31日(月).とうとう8月も今日で終わりです.暑い夏でしたが,ここ数日,雨が降ったせいか涼しい日が続いていました 先週の合言葉は「もう夏は終わったんでしょうか?」「いやいや,また ぶり返すんじゃないですか」でした さて,今週は暑くなるのか,涼しいまま秋になってしまうのか・・・・予想がつかない私は,昨日賭けに出ました 思い切って半袖シャツをタンスにしまい,長そでシャツを出しました.これが吉と出るか凶と出るか,さあどうなるでしょうか? 今朝は小雨が降っていて涼しいので,今日に限っては取りあえず賭けには成功したと言ってもよいのでしょうね ということで,わが家に来てから325日目を迎え,マガジン・ラックをベッド代わりにリラックスするモコタロです
ここはリラックスできるんだよね ぼく雑誌じゃないけど
閑話休題
真保裕一著「奪取・上」(講談社文庫)を読み終わりました 真保裕一は1961年東京生まれ.アニメーションディレクターを経て,1991年「連鎖」で第37回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビューを飾っています 97年に発表したこの「連鎖」で日本推理小説家協会賞と山本周五郎賞をダブル受賞しています.「デパートに行こう」は面白い小説でした
「22歳の道郎は友人の雅人がヤクザの街金に引っかかり1,260万円の借金を負ったため,二人で偽札を造ってピンチを脱しようと画策する パソコンを始めとするメカに強い道郎は,その知識を存分に発揮して偽札造りに突入することになるが,差し当たり造った偽札が銀行のATMの機械を騙すことが出来るのかを試すため,ATMの中に組み込まれた「紙幣識別機」を奪取することを思い付き,実行に移す
銀行の小さな支店から「紙幣識別機」を奪取し,偽札造りに必要な材料を買い集め,とうとう識別機を通過する偽札の完成に辿りつく さっそく,銀行の本支店をハシゴして「両替機」で1万円札をくずす”仕事”にかかる.「うまく行った」と思った時に,得体のしれないジジイの罠に引っかかり,財布を擦られてしまう そこからトンデモナイ展開が待っていた.果たしてジジイの正体は?道郎と雅人の運命は?」
この小説が書かれたのは1999年5月のことです.読んでいると「テレホンカードの偽造」とか,「電話ボックス」という,その時代を反映した言葉が出てきます スマホ全盛の時代に読むと何となく違和感がありますが,それは全体の大きな流れの中では些細なことに過ぎません
この「上巻」は第1部が「手塚道郎篇」,第2部が「保坂仁史篇」となっていますが,保坂仁史とは誰のことか・・・それは読んでのお楽しみです 最初のうちは,先の「テレホンカード」が出てきたりして,ちょっとダルイな,と思っていましたが,読み進めるうちに加速度がついてきて,あっと言う間に上巻を読み終わってしまいました 時間を忘れるエンタテインメント小説としてお薦めします