新型コロナウイルスの感染拡大により、飲食店、サービス業は大打撃を受けています。
小職の知人が経営するバールやイタリアンレストランも、とうとう閉店・・・。
コロナ禍が始まって半年間・・・世の中が大きく変わりました。
日経ビジネス誌の2020.8.10号の「時事深層」。
小さな記事「外食成功の方程式が崩壊」を興味深く読みました。
今までの「成功の方程式」が成立しないwithコロナ、ニューノーマル(新常態)の時代・・・。
飲食業界も、今までの常識が根底から覆されています。
今まで、立地産業と言われた飲食店・・・駅近で、一階店舗、お客さんの行列、食べログで高評価などがあれば繁盛店でした。
でも、その業界の常識が大きく変わっています。
個人的な経験の積み重ねの中で、もっとも潰れやすいのが飲食業界。
それも、3年程度もてば、いい方・・・とても競争の厳しい業界です。
一般的なFL比率(食材費と人件費)が売上の6割程度、それで10%の利益が出れば優良店。
賃貸料を入れたFLR比率が70%を超える利益は出ません。
どんな会社もそうですが、会社はつぶれるように出来ています。
月初の1日・・・採算は賃貸料、人件費などマイナスからスタートします。
日々お客さんが訪れ売上があがる・・・日々、仕入れる食材、ガス代、電気代でコストが増加・・・月末までに損益分岐点を超えなければ赤字ということになります。
これを成し遂げられるのは、一部の店だけです。
今回の新型コロナウイルスの影響で飲食店は、売上が8割減というのが普通という状況・・・。
これでは、飲食店のオーナーはたまったものではありません。
今週号の日経ビジネス誌は、「外食店の成功方程式は逆回転を始めた」と表現しています。
そして、withコロナの時代の成功の方程式は、次のように変わったと指摘します。
繁華街の路面店 → 住宅地でデリバリー
満席が人気の証明 → 空席で「密」回避
値下げの努力 → 値上げ戦略
人手不足で採用強化 → 省人化でコスト抑制
おもてなし → 非接触による安心
なるほど。
これからは、さらに尖った飲食店が増えてくると思います。
イートインスペースのないゴーストレストラン、デリバリー専門店、専門食材販売店、テイクアウト特化型店、ワイワイガヤガヤ楽しめるzoom飲食店・・・。
ビフォアコロナの時代のように、利益率は取れないため、いかに省人化、省コスト化を図るかが勝負になると思います。
がんばれ!世界に誇るニッポンの飲食店