人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

伊坂幸太郎著「仙台ぐらし」を読む~仙台にはなぜタクシーが多いのか?

2015年08月04日 07時01分06秒 | 日記

4日(火).わが家に来てから298日目を迎え,大学4年生のお兄ちゃんの参考書を前に為すすべを知らないモコタロです 

 

          

           量子力学って何? 漁師力学だったら分かるような気がするけど

          

  閑話休題  

 

7月25日から「フェスタ・サマーミューザ2015」のコンサートを聴くため川崎に通っていますが、JR川崎駅でこんなモニュメントを発見しました 「ザルツブルクの鐘」という時計塔です

 

          

 

なぜザルツブルクかと言えば、川崎市とオーストリアのザルツブルク市は姉妹都市になっているからです その背景についてはミューザ川崎の2階に「ザルツブルク市コーナー」で説明しています 私はン十年前にザルツブルクを訪ね、モーツアルトの生家、ホーエンザルツブルク城壁、大聖堂、そして映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台になったザルツカンマーグートなどを見てきました 小さくて狭い街ですが、自然と共存した空気の澄んだ爽やかな街でした またいつか訪ねてみたいと思っています

 

          

          

                    

  閑話休題  

 

伊坂幸太郎著「仙台ぐらし」を読み終わりました 伊坂幸太郎の作品についてはこのブログでも何度も取り上げているので,プロフィールはもういいですね この本は,伊坂氏が住んでいる地元仙台の出版社「荒蝦夷」で発行している雑誌『仙台学』に2005年から2015年までに連載されたエッセイ集です

 

          

 

エッセイは「~が多すぎる」というテーマで連載されました 「タクシーが多すぎる」「見知らぬ人が~」「消えるお店が~」「機械まかせが~」「ずうずうしい猫が~」「心配事が~」「映画化が~」と続きます

例えば「タクシーが多すぎる」では,人口一人当たりのタクシーの台数が全国で一番多いのは仙台であることをタクシーの運転手から教えられます なぜかと聞くと「規制緩和だ」という答えが返ってきます.その後,タクシーに乗るたびに運転手に声を掛け,タクシーが多いことについて”取材”を重ねます.すると,「繁華街で駐車しているタクシーは,警察が来て移動させる」と言う話が出てきます 「なぜ?」と訊ねると,「他のタクシー運転手が通報しているからだ.警察がタクシーを移動させて空いた場所に自分が停めるのだ」という答えが返ってきます.そんなことを突き止めながら,困ったものだ,と嘆きます

「心配事が多すぎる」では,ちょうどその頃,北朝鮮がミサイルを発射して世界を驚かせていた時期で,伊坂氏は「戦争になったらどうしよう」と嘆いています.どうも彼は心配性ではないかと思います

本の後半は,3.11東日本大震災を経験したときのことを書いています.大きな災害を目前にして,作家である自分は何も出来ないという無力感を抱いたこと,読者に勇気づけられて書く意欲が湧いてきたことなどを率直に綴っています

小説は得意だがエッセイは苦手な筆者によるエッセイ集ですが,小説では見られない伊坂幸太郎の別の魅力が垣間見られます 気軽に読めるエッセイ集としてお薦めします

さて,まだまだ灼熱の夏  は続きそうですが,めげずに今日から6日連続コンサートに挑みます 今日はサントリーホールでゲルギエフ指揮PMFオーケストラ東京公演,明日から日曜日まではミューザ川崎で「フェスタ・サマーミューザ」コンサートです 夏バテなんて言ってられないぞ

 

          

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