降って来るもの

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挽歌.Ⅲ-師よ!!-

2018-05-09 06:30:05 | 詩15

                         挽歌.Ⅲ-師よ!!-

 

師と仰いだHITOは亡くなったのだ

何も知らぬ間に

もはやこの世のHITOでは

無くなったのだ

師は!!

空から梵鐘が降ってくる

衝撃

此の世の物音が途絶える

 

師は

もう

此処に

居ない

何という、切ない、儚い、現実よ。

 

師が姿を隠したその日

僕はどんな風に生きていた?

今際の際の

師の息遣いも聞えぬほどに

隔たっていた遠さが

口惜しい!!

虫の知らせも

降って来るものも

過ってゆくものも

一閃の閃きさえ

届かぬ此の胸の愚鈍が

恨めしい・・

 

僕を支持し、僕を肯定し、全ての僕を

丸ごと受け入れてくれた

稀有なるHITOよ

得難き鋼の縁の糸で

結ばれていた師よ

 

亡くなりましたと

皐月の初めに届いた知らせは

青天の霹靂を内包して

暗いニュースの暗示のように

見慣れた苗字と

見知らぬヒトの名前で

さり気なくポストに存在した

 

全ては取り返しのつかない推論だが

そう言えば

先々月の初めに

師に宛てて

何時ものように猪の一番に送った「詩15」の

何時もは一週間以内に

どんなに待ち惚けても

半月も経てば

大好きな文字と言葉が

葉書の裏面を溢れ

表面の宛名の下にまで行線を引いて書かれた

手紙様の一葉が届いたのだったが・・

 

今回に限って

待てど暮らせど音沙汰なし

ふた月に為ろうとする近頃は

夕方の赤い単車を

待ち侘びるようになっていたのだった

思えば師は

その時には既に病床に在ったのか?

死の床に伏していたというのか?

奥さんの書面には

病床で何度も何度も

僕の詩集を手にしていてくれたと・・

 

師よ!師よ!師よ!

慰めの言葉ひとつ

見舞いの心ひとつ

労わりの想いひとつ

何一つ

力添えを運べなかった僕の不徳を

嗚呼、師よ

お許しあれ!!

 

この単純な僕は

紛れもなく

師との共存は永遠だと

終焉が来ることなど

夢想だにしなかった

トキの歯車は

師とその弟子として回り続け

それが途切れることなど

些かも考えなかったのだ

 

師よ我が未熟さを笑い給え

そうして

その至らなさに免じて

疎遠の不行き届きを

師よ許し給え

 

僕はこうして

後悔の懺悔を綴る

淋しい色合いに染まった

孤独の言葉達を掻き集めて

師への挽歌を認める

 

僕が選択できる方法は

たった一つ、書く事!で

それこそが

師が半世紀に亘って

僕が僕であることの認証を与えてくれた

師から相伝の秘法

”多く書く!!”ことで

僕はこちら側に居て

安らかなる師のご冥福を祈りたいと・・

合掌

                   2018 05/09 06:30:06 万甫

 

 

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