人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

フランソワ・トリュフォー監督「突然炎のごとく」&「柔らかい肌」を観る ~ 「おもちゃの交響曲」は誰が作った?

2019年12月11日 07時21分06秒 | 日記

11日(水)。わが家に来てから今日で1899日目を迎え、フィンランドの与党・社会民主党は8日、リンネ首相の辞任表明に伴う選挙で、サンナ・マリン氏(34歳)を次期首相に選出したが、女性首相は3人目で、史上最年少の首相となる という記事を見て感想を述べるモコタロです

 

     

      世界でも最年少らしいけど 日本ではいつになったらそういう状況が訪れるのか?

 

         

 

昨日は、夕食に「舌平目のムニエル」を作りました あとはマグロの刺身と前日の残りの鍋スープです。「舌平目のムニエル」の味付けは塩胡椒とレモンです。何年ぶりかで作りましたが、美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹でフランソワ・トリュフォー監督「突然炎のごとく」と「柔らかい肌」の2本立てを観ました

「突然炎のごとく」はフランソワ・トリュフォー監督・脚本による1961年フランス映画(モノクロ・107分)です

親友同士のジュール(オスカー・ウェルナー)とジム(アンリ・セール)は、自由奔放で情熱的な女性カトリーヌ(ジャンヌ・モロー)に恋をする ジュールは彼女にプロポーズするが、ジムは彼女は結婚生活に向かないと言う。カトリーヌはジュールと結婚するが、ジムと再会して二人に愛の炎が燃え上がる カトリーヌの気持ちを忖度したジュールは3人で暮らしたいと頼む。しかし、些細な食い違いでジムとカトリーヌの関係が壊れ始める ある日 3人で出かけた河岸で、カトリーヌはジムをドライブに誘い、壊れた橋に向かって突き進んで行く


     


この映画は、2度は観たことがあると思っていたのですが、随分昔のことなので内容をまったく覚えていなくて、「こんなストーリーだったのか 」と、初めて観たように驚きました ストーリーが覚えにくいのは、多分 タイトルの邦訳のせいだと思います 原題は「ジュールとジム」ですが、邦訳は「突然炎のごとく」となっており、タイトルから内容がイメージできないからだと思います もちろん、よく考えれば、原題に出てこないヒロインのカトリーヌがある男を愛していたかと思うと、次の日には別の男を愛しているという、自由奔放さ、心変わりの速さを「突然炎のごとく」という言葉で表しているのだと理解できます 二人の男と一人の女の三角関係だと思っていると、ギター弾きの愛人が出てきたりして三人の男と一人の女の四角関係になることを考えれば、なおさら「突然炎のごとく」でしょう

3人の男を振り回す奔放な”魔性の女” カトリーヌは、それなりの魅力がなければ務まりません その意味では、ジャンヌ・モローは決して美人とは思えないけれど、男を惹きつけて止まない魅力を持っています


         

 

「柔らかい肌」はフランソワ・トリュフォー監督・脚本による1964年フランス映画(モノクロ・118分)です

文芸誌編集長で評論家としても名を馳せていたピエール・ラシュネー(ジャン・ドサイ)は、妻フランカ(ネリー・べネデッティ)と幼い娘と平穏な毎日を送っていた ある日、出張で飛行機に乗った時に、若いキャビンアテンダントの二コル(フランソワーズ・ドルレアック)と恋に落ちる 妻と別れて二コルとの新しい生活を夢見ていたピエールは彼女にプロポーズするが、彼女に拒否されてしまう 孤独になったピエールは妻に謝罪の電話を入れるが、ちょうど出かけた後だった。フランカはピエールの旅先の写真を見て、愛人の存在を知ったのだった フランカは夫の行きつけのレストランに向かっていたが、手には猟銃が握られていた


     

 

この映画は妻子のある有名な評論家とキャビンアテンダントとの不倫を描いていることからすれば、テレビのワイドショー並みのスキャンダルに過ぎません そこをトリュフォーはサスペンス的な要素を加えることによって、観ている側に不安や苛立ちを与えることに成功しています

さて音楽です ラシュネーが娘にお土産としてレコードを買ってきて、「ハイドンという人が作った曲だよ」と言ってプレーヤーに乗せて聴くシーンがあります。その時流れてきたのは「おもちゃの交響曲」でした この曲は弦楽器のほかに、玩具楽器(ガラガラ、かっこう笛、ふくろう笛、ラッパ、太鼓、小型シンバル、うずら笛)が鳴らされる賑やかで楽しい曲です

しかし、作曲者がハイドンであるというのは必ずしも正しくありません

Wikipedia等によると「おもちゃの交響曲」は、自筆譜が存在しないことから、「18世紀からヨーゼフ・ハイドンの作品とされてきた。その後、モーツアルト親子と親交があった弟ミヒャエル・ハイドン説が唱えられ、1951年にはモーツアルトの父レオポルト・モーツアルトの作と伝えられるカッサシオン(全7曲)がバイエルン州立図書館で発見され、その一部が『おもちゃの交響曲』と同一であることが判明した」という

ところが、1992年、チロル地方のシュタムス修道院の音楽蔵書の中から、1785年ごろに当院の神父シュテファン・パルセッリが写譜した「おもちゃの交響曲」の楽譜が発見され、そこにチロル出身の作曲家エトムント・アンゲラーが1770年頃に作曲したと記されていた、とのことです 現在は、このアンゲラー説が有力になっているようです

古い映画を観ると、いろいろな音楽との出会いや再発見があって楽しいですね

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吉田修一著「犯罪小説集」を読む ~ ワイドショーのようだけどワイドショーではない:瀬々敬久監督「楽園」の原作

2019年12月10日 07時20分32秒 | 日記

10日(火)。昨日は新聞休刊日だったので朝日、日経とも朝刊が配達されませんでした 「クリープを入れないコーヒーなんて・・・」の心境でした。ジュラ紀のギャグですね。失礼しました お陰で読書が進みました

ということで、わが家に来てから今日で1898日目を迎え、朝鮮中央通信は8日、北朝鮮国防科学院が北西部・東倉里の西海衛星発射場で「非情に重大な実験を実施し成功した」と報じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      具体性がないから何が成功したのか不明だけど 国民の生活はどうなってんのよ?

     

         

 

昨日は、夕食に「ミネストローネ・スープ鍋」を作りました 材料は、ウィンナ、豚バラ、キャベツ、エリンギ、人参、玉ねぎ、ジャガイモ、ミニトマト、とろけるチーズです

 

     

     

 

         

 

吉田修一著「犯罪小説集」を読み終わりました 吉田修一は長崎生まれ。1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞しデビュー 2002年「パレード」で第15回山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を受賞しています

 

     

 

この本は「青田Y字路」「曼珠姫午睡」「百家楽餓鬼」「万屋善次郎」「白球白蛇伝」の5つの短編から構成されています

「青田Y字路(あおたのわいじろ)」は、少女失踪事件の犯人ではないかと容疑を掛けられ、同様の事件が再び起こった時に、追い詰められて焼身自殺してしまう男の話です ここで描かれているのは、外国人に対する”偏見”です

「曼珠姫午睡(まんじゅひめのごすい)」は、幼い頃の同級生が色情から事件を起こしたことを知りながら、危うく自らも同じ道に入ろうとする一歩手前で踏みとどまる主婦の話です

「百家楽餓鬼(ばからがき)」は、運送会社の御曹司がマカオのカジノに嵌まり込み、抜け出せなくなる話です これを読んで思ったのは、数年前に起こった某製紙会社の御曹司がカジノに会社の金をつぎ込んで大きな損失を与えた事件です 「カジノ法案」が通って全国のあちこちで候補地が誘致合戦をしているようですが、本当に大丈夫なんでしょうか

「万屋善次郎(よろずやぜんじろう)」は、限界集落の中で何とか村おこしをしようと奮闘するが、うまくいかず、逆に村八分に遭い、村人を次々に殺し自死を図る男の話です これを読んで思い出したのは、”どんでん返しの帝王”中山七里の「ワルツを踊ろう」です こちらも村八分に遭った男が次々と村人を殺していくストーリーです(興味のある方は11月7日付のtoraブログをご参照ください)。2つの小説の違いは「万屋善次郎」が閉鎖社会での”差別意識”を扱っているのに対し、「ワルツを踊ろう」は、主人公がある人物に操られていたというオチがあるところです

「白球白蛇伝(はっきゅうはくじゃでん)」は、高校野球からプロに転向した男の成功と挫折の話です 

巻末の「解説」に映画監督の瀬々敬久氏が次のように書いています

「犯罪を行う人、行わなかった人、その両者の樒(しきみ)に存在しているのがワイドショーともいえる この短編集の中にもワイドショーは頻出してくる。登場人物たちは、そこで扱われ、社会的人間へと変貌し、あるいは、そこで事件を見た人は、逆に犯罪に魅了されたかの如く境界地へと冒険の旅に出ようとする 『犯罪小説集』がワイドショー的だと言っているのではない。ワイドショーの犯罪報道をめぐる人々の生活と変貌が、報道される側、それを受け取る側、両者の境界点に存在するように、この小説集もあるのだと思う

この作品を原作として、瀬々敬久監督が「楽園」というタイトルの映画を撮っています


     

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ウィグルスワース✕バートレット ✕ 東響でモーツアルト「ピアノ協奏曲 第24番 K.491」、マーラー「交響曲 第1番 ニ長調」を聴く

2019年12月09日 07時20分30秒 | 日記

9日(月)。わが家に来てから今日で1897日目を迎え、菅義偉官房長官は7日、訪日外国人の受け入れ拡大に向け、高級ホテルの建設を後押しする考えを示した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     桜を見る会問題にはさっさと見切りをつけて トランプホテルでも誘致するのか?

 

         

 

昨日、サントリーホールで東京交響楽団の第676回定期演奏会を聴きました プログラムは①モーツアルト「ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491」、マーラー「交響曲 第1番 ニ長調」です 演奏は①のピアノ独奏=マーティン・ジェームズ・バートレット、指揮=マーク・ウィグルスワースです

 

     

 

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成。コンマスはグレブ・二キティンです

1曲目はモーツアルト「ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1786年に作曲した作品です モーツアルトのピアノ協奏曲(全27曲)のうち短調の作品は、この第24番と「第20番ニ短調K.466」(1785年作曲)の2曲しかありません 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「アレグレット」の3楽章から成ります

2014年に17歳でBBCヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤーを受賞した実力者マーティン・ジェームズ・バートレットがピアノに向かい、ウィグルスワースの指揮で第1楽章に入ります バートレットのピアノはリリカルそのもので、一音一音の粒立ちがとても綺麗です 安田和信氏のプログラム・ノートによると、「カデンツァはフンメル作曲のものが用いられる予定」となっていますが、バートレットは叙情的に、そして情熱的に弾き切りました 第3楽章ではバートレットのピアノと荒絵理子のオーボエとの対話が楽しく聴けました ウィグルスワース ✕ 東響は前面に出ることなく、終始 ソリストのサポートに徹しました

大きな拍手に、バートレットはJ.S.バッハ「パルティータ第2番」から第6曲「カプリッチョ」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました


     

 

プログラム後半はマーラー「交響曲 第1番 ニ長調」です この曲はグスタフ・マーラー(1860-1911)が1883年から1888年にかけて作曲(1893~1896改訂)した作品です。J.パウルの小説「巨人」に発想の根拠を持つ2部5楽章の「交響詩」として初演しましたが、その後、第2楽章「花の章」を除いた4楽章の交響曲に改作しました 第1楽章「ゆるやかに、重々しく」、第2楽章「力強く力動して、しかしあまり速くなく」、第3楽章「荘重に威厳をもって、緩慢にならずに」、第4楽章「嵐のように揺れ動いて」の4楽章から成ります

第1楽章では、舞台裏からトランペットの音が聴こえますが、2階RA2扉が少し開いていたので、あの扉の向こうで演奏していたのでしょう。すごく素晴らしい演奏でした 第2楽章でウィグルスワースは、7本のホルンにベルアップ奏法を求めました 第3楽章冒頭の久松ちずのコントラバス・ソロによる「フレール・ジャック」の演奏はしみじみと良い演奏でした 第4楽章終盤でウィグルスワースはホルンに立奏を求めました。マーラーの指示通りでしょう。7人のホルン奏者が立ち上がってホルンを吹く姿は壮観です 金管楽器、木管楽器、弦楽器、打楽器が一体となって奏でるフィナーレは圧巻でした

ウィグルスワースと東響との共演は2010年以来、今回が5回目とのことですが、相性が良いようです

 

     

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曽我大介 ✕ 迫田美帆 ✕ 富岡明子 ✕ 宮里直樹 ✕ ヴィタリ・ユシュマノフ ✕ 北区第九合唱団 ✕ 東京フィルで「北区第九演奏会」を聴く ~ 北とぴあ さくらホール

2019年12月08日 07時23分57秒 | 日記

8日(日)。わが家に来てから今日で1896日目を迎え、2020年米大統領選の野党・民主党の有力候補であるバイデン前副大統領が5日の中西部アイオワ州の集会で、ウクライナ疑惑について質問した有権者に激高し「あなたは大嘘つきだ」と暴言を吐く一幕があった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      トランプもトランプだけど バイデンもバイデンだな 民主党 ちょっとヤバイデン

 

         

 

昨日、北とぴあ さくらホールで「北区第九演奏会」を聴きました プログラムは①モーツアルト:歌劇「後宮からの誘拐」序曲、②ベートーヴェン「交響曲第9番ニ短調”合唱付き”」です 演奏は ソプラノ=迫田美帆、メゾソプラノ=富岡明子、テノール=宮里直樹、バリトン=ヴィタリ・ユシュマノフ、合唱=北区第九合唱団、管弦楽=東京フィルハーモニー交響楽団、指揮=曽我大介です

 

     

 

自席は1階S列15番、左ブロック右から3つ目です 会場は合唱団メンバーの家族・親戚・友人・知人・会社関係者などを中心にほぼ満席です

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとります コンマスは元N響コンマス・山口裕之氏です。N響はとっくの昔に定年退職されましたが、音楽家としての定年はありません 現在は、N響の仲間とカルテットを組んで活躍しておられるようです。素晴らしいことだと思います

1曲目はモーツアルトの歌劇「後宮からの誘拐」から序曲です このオペラはウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)がオーストリア皇帝ヨーゼフ2世の依頼により1781年から翌82年にかけて作曲、82年にウィーンのブルク劇場で初演されました

曽我大介の指揮で演奏に入ります。軽快な音楽はモーツアルトそのものです 「序曲」はせいぜい7分程度の曲なのですぐに終わってしまいます 「これから15分の休憩に入ります」というアナウンスに、「おい、ホントかよ」という声が聞こえてきます。7分の演奏の後に15分の休憩、気持ちは分からなくもないですが、そういうものです


     


休憩後は本日のメーンイベント、ベートーヴェン「交響曲第9番ニ短調”合唱付き”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1822年から1824年にかけて作曲、1824年にウィーンのケルントナートーア劇場で初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ・ウン・ポコ・マエストーソ」、第2楽章「モルト・ヴィヴァーチェ」、第3楽章「アダージョ・モルト・カンタービレ」、第4楽章「プレスト~アレグロ・アッサイ」の4楽章から成ります

私が「第九」で好きなのは第3楽章のアダージョです この楽章は その昔、西ドイツ映画「マリア・ブラウンの結婚」で有効に使われていました 戦争が終わり、駅のプラットホームで、帰還する兵士たちを家族が迎えるシーンで流れていたのがこのアダージョでした あたかも夫に再会して”喜びの歌”を歌う第4楽章を期待するマリアの気持ちを表すかのような穏やかで祈りに満ちた音楽です

曽我はコーラスを第3楽章終了後にステージに入れました 指揮者によっては第2楽章終了後に入れますが、多分 合唱団の平均年齢を考慮したのでしょう    昨年も同様でしたが、昨年は第4楽章で歌っている間に男性が一人倒れたのを思い出しました

4人のソリストは好調で、とくにテノールの宮里直樹は期待通りのパフォーマンスを見せてくれました。私の若手テノール  イチオシです

コーラスの皆さん、頑張りましたね 私のように、演奏を聴いて好き勝手なことを書いているより、レッスンを積んで 声を出して自分を表現する方がよほど健康的です

 

     

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井上道義 ✕ 池田香織 ✕ 首都圏音大合同女声コーラス ✕ TOKYO FM 少年合唱団 ✕ 読売日響でマーラー「交響曲第3番ニ短調」を聴く

2019年12月07日 07時24分56秒 | 日記

7日(土)。わが家に来てから今日で1895日目を迎え、北朝鮮のチェ・ソンヒ第1外務次官は5日 朝鮮中央通信を通じて、北朝鮮への軍事力行使の可能性に言及したトランプ大統領に対し、「今のような危機一髪の時期に、意図的に対決の雰囲気を増幅させる表現を使うなら、老いぼれのもうろくが再び始まったと診断すべきだろう」と非難する談話を発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプは民主党から弾劾訴追を受けそうだし 内外から注目の的で人気絶頂だね

 

         

 

昨日、夕食に「肉じゃが」を作りました 久しぶりに作りましたが、美味しく出来ました

 

     

 

         

 

昨夕、東京芸術劇場コンサートホールでマーラー「交響曲 第3番 ニ短調」を聴きました 演奏は管弦楽=読売日本交響楽団、合唱=首都圏大学合同コーラス、児童合唱=TOKYO FM 少年合唱団、指揮=井上道義です

マーラー「交響曲 第3番 ニ短調」はグスタフ・マーラー(1860-1911)が1893年から1896年にかけて作曲(1902年に改訂)したアルト独唱、女声コーラス、児童合唱を伴う交響曲です   第1楽章「力強く、決然と」、第2楽章「メヌエットのテンポで。きわめて中庸に。急がずに!」、第3楽章「心地よい速さで。軽快に。急かさずに」、第4楽章「非常にゆっくりと。神秘的に。終始pppで」、第5楽章「テンポは楽しく、かつ思い切った表現で」、第6楽章「ゆっくりと。安らぎに満ちて。感動を込めて」の6楽章から成ります

 

     

 

自席は3階C10番、左ブロック左から3つ目(B席)です。東京芸術劇場の3階席で聴くのはエマーソン弦楽四重奏団のコンサートを聴いて以来ン十年ぶりです 今回、あえて3階席を選んだのは、音は上に上がるので、とくにマーラーやブルックナーを聴く時は2階以上からステージを見下ろす席で聴くのが音響的に最良なのではないかと考えたからです 今回、その目論見どおりになりました 確かに楽員一人一人の顔がよく見えない遠さを感じますが、音響的には素晴らしいものがありました

オケは左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対向配置をとりますが、ヴィオラとチェロの位置が独特です コンマスは小森谷氏でも長原氏でもありません。ひょとして白井圭の客員でしょうか

 

     

 

井上の指揮で第1楽章が開始されます。冒頭のホルン8本による序奏は圧巻です トロンボーンのソロが素晴らしい 中盤で金管ソロが大きく外しましたが、それを除けば全体的に熱量の高い演奏でした 第1楽章終了後、昭和音大、洗足学園大、桐朋学園大の合同女声コーラスが入場しステージ後方にスタンバイします 第2楽章では金子亜未のオーボエが冴えました 第3楽章では、舞台裏で演奏されるポストホルンの演奏がしみじみと素晴らしく、ステージ上の演奏との遠近感が良く出ていました この楽章が終わる直前、ソロを歌う池田香織と聖歌隊のような赤と白の衣装を身につけた児童コーラスが入場し、配置に着きます ステージの照明が半分に落とされ、池田香織と井上道義にスポットライトが当てられて第4楽章が開始されます 冒頭の池田香織によるアルト独唱「おお、人間よ!」という歌い出しを聴いて、背筋が寒くなるような感動を覚えました 深みのある声で良く通ります ”説得力のある歌唱”というのはこういうのを指すのだろう、と思うほど心に訴えかけてきます

静かに第4楽章が終わると、再び照明が点き、児童合唱が鐘を表現し「ビム、バム」と歌い出して第5楽章に入ります この辺の演出はよく考えられていました そして、最後の第6楽章が弦楽セクションの美しいアンサンブルによって開始され、そこに金子亜未のオーボエ、フリスト・ドブリノヴのフルートなどがからみ、長大なアダージョが奏でられます 押さえ難い推進力に、演奏のテンポが徐々に速まっていき、ティンパニの連打を伴ってオケ総動員による感動のフィナーレに至りました

休憩なしの約100分、井上道義 ✕ 読売日響は、池田香織と合唱団の熱唱と相まって、終始 弛緩することなく集中力に満ちたスケールの大きな演奏を展開、マーラーの壮大な宇宙を描き出し、満場の拍手とブラボーの嵐を浴びました

 

     

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「悲しみのモーツアルト」を聴く ~ モーツアルトの短調は全作品の4.8% ~ 三枝成彰氏の解説付きコンサート

2019年12月06日 07時23分53秒 | 日記

6日(金)。わが家に来てから今日で1894日目を迎え、カナダのトルドー首相がバッキンガム宮殿での北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の晩餐会で、トランプ米大統領が長時間にわたり記者の質問に応じたことに対し「彼の側近は驚いて開いた口が床までつきそうだった」と語ったが、これに対しトランプ氏はトルドー氏が「二枚舌の男だ」と批判した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      トルドー氏が二枚舌なら トランプ氏はムクチだ! 無口じゃなくて六口だけどね!

 

         

 

昨日、夕食に「チキンステーキ」と「トマトとレタスの卵スープ」を作りました チキンステーキは少し焦がしてしまいましたが、味に変わりありませんでした

 

     

 

         

 

昨日、サントリーホール「ブルーローズ」で「第2回  哀しみのモーツアルト」を聴きました これはウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)の命日=12月5日にちなんで開かれたコンサートで、彼の短調の作品に関する作曲家・三枝茂彰氏のトークと、短調を中心とした作品の実演を楽しむ公演です

プログラムは演奏順に①ロンド イ短調 K.511、②ピアノ・ソナタ 第11番 K.331 より第3楽章「トルコ行進曲」イ短調、③弦楽四重奏曲第13番ニ短調K.173 、④歌曲・希望に K.390、⑤同・魔術師 K.472 、⑥同・老婆 K.517 、⑦同・ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき K.520、⑧同・別れの歌 K.519、⑨歌劇「イドメネオ K.366」第1幕よりイリアのアリア(ト短調)「お父さま、お兄さま、さようなら!」、⑩歌劇「後宮からの誘拐 k.384 第2幕よりコンスタンツェのアリア(ト短調)「なんという悲しみが私の心を覆っていることでしょう」、⑪弦楽五重奏曲 第2番 ハ短調 K.406 より第1楽章、第3楽章、第4楽章、⑫ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466 より第1楽章、第3楽章(編曲:岩井美貴)です

演奏はピアノ=仲道郁代、ソプラノ=小林沙羅、ヴァイオリン=チェ・ムンス、ビルマン聡平、ヴィオラ=井上典子、安達真理、チェロ=植木昭雄。トークは三枝成彰です

自席は16列18番、かなり後方です。会場は9割方埋まっているでしょうか

 

     

 

最初のピアノ独奏曲の演奏が終わってから、三枝氏がマイクを持って登場し、「そもそも短調は悪の権化だった 長調の明に対して短調は暗、自然に対して人工的、神がもたらす調和に対して心を惑わすものと考えられていた そのため長調の作品が圧倒的に多くつくられてきた。モーツアルトは短調の曲が多いように思われるかも知れないが、全作品の4.8%に過ぎない。これがシューベルトだと25%、メンデルスゾーンだと40%、ブラームスだと50%、そしてラフマニノフだと100%が短調である したがって、音楽はロマン派に入って長調から短調へと変遷してきたことになる そのロマン派はシューベルトの「魔王」とベルリオーズの「幻想交響曲」に始まってマーラーの死で終わる。この間、たったの100年だ。この100年の間にヨーロッパ音楽は全盛期を迎えたと言えると思う」と語りました

次いで「是非これを観て欲しい」と言って映画「短くも美しく燃え」の一場面を上映しました この映画はモーツアルトの「ピアノ協奏曲第21番k.467」の第2楽章「アンダンテ」が使われていることで有名です スクリーンには二人の恋人たちが蝶を追いかけるシーンが映し出され、バックに「アンダンテ」が流れています。このあと、ラストシーンを上映しましたが、観終わって、三枝氏が会場に向けて「この音楽は長調か短調か、皆さんどう思いますか?」と呼びかけ、挙手を求めました その結果、長調と短調がほぼ同数であることが分かりました。私は「長調」に手を挙げました。別に「蝶々だから長調だろう」という理由ではありません。悪しからず 三枝氏が正解を言います。「実は長調で書かれているが、半数の人が短調であると考えたように、長調の曲を短調の曲と思わせる力をモーツアルトの音楽は持っている。モーツアルトは天才であるという所以だ」と、一番強調したいことを述べました

 

     

 

休憩後に開かれた三枝氏と日本モーツアルト協会会員の小澤純一氏による「モーツアルトの死因」に関する対談は興味深いものがありました 小澤氏がプログラム冊子に寄せた「モーツアルトの死因」を読むと、病死説、梅毒治療失敗説、毒殺説、撲殺説など様々な説が唱えられているようですが、どれも決め手がないようです 小澤氏は病死説を採っているようです。一方、三枝氏は2011年に刊行されたジョルジュ・ダボガ著「撲殺されたモーツアルト~1791年の死因の真相」で唱えられた「ホフデーメル犯行説」が有力だと見ていました。詳細を知りたい方はGoogleでググってみてください

演奏について触れると、歌曲と歌劇のアリアを歌った小林沙羅さんは、良く伸びる高音が魅力で、声に芯があります まったくブレません。1曲1曲に対する切り替えが見事です ドラマティックに「魔術師」を歌い上げたかと思うと、次の「老婆」では、パパゲーナが老婆に化けた時のような鼻にかかった声で、いかにも老婆が語りそうな「昔は良かった。今の若い者は・・・」と嘆き節を歌います

新日本フィルのコンマス・崔氏を中心とする同フィルゆかりのメンバーによる弦楽五重奏団の演奏する「弦楽五重奏曲 第2番 ハ短調 K.406」(第1楽章、第3楽章、第4楽章)は、かなりゆったりしたテンポで進みました 私の頭の中にあるテンポからすると、もう少し速く演奏して欲しいところでした

最後のピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466 より第1楽章、第3楽章(編曲:岩井美貴)は、テンポは良かったのですが、ピアノと弦楽五重奏との音のバランスがあまり良くなかったと思います 冒頭など、弦楽五重奏の演奏にピアノの大きな音が襲いかかってくるような印象を受けました 小ホールでの演奏なので、これは如何ともしがたいのですが、「ピアノをもう少し控えめに演奏して欲しい」と言っても、断られるだろうな

プログラム冊子が充実しています 「モーツアルトの短調作品一覧」(計44曲)、「日本語で読めるモーツアルト書籍一覧」(全744点!)ほか読みごたえがあります

午後7時に始まったコンサートは、あろうことか、終わったのが10時過ぎでした。オペラでもあるまいし、だれが予想できたでしょうか? 原因はハッキリしています トークと対談をもっと要領よく進行するようにし、映像(DVD?)の上映をスムーズに行えば3時間もかからないはずです。次回に期待します

 

     

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パレルモ・マッシモ劇場のベッリーニ「ノルマ」のチケットを取る~デジレ・ランカトーレ、エヴァ・メイ出演 / 「ワイルドライフ」「COLD WAR あの歌、2つの心」を観る ~ ギンレイホール

2019年12月05日 07時30分44秒 | 日記

5日(木)。わが家に来てから今日で1893日目を迎え、北朝鮮のリ・テソン外務次官(米国担当)は3日、「近づくクリスマスのプレゼントに何を選ぶかは、全面的に米国の決心にかかっている」との談話を発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     プレゼントを期待する前に いい話を持ってこいとトランプは言うと思うけどなあ

 

         

 

昨日、夕食に「とんぺい焼き」と「豚バラ肉のエリンギ炒め」を作りました 「とんぺい焼き」の材料は、もやし、豚肉、卵、とろけるチーズ、塩胡椒、ソース、マヨネーズです。ヘルシーで美味しいです

 

     

 

         

 

来年6月に来日する「パレルモ・マッシモ劇場」のチケットを取りました 6月19日(金)午後6時半から東京文化会館で上演されるベッリーニ「ノルマ」です 6月21日(日)にも同じプログラムがありますが、新国立オペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」とダブるので19日にしました 1階左壁サイドの通路側のA席です。とにかく「ノルマ」が大好きでライブで聴きたいのです

ここ数年で「ノルマ」を聴いたのは、2016年11月6日のプラハ国立歌劇場来日公演(ノルマ=グルベローヴァ)、2017年7月4日の藤原歌劇団の公演(ノルマ=マリエッラ・デヴィーア)、2018年3月17日の二期会の公演(ノルマ=大村博美)の3公演です グルベローヴァは最悪、デヴィーアは絶好調、大村は合格点でした 興味のある方は、それぞれの公演日の翌日のtoraブログをご覧ください 「パレルモ・マッシモ劇場」の公演はランカトーレのノルマ、メイのアダルジーザ、マルコ・ベルティのポリオ―ネなので申し分ありません あとは公演当日 3人が絶好調であることを祈るばかりです

 

     

     

 

         

 

神楽坂のギンレイホールで「ワイルドライフ」と「COLD WAR  あの歌、2つの心」の2本立てを観ました

「ワイルドライフ」はポール・ダノ監督による2018年アメリカ映画(105分)です

1960年代のアメリカのモンタナ州。ジョー(エド・オクセンボールド)は田舎町で両親と3人で慎ましく暮らしていた   ある日、父ジェリー(ジェイク・ギレンホール)が勤務先のゴルフ場を解雇される。その上、山火事消火の危険な出稼ぎ仕事に行くと主張し家を出て行ってしまう   母ジャネット(キャリー・マリガン)は生活のため職探しをして水泳教室の指導員の仕事にありつくが、そこで出会った資産家ミラーに惹かれ交際するようになる  ジョーは写真室でアルバイトを始める。バラバラになった家族は元通りになるのか

 

     

 

職場を解雇されて自信を失った父親が、家族の止めるのも聞かず、いきなり危険な職務を選ぶのも「ワイルド」だと思うし、それに腹を立てて 子供のことは考えずに 資産家の男になびく母親も「ワイルド」だと思います   3人の中で一番まともなのは、最後に両親をアルバイト先の写真室に連れて行き3人揃った家族写真を撮ろうとしたジョーだったという話です

さて、私が興味があるのは音楽です ジャネットが息子ジョーを連れてミラーの家を訪問し、ミラーがジョーに「レコードをかけてくれないか」と頼むシーンがあります その時、ジョーが選んだのはモーツアルト「証聖者の荘厳晩課(ヴェスペレ)K.339」の第5曲「ラウターテ・ドミヌム」でした この曲は2016年の第89回アカデミー賞作品賞を受賞した「ムーンライト」で有効に使われていました 2018年2月25日に紀尾井ホールで「マヨラ・カナ―ムス東京」の演奏で聴いた時は感動しました。天国的な いい曲です 興味のある方は2018年2月26日 toraブログ をご覧ください

 

         

 

「COLD WAR  あの歌、2つの心」はパヴェウ・パヴリコフスキ監督による2018年ポーランド・イギリス・フランス合作映画(モノクロ・88分)です

舞台は1949年、共産主義政権下のポーランド。歌手志望のズーラは音楽舞踏学校でピアニスト、ヴィクトルと出会い恋に落ちる しかし、ヴィクトルには政府の監視が強まりパリへ亡命する 二人はポーランド、ベルリン、ユーゴスラヴィア、パリへと舞台を移しながら、引き裂かれては一層求め合う行動を繰り返す。愛する二人の運命やいかに

 

     

 

この映画は「2つの心」という愛の歌をはじめ、民俗音楽、民族ダンス、さらにはジャズが演奏されるなど、音楽が溢れた映画です 中でも、映画の序盤でピアニストによって演奏されるショパンの「幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66 ”遺作”」を聴くと、さすがはポーランドだなあ、と思います また、エンドロールで流れるのはバッハ「ゴールドベルク変奏曲」の「アリア」です この曲はテーマ「アリア」で始まり、30の変奏曲を経て「アリア」で閉じます。監督はズーラとヴィクトルの愛の変遷を「変奏曲」に見立てて、「アリア」で物語を閉じたのだろうか? そうだとすれば、この監督、音楽のセンスは良いと思います

 短く書こうと思うのに、ついつい長くなってしまう 長く書くよりも短く書く方が はるかに難しいというのが正直な理由です   しかし、これでは いつになっても腱鞘炎は治らない 努力して出来るだけ”書かない”ようにしなければ

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METライブビューイングでマスネ「マノン」を観る ~ マノンのリセット・オロペーサ、デ・グリューのマイケル・ファビアーノ、レスコーのアルトゥール・ルチンスキーにブラボー!

2019年12月04日 07時19分54秒 | 日記

4日(水)。わが家に来てから今日で1892日目を迎え、小惑星「リュウグウ」を先月離れていた探査機「はやぶさ」が3日午前11時過ぎ、メインエンジンであるイオンエンジンに点火し、来年末の地球への帰還をめざして1年に及ぶ約8億キロの旅に出た というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「はやぶさ」が帰還する1年後 日本の政治・経済情勢はどうなっているんだろう?

 

         

 

昨日、夕食に「サバの塩焼き」「ちぎり厚揚げと豚バラの和風炒め」「味噌汁」「生野菜サラダ」「炊き込みご飯」を作りました 満腹です

 

     

 

         

 

昨日、新宿ピカデリーでMETライブビューイング、マスネ「マノン」を観ました これは今年10月26日にニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です

キャストはマノン=リセット・オロペーサ、騎士デ・グリュー=マイケル・ファビアーノ、レスコー=アルトゥール・ルチンスキー、ブレティニ=ブレッド・ポレガート。管弦楽=メトロポリタン歌劇場管弦楽団、指揮=マウリツィオ・ベニーニ、演出=ロラン・ペリーです

 

     

 

マスネの「マノン」とプッチーニの「マノン・レスコー」は同じ原作(アベ・プレヴォ―作『騎士デ・グリューとマノン・レスコーの物語』)に基づいて作曲した作品なので、こんがらがってしまいます

いずれにしても、愛よりも贅沢な暮らしを選び、男を破滅させる小悪魔的な女性マノンと、彼女に一目ぼれして駆け落ちするも、”金の尽きが運の尽き”とばかりに捨てられ、一旦よりを戻すものの再び振り回される一途な男デ・グリューの物語です

それだけにマノンには男を誘惑して止まない小悪魔的な魅力がなければなりません 最初オロペーサが登場したときに感じたのは、ちょっとタイプが違うのではないか、ということでした どちらかと言うとコケティッシュな魅力が勝っているように思いました しかし、田舎から出て来たばかりの少女(16歳)が、幕が進むにしたがい魔性の女に変貌を遂げていく様を見ているうちに、何の違和感も抱かなくなるようになりました リリカルで美しい高音が魅力です 特筆すべきは彼女のフランス語による歌唱の美しさです デ・グリュー役のマイケル・ファビアーノが幕間のインタビューで「イタリア語は流れが自然で歌いやすいが、フランス語は歌いにくい。歌詞を正確に歌わないといけない」と語っていましたが、オペローサにとっても同様でしょう そのファビアーノは歌の巧さは言うまでもなく、迫真の演技力に引き込まれます レスコーを歌ったアルトゥール・ルチンスキーは深みのあるバリトンが魅力でした

ベニーニ指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団は歌手に寄り添いつつ、自らベルカントを歌い上げていました

 

     

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マリス・ヤンソンス氏逝く ~ 忘れられないヒラリー・ハーンとのショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲 / 「ウィーン プレミアム コンサート」(4月1日)、「東京・春・音楽祭」のチケットを6枚取る

2019年12月03日 07時15分24秒 | 日記

3日(火)。右手の腱鞘炎が一向に治る気配がないので 悩んでいます 完治する方法は一つしかありません。整骨院のA先生曰く「右手を使わないこと」です そうは言うものの利き腕の方なので 使わないと生活できません 一番の原因はハッキリしています。調子に乗ってブログを長々と書いていることです ウィークデーは料理をしますが、腱鞘炎に及ぼす影響はさほどないように思います したがって、解決策としては、できるだけブログを簡潔に書くしかありません 明日からそのようにしますので、読者の皆さまにはご承知おきいただきたいと思います

ということで、わが家に来てから今日で1891日目を迎え、ラグビー・ワールドカップ日本大会で8強入りした日本代表のチームスローガン「 ONE  TEAM (ワンチーム)」が2019年の新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      「笑わない男」「にわかファン」「ジャッカル」を押さえてコンバートに成功した

 

         

 

寒さが一段と厳しくなってきたので、昨日の夕食は「寄せ鍋」にしました   最近、月曜日は鍋料理というパターンが定着してきたように思います

 

     

     

 

         

 

新聞報道によると、旧ソ連ラトヴィア出身の世界的指揮者、マリス・ヤンソンス氏が11月30日、サンクトペテルブルクの自宅で死去(享年76歳)しました レニングラード音楽院に学び、レニングラード・フィルの副指揮者として巨匠ムラヴィンスキーの助手を務め、カラヤンに師事しました 私が彼の演奏を聴いたのは2000年11月30日(ちょうど19年前!)横浜 みなとみらいホールでのベルリン・フィルの来日公演です プログラムは①ウェーバー「オベロン序曲」、②ショスタコーヴィチ「ヴァイオリン協奏曲第1番」(Vn:ヒラリー・ハーン)、③ドヴォルザーク「交響曲第8番」でした この日の演奏で一番強く印象に残ったのはショスタコーヴィチのコンチェルトです 生まれて初めて聴いた曲でしたが、ヤンソンス ✕ ベルリン・フィルの確かなサポートがなければヒラリー・ハーンの集中力に満ちた演奏はなかったかもしれません ヤンソンスさんのご冥福をお祈りします

 

         

来年4月1日(水)午後7時からサントリーホールで開かれる「ウィーン プレミアム コンサート」のチケット(A席)を取りました これはウィーン・フィルのコンマス、フォルクハルト・シュトイデが率いる「トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン」が出演するコンサートで、シュトラウス・ファミリーのワルツやポルカ(プログラムA)が演奏されます

毎年楽しみにしているコンサートです ここ数年、東京オペラシティコンサートホールで開かれていましたが、数年ぶりにサントリーホールに戻ってきて とても嬉しいです

 

     

 

なお、4月6日(月)には東京オペラシティコンサートホールで、ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第3番」(P:小菅優)、同「交響曲第5番」ほか(プログラムB)が演奏されます 残念ながら当日は東京春祭の「ブラームスの室内楽Ⅶ」の予定が入っているので聴きにいけません

 

     

 

         

 

一昨日は東京春祭のチケット先行予約第3弾の受付開始日でした さっそくWEBサイトからアクセスし15分ほどで6公演を押さえました

 

     

 

チケットを取ったのは次の6公演です

①4月6日(月)午後7時「ブラームスの室内楽Ⅶ」ブラームス「弦楽五重奏曲第2番」「ピアノ四重奏曲第2番」

 

     

 

②4月9日(木)午後7時 「クレメンス・ハーゲン&河村尚子:ベートーヴェン『チェロとピアノのための作品全曲演奏会1』」

なお、10日の公演は、「バッハ・コレギウム・ジャパン」の定期演奏会とダブっているので聴きに行けません

 

     

 

③4月16日(木)午後7時 「エリーザベト・クールマン&エドゥアルド・クトロヴァッツ」

 

     

 

以上①②③の会場はいずれも東京文化会館小ホール。押さえたのはすべてA席です

④3月19日(木)午後6時半  Trio Accord(白井圭、門脇大樹、津田裕也)「ベートーヴェン『ピアノ三重奏曲全曲演奏会 Ⅰ』

⑤3月21日(土)午後3時   Trio Accord(白井圭、門脇大樹、津田裕也)「ベートーヴェン『ピアノ三重奏曲全曲演奏会Ⅲ』

なお20日の公演は第一生命ホールでの「ホールオペラ『ドン・ジョバンニ』」とダブっているので聴きに行けません


     

 

⑥4月11日(土)午後3時 クリストフ・ジョヴァ二ネッティ&青柳いづみこ「フランス6人組 誕生100年によせて」

 

     

 

以上④⑤⑥の会場はいずれも旧東京音楽学校奏楽堂。全席指定・一律料金です

今回の東京春祭は、すでに予定しているコンサートとダブっている公演が多く、例年ほど多くチケットを取りませんでした 今回の楽しみの一つは、2014年4月から2018年11月まで4年半かけて保存活用工事が行われリニューアル・オープンした「旧東京音楽学校奏楽堂」(全338席)でコンサートを聴くことです 座席番号がアルファベット順でも、算用数字順でもない「あいうえお順」になっているのは 全国広しと言えどもこのホールだけでしょう

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鈴木優人 ✕ NHK交響楽団でメンデルスゾーン「交響曲第5番”「宗教改革”」、コレッリ「クリスマス協奏曲」、メシアン「忘れられたささげもの」他を聴く~N響12月A定期演奏会

2019年12月02日 07時18分46秒 | 日記

2日(月)。わが家に来てから今日で1890日目を迎え、スマートフォンや携帯電話などを使いながら車を運転する「ながら運転」の罰則と反則金、違反点数の引き上げが12月1日から実施された というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     罰金や反則金を上げるよりも スマホやケータイを取り上げた方が痛みを感じね?

 

         

 

昨日、NHKホールでN響第1927回定期演奏会(12月A定期)を聴きました プログラムは①メシアン「忘れられた捧げもの」、②ブロッホ「ヘブライ狂詩曲”ソロモン”」、③コレッリ:合奏協奏曲 第8番 ト短調 ”クリスマス協奏曲” 」、④メンデルスゾーン「交響曲 第5番 ニ長調 作品107 ”宗教改革” 」です ②のチェロ独奏=二コラ・アルトシュテット、指揮=鈴木優人です

 

     

 

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとります。コンマスは1970年ブルガリア生まれの客員ヴェスコ・エシュケナージです

1曲目はメシアン「忘れられたささげもの」です この曲はオリヴィエ・メシアン(1908-1992)が1930年に作曲、翌1931年にパリで初演されました  メシアンはカトリック信者でしたが、タイトルの「忘れられたささげもの」は、メシアンが楽譜に記した序文の一部「私たちを愛して下さる。優しきイエスよ、私たちはそのことを忘れていた」に表れています  曲は緩ー急ー緩の3つの部分から成ります

N響デビューの鈴木優人が指揮台に上がりさっそく演奏に入ります 第1部「十字架」では弦楽器群のすすり泣きのような弱音により十字架上のイエス・キリストの悲しみが醸し出されます 第2部「罪」では一転、全楽器による悲痛な”叫び声”のような音楽が急速テンポで演奏されます そして、第3部「聖餐」に入ると、穏やかな音楽が奏でられます 同じメシアンでも初期の作品だけに聴きやすい曲想でした

2曲目はブロッホ「ヘブライ狂詩曲”ソロモン”」です この曲はエルネスト・ブロッホ(1880‐1959)が1916年に作曲、1917年5月にニューヨークで初演されました 彼はスイス出身のユダヤ人ですが、1916年にアメリカに渡り作曲を続けました 星野宏美さんによるプログラム・ノートによると「ブロッホは、ユダヤ教の聖典の一書である「コヘレトの言葉」を題材にした作品の作曲を考えていた 紀元前10世紀のイスラエル王ソロモンは、神から非常に豊かな知恵と心を授けられ、王国に繁栄をもたらした。『智恵も知識も、快楽も労苦も、才能も富も、名誉も長寿も、どれもみな空しい』と説く『コヘレトの言葉』は、智恵王ソロモンに遡るとされている」とのことです

非常に哲学的な内容ですが、初めて聴くこの曲を理解するのは相当の時間を要すると思いました 演奏で印象に残ったのは二コラ・アルトシュテットによる心の底に深く響くチェロです

ソリスト・アンコールはJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲第5番」から第4楽章「サラバンド」でした


     


プログラム後半の最初はコレッリ:合奏協奏曲 第8番 ト短調 ”クリスマス協奏曲” 」です この曲はアルカンジェロ・コレッリ(1653‐1713)が作曲した「合奏協奏曲集」の中の1曲ですが、作曲年代などは不明です この曲は本来、弦楽トリオと弦楽オーケストラに通奏低音を加えた編成により演奏されますが、この日は、鈴木優人がオーボエ2とファゴット1を加えて編曲した版により演奏されます 第1楽章「ヴィヴァーチェ~グラーヴェ~アレグロ」、第2楽章「アダージョ~アレグロ~アダージョ」、第3楽章「ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ~パストラーレ:ラルゴ」の4楽章から成ります

ステージ中央にはチェンバロが鍵盤を客席に見せる配置で置かれ、その奥にオルガンが置かれています つまりチェンバロを指揮振りする鈴木優人とオルガン奏者は対面する形でスタンバイします

曲を聴く限り、オーボエとファゴットを加えた編曲は成功したようで、第2楽章でその成果を発揮しました ただ、肝心のチェンバロとオルガンの音がほとんど聴こえてきません 第4楽章に入って辛うじてそれぞれのソロが聴こえる箇所があったので救われた感じです そもそもバロックのコレッリの曲をNHKホールのような大ホールで演奏すること自体が無理があると思います

最後の曲はメンデルスゾーン「交響曲 第5番 ニ長調 作品107 ”宗教改革” 」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン・バルトロディ(1809-1847)が1830年に、宗教改革300年祭に演奏する予定で作曲、1832年11月15日にベルリンで作曲者自身の指揮により初演されました 第1楽章「アンダンテ~アレグロ・コン・フォーコ」、第2楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第3楽章「アンダンテ」、第4楽章「アンダンテ・コン・モート~アレグロ・ヴィヴァーチェ~アレグロ・マエストーソ」の4楽章から成ります

鈴木優人の指揮で第1楽章の序奏に入りますが、管楽器によるコラールのアンサンブルが深い響きで素晴らしかった 第2楽章は実質的にスケルツォですが、メンデルスゾーンらしい木管と金管の弾むような音楽が楽しめました 第3楽章は弦楽セクションのアンサンブルが美しく、また独奏フルートが素晴らしい演奏を展開しました 第4楽章はオーケストラ総力を挙げての溌剌とした演奏で、堂々たるフィナーレを飾りました

演奏が終わって外に出ると、NHKホール前の通路でどこまでも続くイルミネーションが出迎えてくれました

 

     

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