能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

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個が生きる会社へ 人材活用ニューノーマル 日経ビジネスの特集・・・日本の会社、先行きが見えないと人材に解を求めだす

2021年05月20日 | 本と雑誌

今週の日経ヒジネスの特集は、人材活用。

デジタル、グローバル、コロナでK字の業績を描く日本の会社。

勝ち組、負け組というより、ラッキー、アンラッキーということの方が大きいと思います。

この特集で、常見千葉商大准教授は「日本の会社は、先行きが見えないと人材に解を求めだす」と指摘します。

「1990年後半は多様性人材、リーマン後はグローバル人材」・・・現在では、DX人材、デジタル人材といったところでしょうか。

ただ、10年たっても20年たってもダイバーシティ人材、グローバル人材は、なかなか出てきません。

 

さらに、今の若者の気質や性格も大きく変わっています。

Z世代は、「会社の将来性」よりも「能力・個性が生かせる」会社を志望する傾向にあるといいます。

もう会社のために生涯をかけようとか、終身雇用・年功序列に適合しようという若者も少なくなってきました。

 

Part1 人材活用の旧弊にサヨナラ 真の適材適所へ

ブラザー工業・・・院卒の新人をAI人材の育成担当者に抜てき。年齢を問わず「最も詳しい人材を」。

IHI・・・社内副業に続き社外兼業も解禁。従業員約8000名を対象に。

KDDI・・・勤務時間の2割程度を社内の別部署の業務に充てる制度を新設。

三井住友海上・・・地域限定社員が3年間限定で別地域での業務に従事できる

東京海上日動・・・地方拠点の社員が担当業務を担いつつ本店のプロジェクトに参画

 

お堅い会社も、ずいぶん変わってきました。

以前は「自律」型人材でしたが、今は「自立」型人材を企業が求めているんですね。

会社も社員も、良い距離感を持っていかなければならない時代になりました。

高い専門性を持つビジネスパースンは、どこでも通用します。

Part2 環境変化に強くなれ イマドキの育成術

パナソニック・・・希望者が一年間スタートアップに出向。規模も風土も違う組織で経験を積む。

日本IBM・・・脱・横並び研修。社員一人ひとりに適した研修コンテンツをAIが推薦。

アフラック生保・・・データ分析を学んだ社員を各部門の旗振り役に。社員全員に新しい文化を浸透。

Part3 独立や転職だって許容する 社員に自立を促す組織

メルカリ・・・人材の多様性に合わせ、「誰もが納得できる」組織と制度にアッフデート

スープストック・・・短時間勤務の対象を起業準備にも拡大。社員が会社を去ることにも理解。

 

一社に人生を賭けて働く時代は、けっこうリスキーな時代になったということでしょうか。

若いうちから、「自立」を志向していれば、環境適応能力も高まると思います。

もう金太郎アメは、いらない!

メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ・・・日本の人事労務は確実に変わりつつあります。


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