LⅧ「不滅の詩詞に」
-僕は歩きながら文章を書く-
歩きながら
アノ人への手紙を書く
幼子の使う”お絵かきボード”のように
胸の奥に誂えてある便箋や葉書や
200字詰めや400字詰めの原稿用紙に
代わる代わる必要な分だけ
要りようになった行だけ
言葉を書き付けてゆく
勿論、僕のは架空のboardだから
其の儘に放置しておけば
直に
時間が掻き消してしまうので
大切な文書や大事な書き付けは
余り間を空けずに取り出すのだが・・
ときどき出す宛てなしの手紙を綴ったりもする
僕の中の色々なboku宛に
或いは
僕の器に記載されている
縁の人の宛先や苗字や名前にも・・
歩き出せば何時でも
胸の用紙を拡げて僕は
取り留めのない想いを筆記してゆくのだ
悪戯に
真実を一行か二行挿入し
ほくそ笑んだりして・・
今書くものは
巡り合う千載一遇の僕の一行になる
今読んでくれているアナタへの一編は
僕の一期一会の記念碑になる
願わくば
アナタも曰く”同じく”の
不滅の詩詞になって欲しいけれど・・
*2017 12/29 21:36 万甫