのイスラエル急襲、それに対するイスラエルのガザ地区を中心にしたパレスチナに対する徹底しすぎるほどの反撃さら、ヒズボラのイスラエル奇襲、イスラエルの報復行動としてのレバノン空爆といった戦火の広がりに悲痛な感覚と人類何ゆえ戦争に走るのかという痛恨の思いで平和を願っていると感じているところです。
恐らくニュースが伝えるように、当事国どうしの激しい論議がなされつつあるとおもいながら、本来平和を尊ぶべき人類の一部に、こうした過ちが起きる時、平和を願って果たすべき国連の役割の不全に、人類としての慙愧に耐えない気持ちを持つのではないでしょうか。
勿論、国連総会は議論の場であって、実力行使の場ではありません。あくまでも平和の維持を最重点とする中で、人間どうしの話し合いによってすべての問題に対処することが最も大事なことです。
本来であれば、国連総会が人類社会のガバナンス維持のための最高決定機関であり、安全保障理事会は、国家や人類の安全を保障するために国連がとるべき必要な事を議論する国連の中枢機関でしょう。
その点からいえば、イスラエルとパレスチナの問題は、国連がその権限においてあらゆる可能な手段を講じ、解決の可能性のある問題でしょう。
現に、その努力は積極的になされているようですし、今回の国連総会でもその方途などがさらに本格的に議論され、少しでも解決に近づく事を期待したい所です。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻問題は、あえて侵略を企図した国が国連安全保障理事会の決議に拒否権を持つ常任理事国5カ国の1つであるという極めて異常な性格を持ったものです。
つまりロシア自体がこの侵略戦争をやめるといわない限りこの戦争は続く可能性が大きいのです。
恐らく今回の国連総会でも国連の開祖の議論はおきるでしょう。このブログでもすでに、国連の最高の意思決定機関は国連総会であるべきではないかという考え方も指摘しています。
自ら戦争を始めた国は、安全保障に逆らう国として、安全保障理事会における常任理事国の地位を失うという考え方もあるでしょう。
いかなる組織、システムが国連の理念の照らして正しいかという議論は、もっともっと進められるべきではないでしょうか。
そして最後に残る問題、正しいルールを決めても、「いかなる方法で実効性を持たせるか」が最後の問題として残ることは、誰にも解っているのでしょう。そしてそれが人類に残された最後の課題でしょう。
今の国連総会で出来ることは,「これが正しい在り方ではないか」という所までの議論かもしれません。
しかしそうであっても国連が、世界が納得できるような結論、国連の新しい在り方を十分に議論することであり、出来るだけ早く結論に到達、採択することでしょう。
そしてそれが、平和裏に順守されれるまで、人類が何世代かかっても、実現するためのレールを、誤りなく敷くことではないでしょうか。