日経ビジネス最新号に博報堂の企業広告が掲載されていました。
広告代理店の広告表現としては、ジミ、地味です(笑)。
ヘッドコピーとボディコピー、そしてコーポレイトマークだけのモノクロ一色刷りというシンプルさです。
ヘッドコピーとボディコピー、そしてコーポレイトマークだけのモノクロ一色刷りというシンプルさです。
「正解より別解」「クリエティビティで、この社会に別解を。」というコピー。
これからの時代は、正解ではなく別解だという主張。
確かにそうだと思います。
レッドオーシャンではなく、ブルーオーシャンに漕ぎ出していくためには、イノベーションが不可欠です。
広告マンだった若き日、博報堂は、「マーケティングエンジニアリング」というコンセプトを掲げて営業していました。
当時は、スペースブローカー、タイムブローカーとして、新雑ラテの四媒体を扱いフィーをとっていた時代・・・マーケティングを真ん中に据えて、競合他社と差異化していくというコンセプトは斬新でした。
当時は、媒体扱い、下請けのような「広告代理店」という呼称を止め、「広告会社」にしようというJAAAの動きもありましたが、何となく立ち消えていったことを覚えています。
そして、インターネット広告が隆盛の時代、テレビ広告の扱い額を追い抜く日も近い昨今・・・。
当然に広告代理店の在り方も変わってくると思います。
その一つの解が、「正解より別解」「クリエティビティで、この社会に別解を。」「・HAKUHODO・」という切り口。
もはや広告代理店は、タイムやスペース、ネットで稼げる時代ではなくなってきました。
ユーチューブやネットフリックス、バナー広告など、多様化する媒体、そして、マスでとらえられない一人ひとりが違う個性を持つ「今」という時代。
これから広告代理店は、フィー獲得のための一律で同質的な会社ではなくなっていくような気がします。
それぞれの広告代理店のコアコンピタンスを活かして、マーケティング商社やコンサルティング会社、シンクタンクやデザインカンパニーといった業種業態になっていくのではないでしょうか?
さらにAIやロボットなどのテクノロジーの進化で、現在のような大勢の社員を抱えなくてもよい時代になったと思います。この構図は、銀行や役所と同じだと思います。
ごく少数の幹部社員の経営会社・・・コンサルティング機能、デザイン機能、インテリジェンス機能を持った知的資源情報総合商社・・・そんなふうになっていくように思います。