能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

SDGs投資 資産運用しながら社会貢献 渋沢栄一さんのお孫さん・渋澤健さんの「論語と算盤」

2020年12月30日 | 本と雑誌

今年から通い始めたソーシャル・イノベーション・スクール。

先月は、渋澤健さんが登壇、米倉誠一郎学長と、SDGsやインパクト投資についてのセッションを持たれました。

渋澤さんのSDGs話に納得、賛同。

投信の一部を、コモン投信に移した次第です。

 

渋澤健さんは、渋沢栄一さんのお孫さん。

渋沢栄一さんは、明治時代の近代日本を築いた実業家。

銀行や事業会社などの500社の株式会社を設立、病院や学校など600団体を一代で築いた偉大な人物・・・「日本の資本主義の父」と言われています。

数年後には、福沢諭吉さんに変わり、一万円札の顔として登場します。

 

現在、コモンズ投信の会長を務める渋沢栄一さんは、リベラルで穏やかな経済人。

今年5月に新書を出されました。

SDGs投資 資産運用しながら社会貢献

渋澤健著  朝日新聞出版  810円+税

 

同書では、国連が打ち出したSDGsを実現していくために、投資の必要性を説きます。

投資は投機ではなく、着ているベストのポケットにお金を入れていくということ・・・タンス預金は社会的に役に立たないとします。

日本のタンス預金は50兆円・・・一万円札を積み重ねると国際宇宙ステーションに届くのだそうです。

う~ん、実にもったいない話です。

 

目次

第1章 MeからWeへ 投資の本質

第2章 論語と算盤、SDGsと投資 「と」で持続させる経済社会

第3章 ESGとSDGsという双子の関係 手段と目的

第4章 コモンズ投信 楽しくなければ投資じゃない!

第5章 インパクト投資 新しいお金の流れにスイッチオン

渋澤健さんは、お爺ちゃんの渋沢栄一さんの「論語と算盤」を参考にしながら、分かりやすいキーフレーズで説明していきます。

・資本主義というより、渋沢栄一が言っていたのは「合本主義」 一滴一滴が大河になる。

・共感と共助、そして共創

・ありがとうの連鎖が企業力になる

・寄付の力を最大限に引き出すのが、投資

・論語と算盤・・・大切な「と(=And)」の力

・実社会でのサステナビリティインクルージョンの重要性

・ESGは手段、SDGsは目的

・SDGsは、ムーンショットであるできるわけがないから飛躍する

これからもESGやSDGsに関心を示さない企業は、どんどん淘汰されていくと思います。

ただ、「なんちゃってSDGs」「SDGsウォッシュ」があることも事実。

ポーター教授のCSV理論なども加味しながら、一所懸命の努力が必要になると思います。

また、限界を迎えつつあると言われる資本主義世界で生きるには、インパクト投資やSDGs投資は必須なアイテムだと思います。

地球も組織も個人も、サステナブルとインクルージョンが必要不可欠と言えると思います。


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