能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

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SDGsのファッション化「なんちゃってSDGs」「SDGsごっこ」「SDGsウォッシュ」本当にあと9年でゴールに到着できるのでしょうか?

2021年02月15日 | マネジメント

最近、SDGsバッジを付けたビジネスパースンが増えてきました。

スーツの左襟に社章とSDGsバッジ・・・一種のファッションになっています。

ちなみに、このSDGsバッジは、ネット通販で1000円程度で買うことが出来ます。

友人のSDGsの専門家に聞くと、鉄製のバッジは環境に悪いので、自作の木製のSDGsバッジを付けているとのこと・・・なるほど。

2015年9月に国連で採択されたSDGs(Sustainable Development Goals)。
持続可能な開発目標のことで、エス・ディー・ジーズと読みます。

これは、2000年ニューヨークで開催された国連ミレニアムサミットで採択されたMDGsのコンセプトを引き継いだものです。

SDGsは「17の目標(ゴール)」と「169のターゲット(具体目標)」で構成。
世界中1000万人以上の様々な人たちの声をオンライン調査で集約した、いわば、人類の未来を基礎づけるものです。

 

最近思うのが、SDGsのファッション化、形骸化が進んでいるのではないか?ということ。

「なんちゃってSDGs」「SDGsごっこ」「SDGsウォッシュ」・・・。

SDGsがブームだから、お客さんへの受けがいいからSDGsを活用しようとしている会社が多々あります。

SDGsに関心を示さないよりは良いとは思うのですが、アクションがなければ何も変わりません。

さらには、SDGsの一部の目標は、そのまんま打ち出す経営者がいます。

そういう会社には、業績が良くない所が多いように思います。

それは、独自性のある経営戦略がないために、SDGsを隠れ蓑にしているということです。

 

本当にあと9年でゴールに到着できるのでしょうか?

地球や人類のためには、一つでも二つでもいいからゴールに到着しないと明日はありません。

個人的には、企業や投資家が中心となって、ESG投資やマイケル・ポーター博士の提唱しているCSV活動でしか、ゴールへの到達は難しいと考えています。

個人で出来ることを考えてみました。

1 NISAや株式では、環境、ソーシャル、ガバナンスにしっかり対応している企業に投資する

2 どんなに人気の企業でも、アンフェアなトレード、軍事、麻薬、ポルノ、環境破壊、人権無視といった会社の商品、サービスは買わない

3 プロボノとしてNPOやNGOをサポートする

4 頑張っている若者たちに、クラウドファンディングなどで少額でもいいから投資する

5 ゴミを出さない日常的な努力

6 選挙には必ず行って投票する

7 フードロスをなくすために計画的な買い物を心がける

8 省エネ家電への買い替えと省エネルギー生活

9 海や山・・・自然を傷つけない 緑を増やす

10 頑張っている女性や若者を応援する・・・というか、絶対に邪魔をしない

といったところでしょうか?

たいへんですが、この一年のコロナ禍で耐えてきたことを考えれば大したことではないと思います。

みんなで地道な努力を重ねていくことが出来ることをコロナが証明してくれました。

ここで、SDGsの復習です。

17のゴール・・・気になる目標はありますか?

 

目標1 あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
目標2 飢餓をゼロに

目標3 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する
目標4 すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
目標5 ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

目標6 すべての人々に水と衛生へのアクセスを確保する
目標7 手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

目標8 すべての人々のための包摂的かつ持続可能な経済成長、雇用およびディーセント・ワークを推進する
目標9 レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る
目標10 国内および国家間の不平等を是正する

目標11 都市を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする
目標12 持続可能な消費と生産のパターンを確保する

目標13 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
目標14 海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
目標15 森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る

目標16 公正、平和かつ包摂的な社会を推進する
目標17 持続可能な開発に向けてグローバルを活性化する


SDGs達成ランキング(2019年時点)において日本は162カ国中15位。
トップ5は、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、フランス、ドイツ。
日本は、17の目標のうち、達成されていると評価されたのは、たった4つ。
5年前から、あまり普及、浸透、進化しているとは言えません。

アジェンダでは、2030年と銘打っているため、あと9年でどこまでSDGsを実現していくことが出来るのか?

ちょっとと言うか、かなり心配です。

AIやIoT、ビッグデータなどのハイエンドのテクノロジーやイノベーションのチカラが必須だと思います。

日々の生活、仕事、プライベートでは、SDGsやESGを心に置いて、行動、活動していきたいと思います。

少しでも持続可能な社会を創っていくために・・・。


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