人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

読響第241回土曜マチネー公演の指揮者変更:山田和樹 ⇒ 沖澤のどか / バルナバーシュ・トート監督「この世界に残されて」&フランシス・リー監督「アンモナイトの目覚め」を観る 〜 ギンレイホール

2021年09月08日 07時22分44秒 | 日記

8日(水)。昨日の朝日朝刊によると、フランスの代表的俳優、ジャンポール・ベルモンド氏(1933年生まれ)が6日、パリの自宅で死去しました(88歳)。ジャンリュック・ゴダール監督「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」でブレイクしましたが、私は「リオの男」や「カトマンズの男」などのアクション映画の方が好きでした 彼の特徴はスタントマンを使わず、自らが危険なアクションシーンに挑む勇気です 全盛期にはアラン・ドロンかジャンポール・ベルモンドか、と言われるほど人気を二分しましたが、私は断然ベルモンド派でした あらためてジャンポール・ベルモンドさんのご冥福をお祈りします

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2433日目を迎え、自民党総裁選に立候補を表明している岸田文雄前政調会長は6日夜のインターネット番組で、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる公文書改ざん問題について、「再調査するとか、そういうことを申し上げているものではない」と述べ、再調査は必要ないという考えを強調した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     影響力が大きい安倍前首相を敵に回したくない発言だ  多くの国民は納得していない

 

         

 

昨日、夕食に「茄子の揚げびたし」「生野菜とツナのサラダ」「冷奴」「玉ねぎの味噌汁」を作りました 「茄子の~」は新聞の料理欄に載っていた脇雅世先生のレシピです。油で揚げますが、前回余った古い油と新しい油を混ぜて使ったせいか、パチパチと撥ねてキッチンが油まみれになりました 次回からは余った油は最小限にとどめた方が良いかもしれないと思いました それでも 初めてにしては美味しく出来ました

 

     

     

 

         

 

読売日響からの通知によると、10月9日(土)の「第241回土曜マチネ―シリーズ」公演は、当初予定していた山田和樹が新型コロナ禍に係る入国制限により帰国できないことから、沖澤のどかが代わりに指揮をすることになった、としています 沖澤のどかは2019年のブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、国内外で注目を浴びている指揮者です いつかは彼女の指揮で聴きたいと思っていたので、今回の変更は大歓迎です なお、プログラムは当初の予定通り①シベリウス:交響詩「フィンランディア」、②ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第1番」(ピアノ独奏=ペーター・レーゼル)、③シベリウス「交響曲第2番」です 沖澤とレーゼルは共にドイツから入国後、14日間の隔離措置を経てリハーサルと本番に臨むとしています 楽しみが一つ増えました

 

         

 

昨日、ギンレイホールで「この世界に残されて」と「アンモナイトの目覚め」の2本立てを観ました

「この世界に残されて」はバルナバーシュ・トート監督による2019年製作ハンガリー映画(88分)です

物語の舞台は1948年、第二次世界大戦後のハンガリー。ナチスドイツによるホロコーストを生き延びたものの家族を失った16歳の少女クララ(アビゲール・セーケ)は、心を閉ざしたまま叔母と暮らしていた。ある日、病院で診察を受けた42歳の寡黙な産婦人科医アルド(カーロイ・ハイデュク)と出会う クララはアルドの心に自分と同じ欠落を感じ取り、父親を慕うように彼に懐く 同じくホロコーストの犠牲者だったアルドも、クララを保護することで人生を取り戻そうとする しかし、ソ連がハンガリーで権力を掌握すると、世間は彼らに対してスキャンダラスな誤解を抱くようになる そして2人の関係も時の流れとともに変化していく

 

     

 

【以下、ネタバレ注意】

この映画は、強制収容所で妻子を失った中年医師と、同じく強制収容所で両親と妹を失い孤児院から叔母に引き取られた少女との心の交流の物語です 寂しさに「抱きしめて」というクララを優しく包み込むアルドは本当の父親でもなく、歳の離れた恋人でもない微妙な関係を保っています その後、アルドには恋人ができたため、クララは自らアルドの家から出て叔母の家に戻ります それから3年後、アルドは結婚し、クララも高校のパーティーで知り合ったぺぺ(バルナバーシュ・ホルカイ)と結婚しています アルドの誕生パーティーが自宅で開かれた時、ラジオから「スターリンが死んだ」というニュースが流れます この時、声に出して喜んだのはペペだけでしたが、アルドをはじめ そこに集まった人たちは声を出さないだけで、「これでハンガリーは自由になる」と思ったはずです 1953年3月5日午後9時50分のことでした。この時、ソ連ではショスタコーヴィチが密かに喜びをかみしめていたことでしょう

 

         

 

「アンモナイトの目覚め」はフランシス・リー監督による2020年製作によるイギリス映画(117分)です

物語の舞台は1840年代のイギリス南西部の海岸沿いの町ライム・レジス。人間嫌いの古生物学者メアリー・アニング(ケイト・ウィンスレット)は、世間とのつながりを断ち、老いた母親と二人で暮らしている かつて彼女が13歳の時に発掘した化石が大発見として世間をにぎわせ、大英博物館に展示されたが、女性であるメアリーの名はすぐに世間から忘れ去られた 今は土産用のアンモナイトを発掘し、細々と生計を立てている彼女は、ひょんなことから裕福な化石収集家ロデリックの妻シャーロット(シアーシャ・ローナン)を数週間預かることになる 美しく可憐で、何もかもが正反対のシャーロットに苛立ち、冷たく突き放すメアリーだが、自分とあまりにもかけ離れたシャーロットに次第に惹かれていき、やがて愛し合うようになる

 

     

 

【以下、ネタバレ注意】

本作は実在の古生物学者メアリー・アニングを主人公として製作した映画です この映画を観て既視感を覚えました。同じく女性同士の愛情を描いたセリーヌ・シアマ監督「燃える女の肖像」(2019年・フランス映画)です どちらも海のシーンが出てきます

この映画で1カ所だけ違和感を感じるシーンがありました メアリーとシャーロットは、医師の自宅で開かれるホームコンサートに招かれます そこではチェロ奏者がルネサンス時代(?)の曲を演奏するのですが、最前列に座ったシャーロットと隣席の婦人が演奏中ずっとおしゃべりしているのです いくら1840年頃のイギリスの片田舎のホームコンサートでも、これはあり得ないでしょう リアリティが全くないと言わざるを得ません

ロンドンの夫の元に引き揚げたシャーロットは、愛するメアリーを呼び寄せ、邸宅内に彼女の部屋を用意し「一緒に暮らそう」と持ちかけますが、メアリーはそれを拒否します 彼女はシャーロットの庇護のもと、部屋に閉じこもって研究論文を書く生活よりも 今まで通り田舎でアンモナイトを発掘して気ままに生活する方が良かったのです。このラストに、メアリーの誰にも頼らずに生きていく独立心が表れています

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