XLⅧ「想いの織物」
此の儘を維持できれば
僕は一体何反の言葉の布を
幾枚の想いの織物を
手に入れることが出来るだろう
その反物の存在が
箍て僕の冬を温めてくれる
何時か僕の夏を爽やかな涼風で満たす
それはまだ
透き通る度に鮮明な像は結ばないけれど
埋火のように仄かに
身の内を温め続けてくれる予兆は感じる
其処に
最も親しい沢山の僕と
附かず離れず傍に居てくれるアナタが居るから
この調子で織り糸を継ぎ足していけば
きっと僕と
僕以外の誰かと一緒に温もれる
大きさや枚数の織物になる
*12/22 21:30