15日(土)。わが家に来てから今日で1716日目を迎え、トランプ米大統領は12日のABCニュースのインタビューで、2020年の大統領選に関し「どこかの国の人が電話してきてライバル候補の情報があるというならば聞きたいと思うだろう」と語ったことについて与野党から批判の声が上がっている というニュースを見て感想を述べるモコタロです
そういう発言がロシア疑惑を生んだということをまったく理解していないようだ
昨日、夕食に「豚もやし炒めのおろしポン酢かけ」「生野菜とサーモンのサラダ」「まぐろの山掛け」「冷奴」を作りました 「豚~」はコスパ抜群で栄養満点です
13日付の朝日新聞朝刊・第2東京面「ぶらりふらり」コーナーの「高田馬場2」で早稲田松竹が取り上げられていました 超訳すると
「名画座『早稲田松竹』は旧作映画上映にこだわっている。JR高田馬場駅から早稲田通りを東に500メートル。153席の小さな映画館だ 1951年に開館し、地元の早稲田大学をはじめ、多くの若者に愛され続けてきた。今は数少なくなった名画座の一つだ。かつての常連客で後に世界的な映画監督になる人物もいる。『万引き家族』でカンヌ国際映画祭の最高賞『パルムドール』を受賞した是枝裕和監督は足しげく早稲田松竹に通った一人だ 館に『青春の場所』だったとコメントを寄せている。開館当時から、2本立てが基本。監督特集や作品テーマの関連性、封切された映画に関連のある旧作などを上映する 2本立て大人1300円(※学生1100円、シニア900円)。同じ施設に複数のスクリーンがあるシネマコンプレックスの新作映画1本1900円に比べると割安だ 作品によっては平日でも立ち見が出る。休館の憂き目も一度見ている。90年代に入ると、シネコンが各地に進出。苦戦を強いられ、早稲田松竹も2002年3月で幕を下ろした スタッフの退職など人的問題が直接の要因だが、客足も落ちていた。しかし、早大生を中心に『復活プロジェクト』が発足し、その年の暮れには再開にこぎつける スタッフも一新され、邦画やアジア映画の上映も始め、作品の幅を広げた。早稲田松竹の魅力とは。菊田眞弓支配人は理由を『新たな作品との出会い』と説明する。観客のほとんどが2本立てのどちらかの作品を目当てに訪れる。『劇場を訪れると、思いがけない作品を発見し、世界が広がる』。早大基幹理工学部教授も務める是枝さんから映画制作などを学んだ学生の作品と、参考となる一般映画を一緒に上映する企画などを2年前から行っている」
私が目標に掲げている年間160本の映画鑑賞のうち9割は「早稲田松竹」、「新文芸坐」(池袋)、「ギンレイホール」(神楽坂)の3館で観ています いずれも2本立てですが、早稲田松竹は最近、館内のリニューアルを済ませたばかりで綺麗です 6月の上映予定は下のチラシの通りですが、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の「昼顔」と「哀しみのトリスターナ」は是非 観に行きたいと思っています
ところで、大好きな小説家・佐藤正午の第157回直木賞受賞作「月の満ち欠け」に早稲田松竹が出てきます アルバイト学生の三角がある女性との再会を期待して早稲田松竹に行くという設定です 興味のある向きは2017年9月15日付toraブログをご参照ください
昨日、サントリーホール「ブルーローズ」で「プレシャス1pm 第一人者の華麗な交歓」を聴きました これは「サントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデン2019」の一環として開かれたコンサートです プログラムは①クープラン(バズレール編曲)「コンセールのための5つの小品」、②フランセ「バロック風二重奏曲」、③ドビュッシー「夢想」、④サン=サーンス「ファゴット・ソナタ ト長調作品168」(コントラバス版)です 演奏はハープ=吉野直子、コントラバス=池松宏です
自席はC6列1番、センターブロック左通路側です
1曲目はクープラン(バズレール編曲)「コンセールのための5つの小品」です この曲はパリ音楽・演劇学校のチェロ科教授を務めていたポール・バズレールが、フランソワ・クープラン(1668-1733)が作曲したヴィオラ・ダ・ガンバのための作品から5つの曲を選び出し、チェロをメインとした組曲として再構成したものです 「前奏曲」「シシリエンヌ」「トランペット」「嘆き」「悪魔の歌」から成ります
池松氏と吉野さんが登場し演奏に入ります。曲想としてはいかにもフランス・バロックです コントラバスとハープの組み合わせが絶妙で、宮殿の大広間で演奏するのを聴いているような優雅な気分でした
ここで二人がマイクを持ってトークに入ります 吉野さんから、コントラバスを2挺持参した理由を尋ねられると、池松氏は「リサイタルなどの時はソロ用の楽器を使うのですが、これはオーケストラで弾く時より一音高く調弦されています 1曲目はそれで演奏しました。次に演奏するフランセの曲は、この楽器より低い音(普通の音程)による楽器を使います。これは360年前のイタリアの楽器です」と説明しました つまりストラディバリウスかそれと同等の楽器ということです
そして、2曲目のフランセ「バロック風二重奏曲」の演奏に入りました この曲はジャン・フランセ(1912-1997)が1980年に、ベルリン・フィルのコントラバス奏者も務めたギュンター・クラウスと、ハープ奏者のギゼル・ヘルベルトのために作曲した作品です 第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグロ」、第4楽章「ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります
どの楽章もフランセらしいユーモアとエスプリに満ちた音楽で、コントラバスとハープの掛け合いが楽しく聴けました
ここで再び、二人がマイクを持ってトークに入ります 吉野さんが「いまのフランセの曲は、演奏が簡単そうに見えたでしょう? でもハープは手と足が大変なんです」と言って池松氏に振ると、「ハープも難しいようですが、コントラバスには超難しい曲です 第一、この曲の録音はありません。それほど誰も演奏する人がいないのです 演奏するのは確か10年前に吉野さんからこの曲を一緒に演奏したいと言われてイヤイヤ演奏して以来です」と答えたので、吉野さんが「イヤイヤなんて・・・」と苦笑していました
そして、3曲目のドビュッシー「夢想」の演奏に入りました この曲はクロード・ドビュッシー(1862-1918)が1890年に作曲した作品で、原曲はピアノ・ソロの曲です この曲はメロディーが美しいので、やっとコントラバスの本来の低音の魅力が発揮できました
最後の曲はサン=サーンス「ファゴット・ソナタ ト長調作品168」(コントラバス版)です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1921年に作曲した作品です 第1楽章「アレグレット・モデラート」、第2楽章「アレグロ・スケルツァンド」、第3楽章「モルト・アダージョ~アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります
この曲について、吉野さんが「これならコントラバスで弾いても いけるんじゃないかと思って池松さんに提案したのです」と話されました 第2楽章の舞曲調の音楽は、高音部がコントラバスにとっては厳しそうでしたが、それ以外は、バッチリの音程で軽快に演奏しました 吉野さんのハープが美しいのは言うまでもありません
ここで池松氏がマイクを持って「今日はありがとうございました。実は、今日は私の55歳の誕生日なんです(会場)。オケの定期演奏会(都響)などではメンバーがお祝いしてくれるんですが、今回のような小規模のコンサートで誕生日を迎えるのは初めてです 誰も祝ってくれないので、佐野素晴さんにお願いして、誕生日の曲をラヴェル風に作曲してもらうことにしました 題して『誕生日のパヴァーヌ』です」と爆弾発言し、吉野さんと演奏に入りました
コントラバスの側面を手の甲で小太鼓のように叩いて「ボレロ」のメロディーを奏でることから始まり、ラヴェルの名曲を織り交ぜながら、いかにもラヴェル風なハッピーバースデー・ミュージックが奏でられました 途中、池松氏が大声で「皆さん、ご一緒に」と叫んで「ハッピーバースデー・ツゥー・ユー」の合唱を要請、聴衆は「視聴者参加番組かい」と思いながらも同盟国への協力を惜しみませんでした 何と心優しい人たちなんでしょう 涙がチョチョ切れます 今度は吉野さんの時に協力したいと思います