降って来るもの

写真と散文とぽえむ

内緒の感慨に

2018-05-13 13:57:48 | 詩15

                          内緒の感慨に

 

どうしてこんなにも

virusや細菌に弱くなってしまったんだろう

 アナタよ

単純にtosiのせいじゃない!などと

片付けないでくれ

 キミよ

そんなに明晰に

人生の終末の事を話さないでくれ

 

僕にはまだまだ

読みたい本が山とあって

成長の姿を

逐一知っておきたい孫娘が居て

 覗かなきゃならない明日も無限大で

アノ人に書く言葉の彫刻にも

たくさんの時間が要る

 

だからといって

アナタやキミの一言に

 容易く”そうですか”と

納得など出来そうにないのだ

 

遣りたいことの九割方が

もしも片付いたと思ったら

 此方からsignalを送ろう

僕から

他力本願の合図の烽火を上げよう

 

だから

迷惑な詮索はよしてくれ

薄っぺらい巷のコメンテーターや

 相応しくない批評家や

尤もらしい貧相な解説者のように

 深刻ぶった表情で

大まかな無駄話に

大風呂敷を広げるのは見っとも無いから

言葉を軽々しく吐くのは止めてもらいたい

 

それにしてもだ

 弱くなってしまったものだ僕は

こんなことは

誰にも内緒の感慨にしたいものだが・・

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

挽歌.Ⅵ-余白に-

2018-05-13 06:07:54 | 詩15

                       

 

                        挽歌.Ⅵ-余白に-

 

十七歳の春、僕は高校二年生になった

その選択科目に「物理」を選ぶ

”化学”なのか、それとも”地学”なのか

何れの科目も僕の興味からは程遠い選択肢だったが

何故!という明確な理由などなく

強いていうなら”仕方なく”・・

けれどその何気なくが

生涯に亘って続く掛け買いのない縁を

僕に付与してくれたのだ

それはまるで、天啓の天恵のように・・

特異な巡り会いのそれは、まさに

ひとりの師と織りあげる物語の

幸せに満ちた端緒になった

 訳の分からない

従って当然答を書けない物理の中間テストの

解答用紙の中に潤沢に残存する余白に

僕はやけっぱちで、或いは多分、悪戯心で

先生宛に一行のmemoを残した

そうしてそれは

「先生の家に遊びに行ってもいいですか?」の言伝は

その夏休みに本当になる!

出来の悪い、物理の能力殆ど零の生徒が

物理教師のお宅を訪ねる!!奇蹟の出来事

 それから

半世紀以上の歳月が砂時計の砂のように流れて

大方の詳細はtokiが持ち去ってしまったが

師の家を訪ねた事実は

涸れない泉のように記憶の襞に刻み込まれ

其処から滴となって何時までも僕を潤してくれるのだ

 師が健在なら

五十二年目の夏を迎える筈だったが・・

途方もない縁に結ばれた蜜月の日々から

僕は確かに残されたけれど

僕の昨日とその先に

隙間なく堆積されてきたSIとの交わりの数多は

色褪せることなく

寧ろ艶を増して僕の明日を照らしてくれるに違いない

 教師と生徒と、批評家と原作者で

書き手と読み手で、理解者と迷い人で

逝った人と残る人として

幸運にも、永遠に繋がってゆく

05/13 06:07 万甫

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする