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日本経済新聞の1月1日朝刊一面は、その年の世界経済、日本経済を占う試金石 2020年は「逆境の資本主義」

2020年01月01日 | 本と雑誌
2020年の日経の一面特集は、「逆境の資本主義」。
元旦の朝から、楽しく面白く読むことが出来ました。

 
日本経済新聞の1月1日朝刊一面は、その年の世界経済、日本経済を占う試金石になると思います。

去年の2019年の元旦号の一面トップは、「つながる100億の脳」。
5G、AI時代を見据えた「Tech2050新幸福論」でした。
「知の探究 常識通じぬ未来へ」「人類を問い直す」「人工脳から脳波」といった過激な見出しから始まりました。

今年は、資本主義にスポットライト。

経済のデジタル化やグローバル化で従来の資本主義のメリットが十分に機能しなくなり、格差拡大や環境破壊などの問題が噴出していることを指摘しています。
資本を集め、人を雇い、経済が拡大すれば社会全体が豊かになるという成長の公式がさびついてきたことを憂慮かる特集になっています。

「自由競争が礎、成長を促す」という資本主義・・・私的所有権、自由な市場取引、株式会社制度、金融システム、労働市場などで構成される資本主義のダークサイド、ほころびが世界的に見られるようになってきました。

過去にも資本主義は幾多のピンチを迎えましたが、人類の英知や国際協調で乗り切ってきました。


記事では、2000年前からの資本主義の歴史を4つのキーワードでまとめています。
とても鋭い切り口だと思います。

1.封建制度崩壊・・・自由が確立、経済活発に
2.産業革命・・・資本家が台頭、負の側面
3.2つの対戦・・・政府介入 保護主義が横行
4.リーマンショック・・・自由競争再評価と混乱

GAFAに代表されるIT、デジタル産業では、工場のようにたくさんの人を雇用することは不要・・・専門性の高いわずかなスペシャリストでビジネスを進めていくことが出来ます。
知識、専門性を持つ者と持たざる者・・・その格差が広がっていくことは必然です。

2020年・・・世界、資本主義は、デジタル化、グローバル化に翻弄されながら、見えざる神の手のもとで動いていきます。
リーマンショックのようなクラッシュが起きないことを祈るばかりです。

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