十人目の
僕のイノチの欠片が
星雲のように
一つの集合体に成って
もう一つの
イノチの生誕を予感させる
一緒にイノチを繋いできた
幾通りものボク達から
本体の僕へ信号が届く
十個目の新しいbokuが・・と
十人目の物語を完稿できるかも知れぬと
十七歳で手にしたもう一人のボクから
僕で在り続けようとする旅は
毎年のようにや、三年に一度や
三十年ぶりの再会を繰り込んで再生し
今、また
十人目の僕に出合おうとしている
どの僕も其処に居なければ
此のbokuも居ないのだ
それ故、ボクは多分
多重人格者であろうと自認し
自覚しながら生きている次第だ
・
-其々の詩集に、それぞれの誕生日に
一篇のsonnetに、一行のphraseに
行間のそれぞれの隙間に
思惑違いの、人格違いの、百面相の
僕が息詰めて潜んでいる-
*07/07 04:47:04 万甫