人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「ホールで選ぶ時代~個性豊かな形状・音響続々 奏者や曲だけで決めない」 ~ 朝日の記事から / 東川篤哉著「かがやき荘西荻探偵局」を読む ~ ギャグ満載のユーモア・ミステリー小説

2019年06月29日 07時18分21秒 | 日記

29日(土)。わが家に来てから今日で1730日目を迎え、モスクワで開かれていた第16回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門で日本の藤田真央さん(20)が2位に入賞した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     あの童顔は 同じ真央でもフィギュアスケートの浅田真央に近いような気がするな

 

         

 

昨日、夕食に「鶏の唐揚げ」「マグロの山掛け」「生野菜とワカメのサラダ」を作りました 唐揚げは何度か作ったのでカラっと揚げるコツが身につきました

 

     

 

         

 

27日付の朝日朝刊に「ホールで選ぶ時代 ~ 個性豊かな形状・音響続々 奏者や曲だけで決めない」という見出しで 吉田純子編集委員の論考が掲載されていました リードには次のように書かれています

「コンサートホールの理想的な音響を巡り、欧州でちょっとした議論が起きている。伝統的な靴箱型か、新機軸のぶどう畑型かという風に、形状で音響のよしあしを論じる向きがある一方で、『形状だけで響きが決まるわけではない』との異議もあがる 『聴く』ためだけでなく、『集う』場として進化してきたホールの響きをいま、私たちはどう考えればいいのか

記事によると、話題になっているのは、北ドイツのハンブルクに2年前に完成したブドウ畑型のエルプフィルハーモニー(2100席)で、世界的な指揮者が「このホールでは演奏しない」と公言し、人気歌手が演奏中に聴衆から「聞こえない」とやじを飛ばされるなど、物議をかもしている、というもの この件については、6月4日付のtoraブログで朝日の記事を紹介しています。興味のある方はご参照ください

さらに記事(超訳)によると、

「東京芸術劇場の音響チーフ、石丸耕一氏は電気音響と音楽理論、音響心理学を熟知する『トーンマイスター』という専門職だが、彼は『パリ・オペラ座をつくったシャルル・ガルニエも、当時は四方八方からの批判に悩まされた 新しいホールには批判がつきもの。ホールごとに響きをつかさどり、指揮者や演奏家の”味方”をするのが私たちの仕事』と語る 海外の演奏会事情に詳しい音楽評論家の東条碩夫氏は『個性豊かなホールが増え、ホール自体のファンになって通い詰めるという人も今や少なくない。演奏家や楽曲だけでなく、”ホールで選ぶ”という時代が到来しつつある』と指摘する

「コンサートホールの本格的な歴史は、19世紀後半に始まる。度重なる革命を経て、音楽会が王侯貴族の専有物ではなくなり、市民を含む大人数を収容できるホールが求められるようになった 当時の基本は、舞台と客席が向かい合う長方形の靴箱型。代表格は1870年竣工のウィーン楽友協会大ホール(1680席)。ウィーン・フィルの本拠地だ 音楽家と観客を完全に分けるスタイルは、音楽家が王侯貴族のしもべだった階級社会時代の名残ともいえる。長所は天井や壁の反響が安定しやすいこと。弱点は『音源から遠くにいくほど生音より反響の方が大きくなる、つまり良い音響でなくなること』(石丸さん)。20世紀に入り、オケは巨大化し、弦楽器の弦は羊の腸からスチールへ。金管楽器も米国で革命的な進化を遂げる。大音量を受けとめ、多数を収容できる近代的なぶどう畑型やアリーナ型の模索が始まったのは時代の必然だった 試金石となったのが、1963年に完成したベルリン・フィルの本拠地フィルハーモニー(2440席)だ。カラヤンの提案で、ぶどう畑型が採用された。みなが同じ方向を向くのではなく、観客も奏者もランダムに向き合うことになるので、相撲観戦にも似た『ハレ』の一体感を味わえる カラヤンはその後、86年開館のサントリーホール(2006席)の建設にも協力した。世界的な音響設計士、永田穂の尽力を経て、反響の不安定なぶどう畑型で世界を驚かせる濃厚な音響が実現された

記事中の「『ホールで選ぶ』という時代が到来しつつある」というのはよく分かります 私はサントリーホールが一番好きなので、在京オーケストラの定期演奏会で複数のコース(シリーズ)がある場合には、余程のことがない限り、会場がサントリーホールのシリーズを選びます NHKホール(N響)やトリフォニーホール(新日フィル)で開催のシリーズを選ぶ時は、年間プログラムのラインアップがサントリーホール・シリーズよりも魅力的な時に限られます

 

         

 

東川篤哉著「かがやき荘西荻探偵局」(新潮文庫)を読み終わりました 東川篤哉は1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒。2002年、「密室の鍵貸します」でデビュー、2011年「謎解きはディナーのあとで」で本屋大賞を受賞しています

 

     

 

この本は、「かがやき荘アラサー探偵局」のタイトルで小説誌「yom yom」(新潮社)2014年夏号から2016年春号まで連載された後、2016年10月、新潮社から刊行された全4篇から成る連作スタイルのユーモア・ミステリー集です

「かがやきそうな女たちと法界院家殺人事件」「洗濯機は深夜に回る」「週末だけの秘密ミッション」「委員会からきた男」の4篇の主人公は西荻窪のシェアハウス「かがやき荘」で暮らすアラサー女子=小野寺葵、占部美緒、関礼菜の3人です 杉並の大豪邸に住むシェアハウスの”大家さん”法界院法子の身の回りで起こる数々の事件の探偵を引き受けるなら滞納家賃を相殺すると持ち掛けられ、これ幸いに飛びつきます

ミステリーのストーリーはともかく、主人公3人のキャラが際立っています 小野寺葵は長身で色白、長い黒髪、切れ長の目にメガネをかける知的な雰囲気を纏うミステリ・マニアの推理オタク31歳 占部美緒は赤いパーカーを着て、中国地方の怪しげな方言を喋りまくり、時には蹴りが飛び出す茶髪の元家電量販店販売員30歳 関礼菜は黒髪をツインテールに結び、濃いめのメイクで女子高生制服コスプレを偏愛する元銀行員29歳です 3人の共通点はお金も色気もないところです この3人が葵の推理をもとに事件を解明していきます

さきに「ミステリーのストーリーはともかく」と書いたのは、東川篤哉の小説の魅力はストーリーそのものよりも、むしろ、登場人物たちが発するギャグや突飛な行動にあるからです どんなギャグかは実際にお読みになってみてください

コメント (2)
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