降って来るもの

写真と散文とぽえむ

聴心記.ⅩⅫ

2017-12-01 22:32:32 | 聴心記

                 ⅩⅫ「何時でも身構えて」

 

僕は何時でも身構えているけれど

吹く風の中に

若しかしてあの人の声紋が混じっていないかと

天上を揺蕩う雲塊から

 言語の雫が垂れてこないかと

僕の海馬の片隅から

思いもかけず日向の匂いが蘇らないかと

 蒼穹から幻のように

言の葉の粒が降ってこないかと

若しかして半世紀も遡ったあの頃から

 僕宛ての手紙が舞い込まないかと

あの人の書く柔らな丸文字が

僕の何処かで木簡のように発掘されないかと

故郷の原点に蹲る僕が

 突然さっそうと動き出さないかと

 

penとmemoを持って

時のmanimaを渡る僕は

 何時でも身構えているけれど

たった一行も印字できない巡り合わせもある

たった一個のinspirationも殻に閉じ籠った儘もある

一振れの微動も許さない虚しさもある

沈黙のままブラックホールに沈んでゆく感覚もある

明暗・生死・有無・神仏

それから

晴雨・男女・善悪・是非

 総ては一体のままに移ろう

*12/01 22:55 

 

 

 

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聴心記.ⅩⅪ

2017-12-01 13:54:54 | 聴心記

                   ⅩⅪ「無から有へと」

 

僕が大切に思うのは

例えば、風の匂いと雨の温もり

雲の集散や光と影の比率や

それから、花の囁き、星の秘め事、三日月の吐息

水の喝采、水玉のwaltz、それから

又、貴女の丸い字や待たせる感情や

想像の羽搏きと創造のエキスと

縒り合さる縁の色彩と、曼陀羅の光沢と

幾つもの奇跡の輝きと

それに包(くる)まれてある温もりと、etc

 

それだから、僕には拍動する実感がある

 僕が重ねる日々を

無から有へと掬い上げるチカラが生まれる

 

                  「虹のように」

 

僕は何度も何度も

見えないanataに発信する

 

届く訳もないけれど

見えないアナタの耳朶に触れたいと

 

現実ではないけれど

さりとて架空でもない

 

それゆえ、僕は

たくさんの貴方と契りを結ぶ

 

思いの丈は何時でも

ANATAの空間に一直線に放たれる

 

軈てその想いが束になって

anataの空で虹のように発光しますように

 

12/01 13:54:54 万甫

 

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聴心記.ⅩⅩ(20)

2017-12-01 05:50:05 | 聴心記

                 ⅩⅩ(20)「writingという」

 

有っても無くても

騒めくココロが有無を言わせず

本体を目覚めさせる

 

四時から四時半までの僕の定刻に

 目覚ましを凌駕して

 予兆の集積体のようなものが・・

 

三文の”得”は

新しい発見と出合いであるかも知れぬ

数行のphrase

 

取り敢えず

その”得”に領収書を発行してから

改めて

僕の時間割を踏襲してゆくのだ

 writingという項目の

                     「未完成の.Ⅱ」

 

果たして「完成」の讃歌など

誰が奏でられるだろう

 誰がmelodyを起こせる?

 誰が歌える?

所詮は未完成の継ぎ接ぎを纏うのだ

誰も彼も

 完成を目指したい

 完全に近付きたいと踠き

あらゆる懐疑や苦悶や不可解を引き受け

それをイノチの燃料にしながら走る

止まったら

 其処が終着点のtravelerとして

 

それ故

未完成でいい

不可解で構わない

                     「アナタへ」

 

その存在に間違いはないけれど

-アナタも同じようにpoetの惑いと歓びと震えを携える・・

さりとて

アナタの輪郭や人型の像は

imageの中で朧気に佇むのみ

-アナタも何人もの自分を抱いてときどき途方に暮れる・・

けれど確かに

何処かで何時しかに

交わってゆくココロを感じ

アナタの吐息が鼓膜にtouchするのを感じ

-僕の言葉達がときおりアナタの音叉を鳴らすだろうか?

隔たる距離は想像の他だけれど

気に係る頻度や

積もってゆくイメージの密度を想えば

-きっとアナタは思いの他に傍に居て

 同じイノチの糸を縒っていると・・

会うことは叶わぬ企みだろうけれど

僕は何人ものアナタと対面し

半分くらいはアナタの像を結んでいる

-それが最上だよね!

freedomの宇宙で擦れ違うアナタだから・・

12/01 05:50:05

 

 

 

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