大学1年の時、西洋哲学の授業で初めて聞いた哲学者ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン(1889年~1951年)。
フランケンシュタインのような名前は実にインパクトがありました。
さらには、彼の哲学の難解さ・・・何度授業を聞いても、解説本を読んでも理解することができませんでした。
「分からないことがある、理解できない世界がある」ということを教えてくれた哲学者でした。
あれからウン10年・・・今でも理解できない・・・涙。
ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインは論理学の完全な体系化を目指したオーストリアの哲学者。
前期ヴィトゲンシュタイン思想の著作である「論理哲学論考」の中で、世界は物の総体ではなく、事実の総体であるとします。
そして、事実の論理上のイメージは思考であると指摘します。
思想は意義を持つ命題であり、命題は真偽値を決定できるとした上で、有名な次の言葉を発します。
語りえぬものについては沈黙しなければならない
この段階で、彼は全ての命題は解決したと喝破します。
写像理論・・・何だか分かったような、分からないような・・・この不協和が、ちょっぴり幸せ感をも取らしてくれます(笑)。
その後、ヴィトゲンシュタインは「後期」では、言語ゲーム、家族的類似、分析哲学の道を歩んでいきます。
こんなことを真剣に考え抜くということは、やはり天才だからなのでしょう。
凡才で良かったと思う今日この頃です。