一昨年ぐらいから日本株を持っている人は、すでに三割ぐらいの利益を得ているのではないでしょうか?
100万円で30万円・・・なかなかのリターンです。
ここのところ、アベクロ・コンビと呼ばれる安倍首相と黒田日銀総裁によるアベノミクスの演出は、バブルの再現を思わせます。
都下の地価やマンション価格も上昇傾向、株価も二万円の大台が間近です。
市場は、お金でジャブジャブ状態・・・です。
そんな中、出された藤巻さんの著書。
幻冬舎から出されています。
モルガン銀行のディーラーとして活躍され、エコノミストをされていると思ったのですが、今は参議院議員(維新の党)。同著でも書かれていますが、もっと早く政治の世界で財務大臣や総理大臣との丁々発止をしていただいていれば、ここまで国の借金は増えなかったようにも思います。
藤巻さんは、かなりラジカル。
この10年、日本の財政破たん、米ドルでの外貨預金やMMFへのシフトをずっ~と推奨されています。
フジマキさんは、毒舌というより、ファクト・事実をベースに直球を投げ込むところが魅力です。
しかも、ブレません。
日銀失墜、円暴落の危機
藤巻健史著 幻冬舎 1100円+税
同書で、日本銀行の金融緩和策について、藤巻さんは強く批判します。
出口がないのに金融緩和を続けるのは無責任の極み
国民は自分で自分の身を守るしかない
更なる量的緩和がハイパーインフレを起こす
すべてのリスクは日銀に向かう
ドル円は、180円~200円が妥当?
経済オンチの私ですが、藤巻さんのロジカルな論調展開は、よく理解できます。
同書の全体からすると、国債の投げ売りが始まりハンパーインフレに陥るというシナリオの可能性が高いように思うのですが・・・。
経済もデフレ、インフレの波があるので、いつかは、インフレ・・・ハイパーインフレが起こるということは常に頭の隅に置いていなければいけないと考えた次第です。
目次
第1章 日本は財政崩壊へまっしぐら!
第2章 金融緩和の本質をマーケットが見破ったら、終わり
第3章 米国にはできて、日本にはできないこと
第4章 日銀は確信犯なのか?
第5章 ハイパーインフレに備えよ!
第6章 どうすれば日本経済はよくなるのか
藤巻さんは、日本経済を立て直していくためには、米国債の購入、マイナス金利導入といった金融政策を提言し続けてきました。
量的緩和をマイナス金利にシフトする・・・これは、まさに政治マターだと思うのですが、どんなシナリオで変えていくのか・・・政治家としての手腕の見せ所だと思います。
ハイパーインフレからの脱却法
米ドルを購入することでドル資産を持つ
お勧めは米ドルのMMF
住宅ローンは固定金利型に変更
債券先物、金利スワップ、為替オプション等の一番簡単なデリバテイブ(ただし、事前のかなりの勉強が必要)
ハイパーインフレよりは、消費税大幅増税、社会保障の縮小の方がマシなような気がします・・・。
ヒト・モノ・カネ・・・リスク回避のためには、分散、分散、分散・・・というのが一番の安全策のように思います。