一昨日の弁護士会での都留民子先生のお話は
近代的貧困の性格から 始まりました。
資本主義社会以前の貧乏は、低い生産性の農業にささえられまた為政者の圧政下でみんな貧しく経済的には平等であった。 資本主義社会での貧困は「豊かな社会」での富と貧困の並立であり、貧乏と貧困はきちんと分けて考えないといけない。
資本主義社会での 社会的貧困の発見が社会保障の源流である
Kマルクスの『資本論』は資本主義の一般法則としての「貧困化」を取り上げ革命によって貧困のない社会を提起した。またイギリスの船主でもあるチャールズ・ブースは1886年から1889年にロンドンの労働者を大規模に調査を行い、住民・世帯の30.7%が「貧困」であり、かつ原因は「不安定就労」であることを発見した。当時、どんな人でも働かざるを得ず「失業」との概念はなかった。
その結果、貧困は怠惰・道徳的堕落だとの視点が変わり 職業紹介所を通じた「労働市場の組織化」(雇用の常用化)が図られ「失業」の誕生と認可が始まり、高齢者・病人・障害者の社会的扶養=社会保障(「働かなくても食べられる権利」)が生まれ労働力の窮迫販売の阻止・現役労働者の保護が始まった。自由主義的救貧制度から、社会保険が生まれてきた。労働者の貧困への対処はドイツではビスマルクによる疾病・労災・年金保険が1878年の社会主義者鎮圧法と合わせて行われ イギリスではロイドジョージのリベラルフォーム・「人民の予算」が始まった。
てな具合に お勉強をもう一度してみたいなと おもいました。
13日は中央公園でお会いしましょう