11日(火).先日,喫茶店に入った時のことです 注文カウンターで,前に並んでいた若い女性が小銭を落としました.が,まったく拾う様子がありません すると次に並んでいた若い男性が100円玉2つを拾い上げてその女性に渡しました.その女性は少し頭を下げただけで「ありがとう」の声は聞かれませんでした いったい何なんでしょうか???こういう人ってあなたの周りにいませんか.世の中が自分を中心に回っていると勘違いしている人が
そう言えば,この2週間ほどミューザ川崎にコンサート通いしましたが,奥の席に入るのに「前を失礼します」のひと言が言えない人がいかに多かったか,まるで「そこのけ,そこのけ,殿さまが通る」といった大きな態度です 本当に常識のない人が多いのには驚きます こういう人は本当のクラシック愛好家にはいないと思うので,多分にわか愛好家なのでしょう ということで,わが家に来てから305日目を迎え,おねーちゃんに買ってもらったボール状のオモチャで遊ぶモコタロです
これはナワでできてるんだな わかった! これはワナだな
閑話休題
昨日,早稲田松竹でロシア映画,アレクセイ・ゲルマン監督「フルスタリョフ,車を!」と同「わが友イワン・ラプシン」の2本立てを観ました 今日は,最初に観た1998年制作の「フルスタリョフ,車を!」について書きます
物語は1935年の反ユダヤ主義の色濃い時代.主人公のユーリー・クレンスキーはモスクワの病院の脳外科医であり赤軍の将軍でもある 精力的な彼は病院と家庭と愛人のもとを行き来している.その彼がソビエトの独裁者スターリンの指示によりKGB(国家秘密警察)の企みによりユダヤ人医師を迫害する計画に巻き込まれる 強制収容所で拷問を受けるが,突然解放されてスターリンの側近に,ある要人を診察するよう命令される.彼は拒否できず診察するが,その人物とはまさにスターリンその人だった タイトルの「フルスタリョフ,車を!」というのは,スターリンが息を引き取る直前,側近を通じて命令した言葉だ
この映画は1998年制作の映画ですが,1935年当時を振り返るようにあえてモノクロで撮っています 142分のこの映画を観終わった感想を率直に言えば「何が何だかさっぱり分からない」という言葉に尽きます.実に多くの人々が登場して賑やかな騒動を巻き起こしますが,人と人との関係や,物語の前後関係などがさっぱり結びつかないのです 私の場合,映画を観る前に映画館に掲示されている「解説」を読んでから席に着くようにしているので,ある程度は分かるような気がするのですが,それでも,実際に映画を観る段階になるとそのテンポに着いていけません この映画の最後はクレンスキーらを乗せたトラックが去って行くシーンですが,最後のセリフは「くっだらねえ」です.これをどう解釈すればいいのでしょうか
最後に一つだけ気が付いたことを書けば,この映画で唯一使われたクラシック音楽があります それは・・・さすがにロシアですね.チャイコフスキーのバレエ音楽「白鳥の湖」の第2幕で流れる「小さな白鳥の踊り」です.映画ではアコーディオンで演奏されていました こういう発見でもないと,この映画は楽しんで観たことになりません