人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立オペラ、ドニゼッティ「愛の妙薬」初日公演を観る ~ オール日本人キャストでオミクロン株を吹き飛ばせ!

2022年02月08日 00時27分56秒 | 日記

8日(火)。わが家に来てから今日で2586日目を迎え、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会の下で制裁違反の有無を調べる専門家パネルが年次報告書の中で、北朝鮮が2020年から21年半ばにかけ、暗号資産(仮装通貨)取引所へのサイバー攻撃を通じ計5千万ドル(約58億円)分以上を盗み出したと指摘していることが分かった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     以前は他国から人を盗んでいたけど  最近は資産を盗んでミサイルにつぎ込んでる

 

         

 

昨日、夕食に「豚の生姜焼き」「生野菜とツナのサラダ」「もやしの味噌汁」を作りました 生姜焼きは仕上げにマヨネーズをまぶしたら美味しく出来ました

 

     

 

         

 

昨夜、新国立劇場「オペラパレス」でドニゼッティの歌劇「愛の妙薬」初日公演を観ました 出演はアディーナ=砂川涼子(ジェシカ・アゾーディの代役)、ネモリーノ=中井亮一(フアン・フランシスコ・ガテルの代役)、ベルコーレ=大西宇宙(ブルーノ・タッディアの代役)、ドゥルカマーラ=久保田真澄(ロベルト・デ・カンディアの代役)、ジャンネッタ=九嶋香奈枝、指揮=ガエタノ・デスピノーサ(フランチェスコ・ランツィロッタの代役)、演出=チェーザレ・リエヴィということで、出演者はほとんど総入れ替えです

1月20日付の新国立劇場からの「指揮者、出演者変更のお知らせ」に「この変更に伴う払い戻しはありません。新型コロナウイルス感染拡大防止のために観劇を取り止められる場合は、チケットの払い戻しをいたします」と書かれていたことから、コロナを理由に(本音は出演者総入れ替えが理由)払い戻しが多く出るのではないかと予想していました この日の客入りを見ると、約7割くらいだったので、その影響も多少あったのではないかと想像します

 

     

 

「愛の妙薬」はガエターノ・ドニゼッティ(1797-1848)が1832年にミラノのカノッピアーナ劇場で初演した全2幕から成るオペラです

純朴な農夫ネモリーノは農場主の娘アディーナに夢中になっている 軍曹のベルコーレが彼女を口説くので、ネモリーノも勇気を奮って告白するが相手にされない そこへインチキ薬売りドゥルカマーラが登場、愛の妙薬と称し安物のワインを彼に売りつける 酔っぱらったネモリーノは急に強気になるが、怒ったアディーナはベルコーレと結婚すると宣言する ネモリーノはさらに妙薬を買おうとお金を得るために軍隊に入隊する 彼の行為に心を打たれたアディーナはネモリーノに愛を告白し2人は結ばれる

 

     

 

私が新国立オペラで「愛の妙薬」を観るのは2010年4月、2013年1月、2018年3月に次いで4度目ですが、演出はすべてチェーザレ・リエヴィです 彼の演出・舞台づくりの特徴はポップでカラフルな舞台と衣装です 何しろ出演者の髪の毛までが緑だったり赤だったり銀色だったりで、もし道ですれ違ったら「アナタ シュウキョウ シンジマスカ?」とか訊かれそうで思わず引いてしまうでしょう

外国人歌手陣が総崩れのためオール日本人となり、しかもネモリーノを歌う中井亮一は名前も聞いたことがないし、ベルコーレを歌う大西宇宙は名前が宇宙人だしーと不安が募りました

そんな中、アディーナを歌った砂川涼子はベルカント唱法が素晴らしく、終始安定した美声で聴衆を魅了しました 彼女の役柄は「トゥーランドット」リューとか、「カルメン」ミカエラとか、「魔笛」パミーナとか、どちらかというと繊細で可憐な女性の役がピッタリというイメージがあるので、今回のアディーナのような”気が多い”女役は意外な感じがしましたが、そこは日本を代表するソプラノ歌手です。何でもそつなくこなします

ネモリーノを歌った中井亮一は初めて聴きました 名古屋芸術大学首席卒業、同大学院修了。スカラ座音楽院オペラ研修所修了。内外の歌劇場で活躍しているとのことですが、終始 役に成り切って、説得力のある歌唱を発揮しました    第2幕終盤でハープとファゴットに導かれて歌うロマンツァ「人知れぬ涙」は心を込めて抒情的に歌われ感動を誘いました

ベルコーレを歌った大西宇宙(おおにし・たかおき)は名前だけは知っていましたが、聴くのは今回が初めてでした 武蔵野音楽大学及び大学院、ジュリアード音楽院を卒業。シカゴ・リリック・オペラで研鑽を積みました。声量も十分で演技力もあるバリトンで、存在感がありました

ドゥルカマーラを歌った久保田真澄はこれまで様々な役柄で新国立オペラの舞台に立ちましたが、いま一つパッとしないところが気になっていました しかし、今回の喜劇的なキャラクター、ドゥルカマーラ役は声も良く出ていて説得力があり、演技力もありました 今回、新境地を切り開いたかもしれません

ジャンネッタを歌った九嶋香奈枝は出番こそ少なかったものの、美しいソプラノを披露しました

素晴らしかったのは歌手陣だけではありません 新国立劇場合唱団は、演出のチェーザレ・リエヴィが「プロダクション・ノート」に「合唱団のレベルの高さには脱帽です。これまでメトロポリタン歌劇場の合唱団が世界一だと思っていましたが、それ以上です」と書いているように、今回も素晴らしいコーラスを聴かせてくれました

最後に特筆すべきはガエタノ・デスピノーサ指揮東京交響楽団(コンマス=水谷晃)の演奏です 歌手に寄り添いつつ、自らベルカントを歌っていました

今回は前作「さまよえるオランダ人」に続いて、ガエターノ・デスピノーサが代役として指揮を執りましたが、今や「困った時のデスピノーサ」になった感があります 新型コロナ・オミクロン株の影響で、結果として日本人歌手による公演となりましたが、「オール日本人キャストでオミクロン株を吹き飛ばせ!」という勢いを感じる初日公演でした

 

     

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Netflixオリジナル・ドキュメンタリー「ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い」を観る ~ ロシア軍が侵攻する懸念が高まっている今こそ観るべき映画

2022年02月07日 07時16分43秒 | 日記

7日(月)。わが家に来てから今日で2585日目を迎え、Amazon会長のジェフ・べゾスがオランダのOceanco社に発注して完成間近のスーパーヨット(全長417メートル)が、あまりのデカさに海に出られないことが分かり、ロッテルダムのランドマークとなっているコーニンクスハーヴェン橋を一部解体して納品することが決まった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     最初からアマゾン川の流域で造れば 橋の一部を解体しなくても良かったんじゃね?

 

         

 

Netflixでエフゲニー・アフィネフスキー監督による2015年製作イギリス・ウクライナ・アメリカ合作映画「ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い」(98分)を観ました この映画は、2013年11月にウクライナで発生した学生デモが大規模な公民権運動へと発展した93日間の動向を収め、第88回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされたNetflix製ドキュメンタリーです

ウクライナのヤヌコーヴィチ大統領は西側諸国との協力を国民に約束していながら、裏ではロシアとの関係を強めていたが、2013年11月21日には遂にEUとの協定締結準備を停止すると決定した その夜 Facebook への投稿を切っ掛けに、停止の撤回を求める人々がキエフの英雄広場・マイダンに集結、反対運動を展開した     その模様はSNSを通じて拡散し学生を中心とする組織が形成された。広場に集まる人々はどんどん増えていき、週末には数万人の規模まで拡大した これに対しヤヌコーヴィチ政権はウクライナの警察ベルクトを動員し、無抵抗のデモ隊に容赦ない暴力を加えていく しかし、学生や一般市民は権力に抵抗し、歌手や聖職者や退役軍人たちも行動を共にした そうした中、翌2014年1月17日、ヤヌコーヴィチ政権は、バイクのヘルメット着用禁止、インターネットのアクセス制限等を内容とする「デモ規制法案」を議会に提出し可決させる さらに、警察は刑務所上がりで金のためなら殺人も厭わない犯罪者集団「ティテュシュキー」を雇い、民衆に暴力を行使するようになる しかし、彼らは諦めない。バリケードを築き権力に抵抗する。そして遂に2月22日、ヤヌコーヴィチ大統領は政権を放り出し、ヘリコプターでウクライナを脱出しロシアに亡命、ウクライナでは大統領選挙が行われることになる この93日間の「マイダン革命」では125人が死亡、1890人が負傷した。その後、ヤヌコーヴィチが亡命したロシアはウクライナのクリミアに侵攻し併合した

 

     

 

この映画を観ながら思ったのは、議会があるのに野党は何をやっているのか、ということです 強権大統領と多数派の前には無力なのか、という絶望感です これに対し、学生を中心とする一般市民の命がけで「真の自由社会」を実現しようとする強い意志は何と頼もしいことか 「自由のないソ連時代に戻りたくない」という強い気持ちが彼らの行動の根拠になっていることが分かります

「マイダン革命」は大きな犠牲を強いられましたが、国民に銃を向ける政権は必ず崩壊することを示してくれた好例だと思います

バリケードに置かれたウクライナ国旗の色(青と黄色)に塗られたアップライトピアノで、ショパン「革命エチュード」を無我夢中で弾く少女の姿を見て、「革命を起こして政権を倒せ」という市民の怒りを表しているように感じました

ロシア軍がウクライナに侵攻する懸念が一気に高まっている現在こそ観るべき映画だと思います

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大植英次 ✕ 吉田南 ✕ 神奈川フィルでブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、シューマン「交響曲第2番」他を聴く ~ 神奈川フィル第374回定期演奏会 / SCMGのチケットを取る

2022年02月06日 07時03分12秒 | 日記

6日(日)。昨日は6月に開催される「サントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデン」のメンバーズ・クラブ先行発売日だったのでWEBからアクセスして下記の3公演を取りました

①6月5日(日)14時開演:アトリウム弦楽四重奏団「ベートーヴェン・サイクル  Ⅰ」 ~ ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第3番、第16番、第7番」。

②6月10日(金)19時開演:アジアンサンブル@TOKYO ~ モーツアルト「ピアノ四重奏曲第2番」、ブラームス「ピアノ五重奏曲」他。郷古廉(Vn)、横坂源(Vc)他。

③6月13日(月)19時開演:アトリウム弦楽四重奏団「ベートーヴェン・サイクル Ⅴ」  ~  ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第4番、第8番、第12番」。

 

     

 

例年だと「ベートーヴェン・サイクル」は全公演を取るし、他の公演も手元のチケットとダブりがない限り取るところですが、すでに予定している公演もあり、腰痛が長引く可能性もあるので3公演に絞ることにしました

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2584日目を迎え、米共和党全国委員会は4日の冬季会議で、同党内でトランプ前大統領批判の先頭に立つチェイニー下院議員とキンジンガー下院議員に対する非難決議を採択したが、チェイニー氏は「私は憲法を守る保守主義者であり、憲法を放棄してトランプに寄り添う者を党内では認めない」との声明を発表し、今後も共和党員として活動を続ける意向を示した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     共和議員は集票力があるトランプが怖いから すり寄ってそんな決議をするんだろう 

 

         

 

昨日、神奈川県民ホールで神奈川フィル 第374回定期演奏会を聴きました プログラムは①山田耕筰「序曲 ニ長調」、②ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26」、シューマン「交響曲第2番 ハ長調 作品61」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=吉田南(イム・ジヨンの代演)、指揮=大植英次です

県民ホールは久しぶりです JR関内駅から徒歩で新聞博物館が入居する情報文化センター前を通って、15分ほどで着きました 「ホール収容人数2493人」という表示を見て、東京文化会館(2303人)より大きいのか、とあらためてビックリしました 自席は1階10列39番、右ブロック左から3つ目ですが、10列とはいえ 5列までがオーケストラピットを埋めている関係で、実質的には5列目です

 

     

 

拍手に迎えられて神奈川フィルの面々が配置に着きます プログラム冊子に出演メンバーの配置図が挟まれているのはとても良いことだと思います これをやっているのは他に新日本フィルだけです 楽団員の顔と名前を一致させるのに最適のツールとなり、オケを身近に感じるようになります 他のオケも真似をするべきです

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成。コンマスは﨑谷直人です

1曲目は山田耕筰「序曲 ニ長調」です この曲は山田耕筰(1886-1965)が1912年に作曲、1915年に初演された、日本初の管弦楽曲と言われる4分程度の作品です

大植の指揮で演奏に入りますが、ひと言でいえば「はつらつとした明るい曲想」です この曲が今から107年前に帝国劇場で鳴り響いたのか、と思うと感慨深いものがありました

2曲目はブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26」です この曲はマックス・ブルッフ(1838-1920)が1866年に作曲、同年コーブレンツで初演されました 第1楽章「前奏曲:アレグロ・モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「終曲:アレグロ・エネルジコ」の3楽章から成ります 

新型コロナ・オミクロン株の影響により来日できなくなったイム・ジヨンに代わりヴァイオリンを独奏することになったのは吉田南さんです 1998年奈良県出身。桐朋学園大学音楽学部ソリストディプロマコースを学費等免除特待生として修了 現在、学長奨学金を得てニューイングランド音楽院に、特別特待奨学生として東京音楽大学アーティストディプロマコースに在籍し、ミリアム・リード、原田幸一郎、竹澤恭子の各氏に師事しています 2014年に日本音楽コンクール第1位及び5つの特別賞受賞、2015年シベリウス国際ヴァイオリンコンクール、2016年モントリオール国際音楽コンクール、2021年ハノーファー・ヨーゼフ・ヨアヒム国際ヴァイオリンコンクールなど、数々のコンクールで入賞を果たしています

私が吉田南さんの演奏を聴くのは、2018年9月8日の小林研一郎 ✕ 東京フィルによるベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」、先週土曜日(1月30日)の秋山和慶 ✕ 東京交響楽団によるブラームス「ヴァイオリン協奏曲」に次いで3度目です 今回は会場が自宅から遠い横浜の神奈川県民ホールでしたが、「これを聴かずしていつ聴くの?  今でしょ」と、何の躊躇もなくチケットを取りました

大植氏に伴われてステージに現れた吉田南さんは真っ赤な衣装で勝負を賭けます 持参したハンカチをコンマスの譜面台に預け、舞台中央でスタンバイします

大植氏のタクトで第1楽章の序奏部が演奏され、独奏ヴァイオリンが情感豊かに入ってきます 南さんのヴァイオリンは情熱的で聴衆の魂を揺さぶります 赤の衣装は情熱の象徴です 間断なく演奏される第2楽章では、独奏ヴァイオリンがロマンテックなメロディーを優しく繊細に表現します とくに高音部の自然なヴィブラートが美しく響きます 第3楽章に入ると一転、喜びに満ちた華麗な演奏が大きなスケールで展開します 彼女が弾いているのは日本音楽財団から貸与されている ストラスヴァリウス 1716年製ヴァイオリン「ブース」ですが、ストラドを弾くから美しい演奏ができるわけではありません     弾きこなす力量がなければただのヴァイオリンです    その意味では、南さんは300年余りの歴史を持つ「ブース」を見事に弾きこなしていました    大植 ✕ 神奈川フィルは終始ピタリとソリストに寄り添いました

会場いっぱいの大きな拍手に南さんはアンコールに、テレマン「無伴奏ヴァイオリンのための12の幻想曲」第10番 ニ長調から第2・第3楽章を続けて演奏、再び満場の拍手に包まれました  6日前の東響公演の時には同じ曲の第1楽章をアンコールに演奏したので、この日の選曲は2公演とも聴いた聴衆への「粋な計らい」でしょうか そうだとすれば嬉しいです

さて、南さんはコンマスの譜面台に預けたハンカチを回収するのを忘れたようです もし後で 小さな子どもがハンカチを回収して、片手で掲げながらつま先立ちで小走りに舞台袖に引き上げたら、歌劇「ばらの騎士」のフィナーレの世界です 南さん、ハンカチは届きましたか

 

     

 

プログラム後半はシューマン「交響曲第2番 ハ長調 作品61」です この曲はロベルト・シューマン(1810-1856)が1845年から翌46年にかけて作曲、1946年にライプツィヒで初演されました 第1楽章「ソステヌート・アッサイ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第3楽章「アダージョ・エスプレッシーヴォ」、第4楽章「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

大植の指揮で第1楽章に入ります 低弦を中心とする重心の低い演奏がいかにもドイツ的な雰囲気を醸し出していました 第2楽章のスケルツォは高速演奏ですが、大植はフィナーレに向かってさらにアクセルを踏み込んで、楽団員を煽り立て超高速演奏で駆け抜けました 第3楽章は一転、一音一音を慈しむようにゆったりしたテンポで音楽が進みます オーボエのソロが悲しいまでに美しく響きます 第4楽章に入ると、ドイツの曇り空がカラッと晴れ上がったような爽快な音楽が展開します 再び重心の低い重厚な演奏が続き、力強いティンパニの連打を伴って決然と曲を閉じました 会場いっぱいの拍手が大植 ✕ 神奈川フィルの面々に送られました

今回は、第一に吉田南さんの渾身の演奏を聴くことが出来て良かったのと、出演メンバーの配置図のお陰で、神奈川フィルの楽団員の何人かの顔と名前を覚えることが出来たので、大きな収穫がありました

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北京冬季五輪の入場行進曲 / Netflixでトルコ映画「父さんのヴァイオリン」を観る ~ モンティ「チャールダーシュ」などが流れる / 「5臓」を摘出した安藤忠雄氏の生きざま

2022年02月05日 07時17分07秒 | 日記

5日(土)。昨夜、娘がテレビで北京冬季五輪の開会式を観ていたので、夕刊を読みながら耳だけ傾けていたら入場行進曲が聴こえてきました 途中から聴きましたが、ベートーヴェン「交響曲第5番 ~ 第4楽章」、グリンカ「ルスランとルドミューラ ~ 序曲」、ヴェルディ「椿姫 ~ 乾杯の歌」、ビゼー「カルメン ~ 序曲」、ブラームス「ハンガリー舞曲 第5番」、ワルトトイフェル「スケーター・ワルツ」、ヴィヴァルディ「四季 ~ 春」などがメドレーで流れていました   さすがに中国選手団の時は地元の音楽を流していたようですが、まあ インターナショナルな祭典だからクラシック音楽が無難だよな、と思いながら聴きました それにしても同じベートーヴェンでも「第九」でなく「第5番・運命」を使ったのは意外でした 第九の第4楽章「歓喜の歌」は「欧州の歌」としても採用されているので「ベタ」だということで避けたのかな、と思ったりしました

話は変わりますが、昨日の朝日新聞朝刊の「がんとともに」ページに建築家・安藤忠雄氏(80)のインタビュー記事が載っていました 記事によると、安藤氏は2009年と14年に2度 がんが見つかり、胆嚢、胆管、十二指腸、膵臓、脾臓を全摘したそうです 「5臓なしの身体」になって約8年経つが、毎月検査を受けており「5臓がないなら、ないように生きる」と決めて、「退院後は1日1万歩歩き、昼食は1時間かけて食べ、その直後は休憩するように生活リズムを整えた。医師も驚くが、今のところ目立った不調はない」と語っています

何と言う超人的な生命力でしょうか 生きる執念のようなものを感じます ただ、安藤氏にとってはもっと心配していることがあると言います

「実は今、自分のがんより心配していることは、下降している日本社会のことです。政治や経済の問題もありますが、一番問題なのは、希望を感じている人が少ないこと でも、他人のせいにしてもしゃあない。希望は自分で作り出さないとね

と語っています 独学で建築を学び、建築界のノーベル賞とされるプリツカー賞を受賞するなど、数々の優れた建築を手がけた安藤氏だからこそ重みのある言葉だと思います 「夢もチボーもないよ」なんて嘆いてばかりいると、チコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねーよ」と叱られそうです

ということで、わが家に来てから今日で2583日目を迎え、米政府は3日、ウクライナがロシアを攻撃したと誤認させる、偽のプロパガンダ映像をロシア政府が作成するとの情報があると明らかにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     KGB出身のプーチン大統領なら いかにもやりそうだと 誰も疑わないところが怖い

 

         

 

昨日、夕食に2週間に1度の金曜日のローテにより「鶏の唐揚げ」を作りました 栗原はるみ先生のレシピによる「うまみ醤油」に鶏もも肉を6時間近く漬けておいたので、味が浸み込んでとても美味しかったです  本当はビールを飲みながら食べたいのですが、腰痛のためアルコール類を禁止されているので、味噌汁だけで我慢です

 

     

 

         

 

Netflixで「父さんのヴァイオリン」を観ました これは2022年 Netflixオリジナルのトルコ映画(1時間52分)です

街中で音楽と踊りを披露して投げ銭で生活している楽隊のヴァイオリニスト、アリ・リザが急死し、8歳の娘オズレムが長年疎遠にしていた叔父(父の弟)ネフメトに引き取られる ネフメトは高名なヴァイオリン奏者だが高慢で自分のことしか考えない男で、妻ともオズレムともうまく暮らすことが出来ない しかし、オズレムが終始手放さない父親のヴァイオリンを媒介として、2人は心を通わせるようになる

 

     

 

タイトルに惹かれて観た作品ですが、期待通りクラシック音楽が数曲使われていました ネフメトがコンサートで弾く曲としては、モンティ「チャールダーシュ」、ビゼー「カルメン」から「ハバネラ」が、ピアノ曲としてはサティ「グノシエンヌ」が、BGMとしてはバッハ「G線上のアリア」、ヴィヴァルディ「四季」から「冬」が効果的に使われていました

ストーリー的には若干「作りすぎ」「盛りすぎ」な感が否めませんが、8歳の娘オズレムを演じた少女がとにかく天真爛漫で可愛いのがとても印象に残っています

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セバスティアン・ヴァイグレ氏入国許可の根拠 / 齊藤友香理 ✕ 森田啓佑 ✕ 東京交響楽団でハイドン「チェロ協奏曲」、ブラームス「交響曲第2番」他を聴く ~ 2022都民芸術フェスティバル

2022年02月04日 07時08分03秒 | 日記

4日(金)。昨日のブログに「多くの外国人指揮者や演奏家がオミクロン株に係る入国規制のため来日できない中、なぜ読響常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレ氏は来日できたのか? 理由が分かれば教えてほしい」旨を書きました    この件に関し井上さんから「N響が2月公演に関して『指揮者パーヴォ・ヤルヴィは、2021年9月の来日時に再入国の手続きをしていたため、現在行われている政府の入国停止措置の対象外であり~』と発表しているので、ヴァイグレ氏も同様に「(1)再入国許可」に該当するのではないかと思う」旨のコメントをいただきました さっそくN響のホームページの1月25日付「ニュース」で確かめてみたところ、次のように発表されていました

【2月定期公演Bプログラム 出演者の変更について】

指揮者パーヴォ・ヤルヴィは、2021年9月の来日時に再入国の手続きをしていたため、現在行われている政府の入国停止措置の対象外であり、なおかつ本プログラムに関して再入国後に必要な待機期間を確保できる見通しでした。こうした理由により、共演に向けて調整を進めていましたが、最近の日本国内における感染拡大の状況等を総合的に考え、N響とマエストロ側の両者で協議した結果、今回の招聘を断念することとなりました。

この文面を見ると、ヤルヴィ氏の場合、法務省の「新型コロナウイルス感染症の拡大防止に係る上陸拒否について」のうち、「次の(1)から(4)のいずれかに該当する場合には、特段の事情があるものとして上陸を許可する」という規定の「(1)再入国許可」に該当すると解釈できます おそらく、セバスティアン・ヴァイグレ氏の場合は、「昨年8月の来日時に再入国手続きをしていたため、現在行われている政府の入国停止措置の対象外となった」と思われます もし「それは違うよ」という方はコメントをいただければ有難いです 今回 情報を提供してくださった井上さんに あらためてお礼を申し上げます

いずれにしても、一日も早く新型コロナ・オミクロン株が世界的に終息し、こんな面倒な手続きをしないで外国人指揮者や演奏家がごく普通に来日できるようになってほしいと思います

ということで、わが家に来てから今日で2582日目を迎え、米国防総省(通称「ペンタゴン」)の厳重警戒エリアで先月31日、ニワトリ1羽が拘束され、同国の最高軍事機関を守る重装備の警備担当者を驚かせた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     このニワトリをFBI要員として北朝鮮に潜入させて チキンゲームを終わらせたら?

     

         

 

昨日、夕食に「ビーフシチュー」と「生野菜サラダ」を作りました わが家の場合はブロック肉でなく小間切れ肉を使います    娘が仕入れてきた国産牛は柔らかくて美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日14時から東京芸術劇場コンサートホールで「2022都民芸術フェスティバル」参加公演「ドイツの神髄 ~ 東京交響楽団」のコンサートを聴きました    プログラムは①ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲、②ハイドン「チェロ協奏曲第2番 ニ長調 作品101 Hob.Ⅶb-2」、③ブラームス「交響曲第2番 ニ長調 作品73」です    演奏は②のチェロ独奏=森田啓佑、指揮=齋藤友香理です

東京交響楽団は現在、新国立オペラ「さまよえるオランダ人」の演奏のためオーケストラピットに入っています 1月26日の初日公演から2月6日の千穐楽までの間に全4公演ありますが、前日(2日)に3回目の上演をこなしたばかりです この間、「オランダ人」のリハーサルと本番、次のオペラ「愛の妙薬」のリハーサルが入り、その合間を縫って本公演のリハーサルとこの日の本番を迎えたことになります 東響には現在3人のコンサートマスターがいますが、オペラ公演は小林壱成氏がピットに入っています したがって、この日の公演は水谷晃氏かグレブ・ニキティン氏のどちらかが予定されていたはずです。しかし、当日配布されたプログラム冊子のコンマス欄には「コンサートマスター 田尻順」というシールが貼られています 2人のコンマスは人使いの荒い東響の激務に疲れたのか アシスタント・コンマスの田尻氏が代理を務めることになったようです 田尻氏にとってはチャンスです

指揮者・齊藤友香理は桐朋学園大学、ドレスデン音楽大学出身。2015年、ブザンソン国際指揮者コンクールで聴衆賞とオーケストラ賞を同時受賞 2018年にはバイエルン州立歌劇場のワーグナー「パルジファル」で、音楽監督ペテレンコのアシスタントを務めました

 

     

 

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置を採ります 弦楽セクションはマスク着用ですが、自席から見る限り、マスクを外しているのはチェロのトップにスタンバイした樋口康世とヴィオラ首席の武生直子の2人。東響を代表する美形奏者です

1曲目はウェーバー:歌劇「オベロン」序曲です この歌劇はカール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826)が1825年から翌26年にかけて作曲し、1826年4月にウェーバーの指揮で初演された3幕から成るオペラです

齊藤友香理が指揮台に上り演奏に入ります 上間善之のホルンが素晴らしい 荒木奏美のオーボエ、エマニュエル・ヌヴーのクラリネットが良く歌い、弦楽セクションが渾身の演奏を展開します

2曲目はハイドン「チェロ協奏曲第2番 ニ長調 作品101 Hob.Ⅶb-2」です この曲はヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)が1783年にハイドンの弟子でエステルハージ家の宮廷楽団の第1チェロ奏者・アントン・クラフトのために作曲しました 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド:アレグロ」の3楽章から成ります

チェロ独奏の森田啓佑は1997年生まれ。パブロ・カザルス音楽祭アカデミー・コンペティション第1位、第14回ルーマニア国際音楽コンクール・ブランプリおよび聴衆賞を受賞しています 桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマコースを首席で卒業し、現在はドイツ国家奨学金を得てザール音楽大学大学院に在籍中です

齊藤のタクトで第1楽章が開始されますが、私がイメージしていたよりもかなりゆったりしたテンポです 森田のチェロが入ってきますが、伸び伸びと弾いていて、いかにも おおらかなハイドンのコンチェルトといった感じで好感が持てました カデンツァは技巧を凝らした音楽ですが、森田の演奏は見事でした 森田の抒情的でノーブルな演奏が聴かれた第2楽章を経て、第3楽章では独奏チェロが軽快な演奏を展開しました 齊藤の指揮はあくまでソリストを盛り立てることを主眼に置いたもので、あえて言えば”おとなしい”と感じました

 

     

 

プログラム後半はブラームス「交響曲第2番 ニ長調 作品73」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833ー1897)が1877年に作曲、同年ウィーンで初演されました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アダージョ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アレグレット・グラツィオーソ」、第4楽章「アレグロ・コン・スピーリト」の4楽章から成ります

齊藤の指揮で第1楽章に入ります 前半の演奏とは打って変わって、速めのテンポでグイグイ押していきます 前へ前へという推進力に満ちた演奏で爽快感に溢れています 荒木奏美のオーボエ、相澤政宏のフルートが素晴らしい演奏を展開します 第2楽章では、低弦を中心とする重心の低い演奏が印象に残りました 第3楽章でも荒木奏美のオーボエが良く歌います 第4楽章では弦楽セクションと金管楽器群の渾身の演奏が光りました   

なお、荒木奏美といえば、前半でチェロを弾いた森田啓佑とともに 反田恭平氏が設立したジャパン・ナショナル・オーケストラ(JNO)のメンバーです JNOは優秀なアーティストが所属していることが分かりますね

連日の強行軍にも関わらず熱演を繰り広げた田尻氏と東京交響楽団の面々に大きな拍手が送られました 2人のコンマスがご無事であることを祈っていますが、若い方のコンマスは鬼になって 投げつけられる豆から逃げ回っているかもしれません

 

     

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セバスティアン・ヴァグレ氏来日のなぜ? / ジェフリー・アーチャー著「まだ見ぬ敵はそこにいる」を読む / 原田マハ「常設展示室」、有吉佐和子「非色」、恩田陸「歩道橋シネマ」他を買う

2022年02月03日 07時20分14秒 | 日記

3日(木)。読売日響のホームページ(1日付)に「常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレがドイツから無事に来日しました。隔離措置を経て、リハーサルに臨み、2月19日と20日の2公演を指揮します」と書かれていました これを見て「あれっ?」と思いました 多くのコンサートやオペラ公演で来日できない外国人指揮者や演奏家が相次ぎ、代役を他立てて演奏をしている実情があるからです どういう理由でヴァイグレ氏は入国できたのでしょうか

外務省のホームーページにある「新型コロナウイルス感染症に関する水際対策の強化に関する係る措置について」を見ると、「オミクロン株対応の水際対策措置として、『特段の事情』がある場合を除いて、全ての国・地域からの外国人の新規入国の停止を、本年2月末までの間、継続します。詳しくは『特段の事情による入国について』をご覧ください」と書かれています そこで、法務省のホームページにある「新型コロナウイルス感染症の拡大防止に係る上陸拒否について」の中にある「2.特段の事情について」を見ると、「次の(1)から(4)のいずれかに該当する場合には、特段の事情があるものとして上陸を許可します」として、(1)再入国許可(みなし再入国許可を含む。以下同じ)をもって再入国する外国人、(2)新規入国する外国人であって、次のいずれかに該当する者(省略)、(3)「外交」又は「公用」の在留資格を有する又は取得する者、(4)特に人道上、真に配慮すべき事情があるときや高い公益性があるときといった、個別の事情に応じて特段の事情が認められるものーと書かれています ヴァイグレ氏のケースはどれに該当するのか? もうお手上げです  「地下鉄はどこから入れるんでしょうねぇ」と同じくらい難しい謎解きです 果たして聖セバスティアンはどういうマジックを使って入国できたのでしょうか? どなたかご存じの方は「コメント」欄に投稿していただけると有難いです

ということで、わが家に来てから今日で2581日目を迎え、郵便局長らが業務で知り得た顧客の個人情報を政治活動に流用していた問題で、日本郵便は1日、局長110人を懲戒注意処分としたと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     個人情報流用の見返りは 郵便局長のポストの安定か 議員に立候補する地固めか?

 

         

 

昨日は、夕食に「真鯛の塩焼き」「マグロの山掛け」「生野菜サラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 魚を食べなきゃ

 

     

 

      せ  つ  ぶ  ん 

 

手元の本が1冊のみとなったので、池袋のジュンク堂書店で8冊仕入れてきました

1冊目は原田マハ著「常設展示室」(新潮文庫)です 彼女の作品は「暗黒のゲルニカ」以来です

 

     

 

2冊目は有吉佐和子著「非色」(河出文庫)です ブレイディみかこさんも推薦する「名著」復活です

 

     

 

3冊目は恩田陸著「歩道橋シネマ」(新潮文庫)です 彼女の本はショパン・コンクールを題材にした「蜜蜂と遠雷」以来です

 

     

 

4冊目は松田青子著「おばちゃんたちのいるところ」(中公文庫)です タイトルが、子供たちが小さい時に読んであげたモーリス・センダックの絵本「かいじゅうたちのいるところ」みたいで興味を持ちました

 

     

 

5冊目は蔭山克秀著「経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる」(角川ソフィア文庫)です この手の”お手軽本”はあまり好きではないのですが、内容の固い本は長続きしないので、イージーだとは思いつつ買いました

 

     

 

6冊目は池上彰 ✕ 佐藤優 著「真説  日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960」(講談社現代新書)です いつかは読まねば、と思っていた本です

 

     

 

7冊目は池上彰 ✕ 佐藤優 著「激動  日本左翼史 学生運動と過激派 1960-1972」(講談社現代新書)です 学生運動の総括はされているのか・・・そこに興味があります

 

     

     

8冊目は北村紗衣著「批評の教室 ー チョウのように読み、ハチのように書く」(ちくま新書)です これは新聞の書評欄に載っていて興味を持ちました

 

     

 

いずれも読み終わり次第、当ブログでご紹介していきます

 

         

 

ジェフリー・アーチャー著「まだ見ぬ敵はそこにいる」(ハーパーBOOKS)を読み終わりました ジェフリー・アーチャーはオックスフォード大学卒。1969年から下院議員を5年間務め、1976年に「百万ドルを取り返せ!」で作家デビューを果たし、92年に一代貴族に叙され貴族議員となる 「ケインとアベル」「クリフトン年代記」シリーズなどはすべてベストセラーとなり、世界97か国で刊行され、総発行部数は2億7500万部を超える

 

     

 

本書は「レンブラントを取り返せーロンドン警視庁美術骨董捜査班ー」(新潮文庫)の続編にあたる作品です

一流弁護士の父親の反対を押し切ってロンドン警視庁の警察官になったウィリアム・ウォーウィックは、警視長直属の麻薬取締独立捜査班に異動となり、特命を受ける それは、ロンドンを支配する悪名高き麻薬王、通称”ヴァイパー”の正体をつかみ逮捕することだった ウォーウィックが捜査に乗り出した矢先に捕まえた麻薬の売人は、ウィリアムの学生時代の旧友エイドリアン・ヒースだった ウォーリックはヒースから麻薬取引に関する情報提供を受ける代わりに海外に逃亡させるという司法取引を提案し、ヒースもそれに乗る 果たしてウォーリックは首尾よく麻薬王ヴァイパーを捕らえることが出来るのか

美術骨董捜査班のメンバーがそっくりそのまま麻薬取締独立捜査班にスライドするという、ちょっとゴリ押し的な設定ですが、警察側の登場人物がお馴染みの顔ぶれなのでストーリーを追いやすい利点があります 潜入捜査、裁判劇、謀略、殺人などが次々と展開し、息つく暇もありません 前作で登場した美術品の窃盗詐欺師マイルズ・フォークナーとその妻クリスティーナ・フォークナーも健在ですが、離婚間近の2人の騙し合いもスリリングです 前作同様、事態は二転三転し、ハラハラドキドキの連続ですが、例によって、最後の1行でこの物語は終わっていないことを告げられます 稀代のストーリー・テラーのジェフリー・アーチャーの作品に外れなし、と言っておきましょう 一日も早く続きを読みたいという感情を抑えることが出来ません

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ナイス! / 大植栄治 ✕ 吉田南 ✕ 神奈川フィルのブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」他のチケットを取る / 新しい「バレエメイク」 ~ 新国立劇場バレエ団の試み

2022年02月02日 07時15分02秒 | 日記

2日(水)。昨日のブログに竹澤恭子 ✕ 江口玲のデュオ・コンサートの感想を書きましたが、いま思い出したことがあるので書くことにします

1曲目のドビュッシー「ヴァイオリン・ソナタ」の演奏が終わった直後のことです 右ブロックの方向から男性の大きな声で「ナイス!」という掛け声がかかりました タイミングが早すぎた感もあり、予想外の発声にビックリし緊張しましたが、満場の拍手で緊張感が解かれました コロナ禍の中、どこのコンサート会場でも、感染対策のため終演後のブラボー等の掛け声は控えるようにアナウンスしています 掛け声の主は「ナイスとは言ったが、ブラボーとは言っていない」と主張したいのもしれませんが、その理屈は通らないでしょう どこの会場のアナウンスでも「ブラボーなどの掛け声~」と「など」が付いています。そもそも アナウンスの趣旨は、「掛け声によって飛沫が周囲に飛び散って感染が拡大しないように協力してほしい」ということです 新型コロナ・オミクロン株は感染していても無症状のケースが多いという傾向を鑑みると、ブラボー!と叫ぼうが ナイス!と叫ぼうが アウト!なのです 当該者の前の席の人は大迷惑だったと思います 演奏者を称賛したい気持ちはよく解りますので、新日本フィルで販売している「BRAVO  手ぬぐい」を活用することをお勧めします これを広げて両手で掲げてください 演奏者に十分賞賛の気持ちは伝わります なお、念のため 私は新日本フィルから一切の経済的利益を得ていないことを申し添えておきます

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2580日目を迎え、英首相官邸で新型コロナウイルス感染防止規制の実施中に内輪のパーティーが開かれていた問題を巡り、政府の内部調査が、2020年に官邸で開かれた複数のパーティーについて「正当化することが難しい」と結論付け、「リーダーシップと判断の欠如があった」と首相の責任も指摘したことに関し、ジョンソン首相は「国民の怒りは理解できる」と陳謝する一方、辞任の考えは重ねて否定した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     国民の怒りは理解できるのに 辞任の考えはないというのが 英国民は理解できない

 

         

 

昨日、夕食に娘が職場の同僚から買い付けてきた国産牛を使って「すき焼き」を作りました わが家は娘が長ネギと春菊が食べられないので、キャベツとキノコ類(シイタケ、エノキダケ、エリンギ)を入れています    これ以上食べられないほど食べたので満腹です

 

     

 

         

 

昨日 ツイッターをクルージングしていたら、吉田南さんがブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」を弾くとツイートしているのを発見しました     今週土曜日(5日)14時から神奈川県民ホールで開かれる神奈川フィル「第374回定期演奏会」です    プログラムは①山田耕筰「序曲ニ長調」、②ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、②シューマン「交響曲第2番」です 南さんは新型コロナ禍に係る入国制限措置のため来日できなくなったイム・ジヨンの代役として演奏することになったようです 彼女は日本で演奏する機会が少ないので、これは聴き逃せません さっそくWEBサイトからチケットを取りました 横浜は遠いとか言ってられません

 

     

 

         

 

昨日の朝日新聞朝刊・文化欄に「バレエメイク   作り込まぬ進化 ~ 新国立劇場バレエ団、公演で披露」という見出しの長谷川陽子記者による記事が載っていました 記事の「リード」には次のように書かれています

「顔のメリハリを強調するのがバレエのメイク。もっとダンサーそれぞれの顔立ちに合うメイクを、と変化を求める動きが出てきた 新国立劇場バレエ団と、ダンス用品大手『チャコット』が協力し、新たなバレエメイクを公演に採り入れた 背景には、多様性の尊重と、コロナ下で増えた映像配信で『遠くで見ても近くで見ても美しい』舞台メイクが必要とされていることがあるようだ

そして、新しいメイクのプロジェクトを主導した新国立劇場の舞踏芸術監督の吉田都さんにインタビューし、次のような発言を引き出しています

「バレエは表情と目線がとても大切です メイクを過剰にしすぎるとそれらが見えにくくなってしまう バレエを習っているお子さんたちも、そんなにメイクは必要ないと思います。そのままで可愛いんですから 誰かに似せようとしたり、何かを変えようとしたりしなくていいんです。自分本来の顔をよりよく見せるメイクで、ダンサーそれぞれの良さを表現してもらいたいのです ただ、舞台上では強い照明が当たるので、しっかりメイクする必要はあります。新国立劇場バレエ団からより効果的な『いまの舞台メイク』を発信していけたらと思っています

これは良く分かります 娘が小学生の時にバレエ教室に通っていたので、発表会を何度か観に行きましたが、メイクの「ビフォー・アフター」では別人28号です そもそも「メイク」って「メイク・アップ」つまり、顔を「造り上げる」ということですからね 小さなバレリーナたちが群舞で出てくると、誰もが同じような顔に見えて、どれが自分の娘なのか分からなくなってしまうのです これはメイクの為せる業です その意味では、吉田都さんのチャレンジはコロナ禍の新時代に相応しい試みだと思います

 

     

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竹澤恭子 ✕ 江口玲でドビュッシー、サン=サーンス、フランクの「ヴァイオリン・ソナタ」を聴く ~ 都民芸術フェスティバル参加公演

2022年02月01日 07時09分54秒 | 日記

2月1日(火)。早いもので2022年も1月が終わり、今日から2月に突入しました まったく月日の流れには油断ができません。「二月は逃げる」と言われます 今月もあっという間に過ぎ去ることでしょう。おのおの方、油断召さるな

ということで、わが家に来てから今日で2579日目を迎え、厚生労働省は31日、約8000万枚の在庫が問題となっている布マスク「アベノマスク」に関し、2億8000万枚以上の配布希望が寄せられたと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     不思議だ  悪評高いマスクを誰がどういう目的で使うのか? 是非 公表してほしいな

 

         

 

昨日、夕食に「野菜とひき肉のドライカレー」を久しぶりに作りました 材料は、茄子、ピーマン、玉ねぎ、トマト、ひき肉です。味付けは塩コショウ、トマトケチャップ、ウスターソース、顆粒洋風だし、カレー粉です。辛いカレーには甘い目玉焼きが良く合います チキンステーキにしても、トンテキにしても、ドライカレーにしても、私の料理は目玉焼きのトッピングが目立ちますが、それが私の料理の目玉です

 

     

 

         

 

昨夕、東京文化会館小ホールで「ヴァイオリンとピアノのためのデュオの世界」公演を聴きました    これは「2022 都民芸術フェスティバル」参加公演です。プログラムは①ドビュッシー「ヴァイオリン・ソナタ」、②サン=サーンス「ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 作品75」、③フランク「ヴァイオリン・ソナタ  イ長調」です 演奏はヴァイオリン独奏=竹澤恭子、ピアノ=江口玲(あきら)です

自席はH列右ブロックの中央寄りです。会場は満席近い状況です 「小ホール」とはいえ、649人収容できることを考えればかなりの集客力だと思います ステージ上を見て「おやっ」と思ったのは中央に置かれたピアノです。木目調の威厳のあるグランドピアノですが、メーカーが分かりません ”ビンテージ”かなと思いましたが、後で確かめなければ、と頭に入れて席に着きました

 

     

 

1曲目はドビュッシー「ヴァイオリン・ソナタ」です この曲はクロード・ドビュッシー(1862‐1918)が1916年から翌17年にかけて作曲、1917年5月5日にパリでドビュッシーのピアノ、ガストン・プーレのヴァイオリンにより初演されました この曲がドビュッシーの完成された作品としては遺作となりました 第1楽章「アレグロ・ヴィーヴォ」、第2楽章「ファンタスク・エ・レジェ(気まぐれで軽快に)」、第3楽章「フィナーレ:トレ・アニメ(非常に快活に)」の3楽章から成ります

2人が登場しスタンバイしますが、2人とも電子楽譜タブレットを使用します フット・スイッチでページをめくるため譜めくり要員が不要で人件費を削減できます 今はそういう時代です

演奏全体を聴いた印象は、竹澤のヴァイオリンは雄弁で濃厚だということです 演歌に例えれば「こぶしが良く回っている」ということになるでしょうか 江口のピアノがピタリと付けます 音色の変化が素晴らしく、ドビュッシー特有の浮遊感も良く出ていました

2曲目はサン=サーンス「ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 作品75」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1885年に作曲しました この曲の大きな特徴は、大きく2つの部分から成り、その2つがさらに2つずつのパートに分かれていることです これは彼の「交響曲第3番」を思い出させます 「アレグロ・アジタート」~「アダージョ」~「アレグレット・モデラート」~「アレグロ・モルト」という構成になっています

演奏が開始されますが、最初の「アレグロ・アジタート」における狂気迫る竹澤の演奏に思わず引き込まれます 凄かったのは「アレグロ・モルト」です 竹澤の無窮動の超高速演奏に着いていけるのはピアノの江口だけです この演奏を聴いて、10年くらい前に萩原麻未が超高速で弾いたサン=サーンスの「トッカータ」の演奏を思い出しました

 

     

 

プログラム後半はフランク「ヴァイオリン・ソナタ  イ長調」です この曲はセザール・フランク(1822-1890)が1886年に作曲、同年イザイのヴァイオリン独奏により初演され、彼の結婚祝いとして贈られました 第1楽章「アレグレット・ベン・モデラート」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「レチタティーヴォ・ファンタジア」、第4楽章「アレグレット・ポーコ・モッソ」の4楽章から成ります この曲の大きな特徴は、第1楽章第1主題が全曲の基本的楽想として提示され、それが複数の楽章に登場する「循環形式」で構成されていることです

竹澤のヴァイオリンは色彩感豊かで、音色の変化が素晴らしい 時に良く歌い、時に凄みのある演奏で迫ってきます 凄いのは竹澤だけではありません。ピアノの江口はごく自然に弾いているように見えて、訴求力があります 竹澤にピタリと合わせながら主張すべきところは主張します しかし、出すぎることは決してありません 竹澤恭子は東京音大教授で桐朋学園大特任教授、江口玲は東京藝大ピアノ科教授で洗足学園大大学院客員教授です。まさに、教授 ✕ 教授による丁々発止の頂上決戦が展開しました

満場の拍手に2人はアンコールに応えましたが、演奏に当たり、江口がステージ上のピアノについて説明してくれました それによると、木目調のグランドピアノは、1887年製作スタインウェイ&サンズで、アメリカのカーネギーホールがオープンしたときにステージ上に置かれていたピアノだということです まさにビンテージだったわけです。凄く良い音がしていました

最初にショパン「ノクターン第20番嬰ハ短調 ”遺作”」をヴァイオリンとピアノで詩情豊かに演奏、大きな拍手を浴びました 鳴りやまない拍手に、ドビュッシー「美しい夕暮れ」をノスタルジックに演奏、再び満場の拍手に包まれました

この日は、腰痛のため連日のコンサートは厳しいので聴くのを止めようかと思いましたが、聴きに行って良かったと思います 聴きごたえのある素晴らしいコンサートでした

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