降って来るもの

写真と散文とぽえむ

約定された始終の

2018-05-26 21:01:10 | 詩15

                       約定された始終の

 

毎日同じように見えて

ほんの僅かの同じも無いのだ

過ぎてしまった時間の堆積分が

昨日との相違を如実に物語る

 

天邪鬼は変わらないと

全肯定するけれど

気付かぬ振りをしているだけ

約定された始終の有る身は

否応なく

TOKIの針に刻まれてゆく

 

よりよい現実に住まいたければ

この不可視の

イノチの時計の音を

胸の奥深くに

錘のように置かねばならぬ

そうして

その碇を巻き上げて進む

不退転の今日を

探しあぐねねばならぬ

 

例え前後左右に

果てない虚空が広がっているとしても

求め続ければ

きっと

菩薩の智慧は降って来る

 

NINGENは虚無僧のようなものだ

深編笠の隙間から

見える微かな虚空を漂泊し

ただ果てるまで歩く

歩かされるのではなく

慈悲へと辿り着くロードを模索して

己の覚悟のままに歩くのだ

05/26 21:00:21 万甫

 

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