「黒い雨」訴訟 84人全員被爆者と認める 広島地裁判決

2020年07月29日 21時01分03秒 | 社会・文化・政治・経済

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「全面勝訴」の旗を手に喜ぶ支援者たち(29日午後2時6分)

 原爆投下後に放射性物質を含んだ「黒い雨」を浴びて健康被害が生じたのに、被爆者健康手帳の交付申請を却下したのは違法などとして、広島市や広島県安芸太田町の70~90代の男女84人(うち9人は死亡)が、市と広島県に却下処分の取り消しを求めた訴訟で、広島地裁は29日、全員の却下処分を取り消し、被爆者と認めて手帳を交付するよう命じる判決を言い渡した。

【地図】爆心地と推定降雨域  黒い雨を巡る初めての司法判断。国が援護対象とする「大雨地域」の線引きの妥当性を否定し、区域拡大へ見直しを迫った格好だ。  

高島義行裁判長は、黒い雨が降った範囲について、国が大雨地域を指定した根拠とする1945年8~12月の広島管区気象台(現広島地方気象台)の宇田道隆技師たちの調査に基づく「宇田雨域」にとどまるものではなく、「より広い範囲に降った事実を確実に認めることができる」と判断。黒い雨を浴びたとする原告の証言は信用できるとした上で「原爆の影響との関連が想定される障害を伴う疾病に罹患したことが認められる」とし、原告84人全員への被爆者健康手帳の交付を命じた。

判決後、原告団の高野正明団長は「英断をしていただいた。被爆75年の節目に願いが通じた」と喜んだ。  

原告は、原爆が投下された1945年8月6日か、その直後に黒い雨を浴びるなどし、その後、国が被爆者健康手帳の交付対象とする11疾病のがんや白内障などを発症した。国からの法定受託事務として実務を担う市と県に対し、手帳の交付を申請したが、市中心部の爆心地から市北西部にかけて広がる長さ約19キロ、幅約11キロの「大雨地域」の周辺の「小雨地域」か、その外側に住んでいたとして却下され、2015~18年に順次提訴した。  

国の大雨地域、小雨地域の線引きは、原爆投下直後の広島管区気象台の宇田技師たち数人による被爆者たちへの聞き取り調査に基づく。国は76年に「大雨地域」を援護対象区域に指定。このエリアで黒い雨を浴びた住民に無料で健康診断をして、11疾病と診断されれば被爆者健康手帳が交付される。  

大雨地域の根拠となった宇田技師たちの調査について原告側は「原爆投下後の混乱の中、数人で調査され、資料が不十分なのは明らか。75年前の調査を線引きの根拠にし続けるのはおかしい」と主張し、区域拡大を求めていた。

国側は「調査は対象者の記憶が新しい時期に実施されている。区域拡大を求める訴えには科学的根拠がなく、黒い雨で健康被害が生じたとは認められない」などと反論していた。

中国新聞社

 

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全国の感染者 初の1000人超 7/29(水) 17:57

2020年07月29日 16時45分43秒 | 社会・文化・政治・経済

配信NNNのまとめによりますと、全国で29日、新たに確認された新型コロナウイルスの感染者が初めて1000人を超えました。

これまで1日で確認された感染者は今月23日と28日の981人が最多でしたが、29日、1000人を超え過去最多を更新しました。

 

 

 


沖縄県44人感染確認 3日連続で最多更新 7/29(水) 15:42配信

2020年07月29日 16時45分43秒 | 社会・文化・政治・経済

沖縄県内で29日、新型コロナウイルスへの感染者が新たに44人確認され、3日連続で一日の最多確認数を更新しました。

沖縄県によりますと、県内で29日、新たに44人の感染が確認されました。28日の21人から倍以上の増加で、一日の確認数としては、3日連続で過去最多となりました。

28日までに、那覇市の繁華街「松山地区」の接待を伴う飲食店や、沖縄市のコールセンターで、感染のクラスターが発生した可能性があり、保健所が確認された感染者との接触者を追跡しています。

沖縄県は、県独自の警戒レベルを一段階引き上げ、28日から、県民や観光客に、クラスターが発生している場所や地域、3密のおそれがある施設を避けるよう呼びかけていますが、県外との往来や店舗の営業の自粛までは現段階で求めていません。

 

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【速報】愛知で少なくとも159人の感染確認、過去最多を更新 2日連続100人超 7/29(水) 16:02配信

2020年07月29日 16時39分16秒 | 社会・文化・政治・経済

愛知県できょう29日、新たに少なくとも159人の感染が確認されたことがわかりました。  

1日あたりの感染者が2日連続で100人を超え、過去最多を更新しました。  県159人の感染確認のうち、名古屋市内での確認は93人だということです。  

愛知県の1日あたりの感染者が50人を超えるのは、今月21日から9日連続になります。

中京テレビNEWS

 

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宿泊療養を行う施設におけるパルスオキシメーターの配備について

2020年07月29日 13時33分34秒 | 医科・歯科・介護

事 務 連 絡
令 和 2 年 4 月 14 日
 都 道 府 県
各 保健所設置市 衛生主管部(局) 御中
 特 別 区
厚生労働省新型コロナウイルス感染症
対策推進本部

 医療提供体制(入院医療提供体制)の対策の移行が行われた際の軽症者等の宿泊
や自宅での療養の対象者並びに都道府県、保健所設置市及び特別区並びに帰国
者・接触者外来等における必要な準備事項について、「新型コロナウイルス感染
症の軽症者等に係る宿泊療養及び自宅療養の対象並びに自治体における対
応に向けた準備について」(令和2年4月2日付け事務連絡)でお知らせし
たところです。

また、「軽症者等の療養に関するQ&A」(令和2年4月7日)
において、「宿泊施設において、看護師等が健康観察を行う際に、必要に応じて宿泊施設に適切な数のパルスオキシメーターを備えつけ、酸素飽和度や呼吸数の確認により健康状態を把握することが重要」である旨をお示ししたところです。
貴職におかれては、管内の宿泊療養を行う施設において、受入人数に応じた適切な台数のパルスオキシメーターが配備されるよう、必要台数を新たに購入する、又は医療機関等からその業務に支障がない範囲で借り受ける等の対応を行っていただくようお願いいたします。
なお、別添にパルスオキシメーターの製造販売業者のリストを添付いたします。

ご参照いただくとともに、購入については販売代理店にお問い合わせください。 


成田、羽田で唾液の抗原検査開始 約1時間で結果、8月には関空も

2020年07月29日 13時12分43秒 | 医科・歯科・介護

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加藤勝信厚生労働相は29日、入国者の新型コロナウイルスの感染有無を確認するため、成田空港の一部と羽田空港で唾液による抗原検査を始めたと発表した。
これまでのPCR検査は結果が出るまで時間がかかったが、唾液の抗原検査は1時間程度で結果が分かる。入国制限の緩和に向け時間を短縮し、1日当たりの検査数を増やす狙い。
 羽田空港の検査場を視察した後、記者団に語った。8月から関西空港でも導入し、9月中に入国者に対する1日の検査数を約1万件まで拡充する方針。
 

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「神になるため殺したかった」車で突っ込み3人死傷

2020年07月29日 13時08分04秒 | 事件・事故

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愛知県で男性3人に故意に乗用車を突っ込ませ、殺害しようとしたとして男が逮捕されました。「神になるため殺したかった」と供述しています。

 殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは職業、住所不詳の青野圭容疑者(27)です。警察によりますと、青野容疑者は27日午後2時半ごろ、愛知県豊橋市で草刈り作業などをしていた男性3人に対し、車で故意に追突して殺害しようとした疑いが持たれています。

3人のうち40代くらいの男性が死亡し、他の2人については病院に搬送される際は意識があったということです。警察の調べに対して青野容疑者は、神になるため殺したかったなどと容疑を認めています。

警察は容疑を殺人に切り替え、動機などを調べる方針です。

テレビ朝日

 

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少女にみだらな行為、容疑の中学教諭逮捕 栃木

2020年07月29日 12時37分57秒 | 事件・事故

2020.6.16 16:32 産経新聞

10代の少女にみだらな行為をしたとして、栃木県警人身安全少年課と那須烏山署は16日、県青少年健全育成条例違反の疑いで、那須烏山市立烏山中学校教諭、伊藤直樹容疑者(29)=高根沢町宝石台=を逮捕した。伊藤容疑者は「間違いありません」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は、平成30年8月下旬ころ、18歳未満と知りながら、県内在住の10代少女にみだらな行為をしたとしている。伊藤容疑者は犯行時、別の中学校に臨時教員として勤務していた。今年6月上旬に少女の母親から県警へ相談があり、事件が発覚した。


2020/06/18 那須烏山市の中学校の教諭の男が10代の少女にわいせつな行為をした疑いで逮捕されたことを受けて、那須烏山市の教育委員会が6月17日、会見を開き、再発防止に努めると謝罪しました。
 この事件は、2018年8月、18歳未満であることを知りながら少女にみだらな行為をしたとして那須烏山市立烏山中学校の教諭、伊藤直樹容疑者(29)=栃木県塩谷郡高根沢町宝石台=が6月16日、県青少年健全育成条例違反の疑いで逮捕されたものです。 
伊藤容疑者は過去に烏山中学校に勤めていましたが、事件当時は市外の別の中学校に常勤講師として勤務、2019年4月から再び烏山中学校に勤務していて勤務態度に問題はなかったということです。
 烏山中学校では17日、全校集会を開き、不安や心配になった生徒は遠慮なく相談してほしいと呼びかけたということです。
 6月から通常登校になって間もないことから田代和義教育長は、生徒に心理的な圧迫や不安を与えたことに対して危惧していると述べました。 
烏山中学校では、校内のスクールカウンセラーに加え、市の臨床心理士による心のケアを定期的に行うとしています

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以下は、引用文

(追記)さくら市氏家中時代から女子生徒食いで有名だった伊藤直樹容疑者

10代の少女にみだらな行為を繰り返し逮捕された中学校教諭の伊藤直樹容疑者。
烏山中学校の前は同じ栃木県のさくら市にある「氏家中学校」に勤務していたと関係者証言により明らかになりました。
伊藤直樹容疑者はさくら市氏家中学校赴任時代から「女子生徒食い」で有名だったそうです。

地元掲示板には以下のような情報が書き込まれていました。

氏中の援交はヤバいレベル
お互い男紹介し合ってTwitter駆使してる

伊藤直樹は2018年まで氏中、まだ氏中生徒と援交しとったんか。よくやるな。

前に赴任していた中学校の時は伊藤直樹容疑者が女子生徒と関係を持っていたことは周知の事実だったんですね。もはや感覚が麻痺してしまったんでしょう。毎回行為を携帯で撮影していたというから、撮られる女子高生側も危機感がなさすぎます。大きな犯罪に巻き込まれかねない、心配です。

 


ロンバーグ病 進行性顔面片側萎縮症

2020年07月29日 11時59分35秒 | 医科・歯科・介護

1.ロンバーグ病(パリーロンバーグ病、ロンベルグ病、進行性顔面片側萎縮症) について

ロンバーグ(ロンベルグ)病(別名では、パリーロンバーグ病、進行性顔面片側萎縮症)は、顔の片側が成長とともにだんだんと(進行性に)痩せて、凹んでくる原因不明の病気です。痩せと凹みは、皮膚・皮下組織(皮下脂肪、筋肉、顔面骨)が萎縮してしまうことで生じます。

特に、12-13歳以降の思春期に、片側のいわゆる顔面の三叉神経支配領域といわれる範囲(ひたい・こめかみから下あごにかけての片側顔面全体)に、顔の痩せと凹みが目立ってきます。

重度の場合には、片側の顔以外にも、首から上半身にかけても痩せと凹みが見られます。痩せと凹みの程度と範囲、またその進み具合には、個人差が非常にあります。

通常は、顔面の感覚(三叉神経)や顔の表情(顔面神経)が障害されることはありませんが、痩せと凹みが進行してくると、顔の表情にも障害が出てきます。顔の痩せと凹みの進行が止まるのは、個人差がありますが30歳前後です。

 

2.私たちの治療方針

進行性の顔面の変形に対して、できるだけ早く改善できる治療を、患者さんとそのご家族のお悩みを伺いながら、積極的に行っております。原則的に、治療は健康保険適応されます。

 

(1)10歳前後の思春期前に発症した場合

顔面骨は、思春期以降に急速に成長スピードが上がり大きくなります。従いまして、思春期前に発症した場合には、皮膚・皮下組織以外に、顔の土台となる顔面骨の成長も障害されますので、大きな顔面の非対称が生じます。この顔面の非対称は、年齢とともにどんどん悪化します。こめかみが凹み、眼が凹み、頬や下あごがこけ、鼻や口もとが曲がり、かみ合わせがずれてきます。

この場合、単に凹みを治すだけの治療では不十分なことが多く、土台となる顔面骨の位置・大きさの治す治療が必要になります。具体的に歯、変形した顔面骨を切って移動させたり、骨を移植したりします。骨の移動距離が大きい場合は、骨延長術という技術を使う場合もあります。

手術時期は、特に決まってものがありませんが、顔の形が崩れる前の手術をお勧めしております。顔の痩せ、凹み、土台となる骨のズレなどを、ご本人やご家族が気になり始めたら、手術の相談をさせていただいております。成長途中で顔面骨の治療を行っても、成長が終了する18歳以降で顔面骨の変形、かみ合わせに問題が残ることが多く、場合によっては再度骨の形を合わせる手術が必要になる場合があります。

土台となる顔面骨の手術が終わったら、今度は痩せと凹みが目立つ部分に、腹部や太ももから脂肪を吸引して、それを調整した上で、脂肪注入術を行います。私たちの脂肪注入術は、最新の美容外科の技術を用いて行います(microfat grafting技術)。痩せと凹みが小さい場合は1回、大きい場合は、3カ月以上間をおいて、数回に分けて行うと効果的です。脂肪注入術は、体への負担も少なく、手術の傷もほとんど目立たないですし、何度でも行うことができる大変有用な方法です。脂肪注入術にも、健康保険適応が可能です。

これらの手術は、入院して全身麻酔下で安全に行います。手術時間は、症状にもよりますので、1~4時間ぐらいです。退院は、脂肪注入であれば術後1-2日目、骨の移動の手術であれば、腫れが落ち着いた術後5日目以降になります。

 

(2)思春期以降に発症した場合

思春期以降に、顔の痩せ、凹みが目立ってきた場合、なるべく顔面骨の成長終了する18歳頃までは、痩せや凹みに対して脂肪注入術を行い非対称を改善します。18歳以降に、土台となる顔面骨の非対称が残れば、骨を切って移動させたり骨を移植したりなるべく土台となる顔面骨の形を治す手術を行います。そのあとで、残った痩せや凹みに対して最先端技術を用いて脂肪注入術を行い非対称を改善します。

 

痩せや凹みが非常に大きい場合、例えば顔面骨の上に皮膚だけが乗っているような状態では、脂肪注入術のみでは十分な治療効果が期待できない場合は、体の脇や太ももの付け根、太ももなどから組織を採取して、これを顔面の皮下に移植します。この場合、やや大きな組織を移植するため、この組織を栄養する動脈と静脈をつけて採取し、顔の動脈と静脈とつなぎます。これを血管付き遊離脂肪弁移植術と言います。

 

顔面非対称の原因となる生まれつきの病気には、ロンバーグ病以外に第1第2鰓弓症候群、ゴールデンハー(Goldenhar)症候群やトリ-チャーコリンズ(Treacher-Collins)症候群、ナジャール(Nager)症候群の亜系など数多くあります。また成長に伴い生じる顎変形症の中にも、顔面非対称が生じる場合もあります。

私たち以外の施設で、すでに他の施設で治療を受けられてきて、さらに顔の改善を希望される方でも、お悩みを伺い治療の相談をさせていただいております。

治療についてのご相談はこちらをどうぞ。

 

症例 6歳、女 ロンバーグ(ロンベルグ)病(進行性顔面片側萎縮症)

手術

6歳:右下顎骨骨延長術

17歳:上下顎骨切り移動術と歯科矯正による顔面骨非対称治療

24歳:右眼窩骨上方移動術+右頬骨骨延長術

ロンバーグ病の治療

治療経過:5歳までは顔面の非対称には気付かれませんでした。6歳になり右顔面の特に頬、下あご辺りの痩せ、凹みによる顔面非対称が目立ってきたため、自宅近く病院から紹介されました(A)。成長期前にすでに右顔面全体が萎縮しておりましたので重度のロンバーグ病と診断し、進行性に顔面のバランスがズレていくことを見越して、大きく分けて、顔の土台となる顔面骨の治療と皮膚・皮下脂肪組織の治療の治療を計画しました。

6歳時に、顔面骨骨格の特に右下あごの萎縮、成長不良が認められましたので、右下顎骨骨延長術を行い、右下顎骨を14mm延長しました(B)。

骨延長後は思春期までは、頬、下あご周りの痩せ、凹みはありましたが、16歳以降の成長期のスパートが始まりますと、下顎骨やその他の上顎、頬骨など顔面骨の低成長、委縮およびかみ合わせの崩れが顕著になってきました(C)。

17歳時、顔面土台となる上あごと下あごの曲がりを治すために、上下顎骨切り術を行い、かみ合わせを治しつつ上あごと下あごの関係を水平な位置に移動させました(D)。

18歳時、顔面の土台となる上あごと下あごの非対称性はある程度改善しましたのが、右顔面の皮下組織が足りないことによる顔面の非対称が残りましたので、右の腿の付け根から皮下脂肪組織を採取して、右顔面の皮下に移植(血管付き遊離脂肪弁移植術)しました(E)。

術後は、顔面の非対称に改善が認めまれましたが、顔面骨の成長が終了した20歳以降では、眼の位置やほほの位置を中心に大きな顔面非対称が残ってしまいました(F)。

23歳時、右の眼のくぼみ(眼窩)および右の頬骨を上方ならびに前方に移動させる手術を行いました。(眼窩骨切り移動術+右頬骨骨延長術)。

24歳時、術後1年経過し、移動させた骨は癒合しました。まだ、少し右ほほからあごにかけての痩せが残りますが、今後は痩せの脂肪注入術などで、形を整える予定です。この病気は、30歳頃まで進行しますので、この後も慎重に経過観察が必要となります(G)。

 

コメント: ロンバーグ(ロンベルグ)病(進行性顔面片側萎縮症)は、発症年齢、萎縮の程度、萎縮の場所などに非常に個人差、バラツキの大きい原因がまだ分かっていない病気です。早い方は、この症例のように5,6歳から顔面の痩せが出てきますが、一般病院では原因不明とされて様々な医療機関を何軒か周りようやく診断がつくことも多いです。成長の早い段階から症状が出てくる場合は、やはり顔面非対称の程度も大きくなり、この症例のように成長に合わせた治療が何度も必要になります。

多くの症例では、顔面骨の非対称が軽度であり、皮膚・皮下組織に委縮や凹みが限局しております。この軽度の場合は、現在の最先端の脂肪注入技術で1回ないしは数回の脂肪注入で顔面の非対称は治療可能となっております。これには、保険適応でも十分に治療が可能です。

重度の場合の治療は、大きく分けて、顔の土台となる顔面骨の治療と表面の皮膚・皮下脂肪組織の治療に分けられます。私たちは、土台となる顔面骨の治療を得意としております。通常は、20歳ぐらいまでに顔面骨の成長が終了しますので、それに合わせて最適なタイミングと最適な治療を主に顔面骨に行います。もちろん、重度の場合は、かみ合わせもズレてきますので、歯科矯正治療が欠かせません。残った皮膚・皮下軟部組織の欠損の治療は、顔面骨の非対称が改善されたその後に行い、最終的なバランスを整えます。顔面骨の非対称が大きく残った状態で、いくら皮膚・皮下軟部組織を移植して補っても、顔がむくみ垂れ下がった状態の顔になりますので、いい結果が得られません。これには、保険適応でも十分に治療が可能です。

治療についてのご相談はこちらをどうぞ。

 


顔ニモマケズ─どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語

2020年07月29日 11時48分19秒 | 社会・文化・政治・経済
[水野敬也]の顔ニモマケズ─どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語
 

内容(「BOOK」データベースより)

『夢をかなえるゾウ』『人生はニャンとかなる!』『スパルタ婚活塾』などの著者・水野敬也は、思春期のころ、醜形恐怖という外見への執着に悩んだ経験があります。それ以来、外見へのこだわりや劣等感は幸福を大きく左右する問題だと感じており、「見た目問題」に興味を持つようになりました。
そして、NPO法人マイフェイス・マイスタイルの協力のもと、見た目に傷やアザなどの症状を持つ「見た目問題」当事者の方たちと会話を重ね、外見から生まれる仕事や恋愛の問題をどのように乗り越えていったのかを学んだのです。
その結果、彼ら・彼女らが問題を乗り越えたプロセスは、自分の外見に悩む人だけではなく人生の様々な悩みに応用できると確信し、今回の本が生まれました。
本書は、特に次のような問題を抱えている人にとって、生きるヒントを与えてくれます。
□ 年齢を重ねることで自分の魅力が失われているんじゃないかと不安になっている人。
□「人からどう思われているか」が気になってしまう人。
□ 周囲の人間関係に悩んでいる人。
□ 就職や仕事のことで悩んでいる人。
□ 恋愛に自信を失っている人。
□ 自分の欠点やコンプレックスが気になる人。
□ 他者とのコミュニケーションが苦手な人。
□ いじめに悩んでいる人。
□ 外に出るのが億劫で部屋に引きこもりがちになっている人。
□「やりたいこと」や「好きなこと」が見つからない人。
□ 今の自分の環境や状況を変えたい人。
□ やりたいことがあるけど勇気がなくて踏み出せずにいる人。
また、本書に登場する9人の人生に起きた出来事と、多くの問題を乗り越えて幸せをつかんでいく過程は、感動的な「物語」でもあります。
ときに、ユーモラスな口調で語られる物語を味わいながら、仕事や恋愛、人間関係などの問題を解決する多くのヒントが得られる本です。 --このテキストは、tankobon_softcover版に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

水野/敬也
愛知県生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。著書に『夢をかなえるゾウ』『人生はニャンとかなる!』『神様に一番近い動物』『たった一通の手紙が、人生を変える』『ウケる技術』『四つ話のクローバー』『雨の日も、晴れ男』『大金星』ほか、作画・鉄拳の作品に『それでも僕は夢を見る』『あなたの物語』『もしも悩みがなかったら』がある。
恋愛体育教師・水野愛也としての著書に『LOVE理論』『スパルタ婚活塾』、またDVD作品『温厚な上司の怒らせ方』の企画・脚本や、映画『イン・ザ・ヒーロー』の脚本を手がけるなど活動は多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、tankobon_softcover版に関連付けられています。
 
 
「いつも何かの悩みを抱えながら、その悩みと、そのときそのとき、折り合っていくものだと思うんですよ。」
というメッセージに共感を覚え、気持ちが楽になりました。
著者も述べていますが、「ありのままの自分を受け入れる」のは簡単なことではないと思います。
受け入れられない面も抱えながら、うまく「折り合い」をつけて生きていく。
完全を目指す必要なんてない、、、これから先、生きづらさを感じた時に、思い出したい言葉を貰いました。
 
 
自分は見た目にコンプレックスを持っていましたが、
それを言い訳に逃げ出すことが多く、
この本に出てくる方たちの半分も努力をしていないなぁと反省しました。
みなさん前向きで行動力があり、内面からにじみ出る魅力を感じることができました。
この本と出合えてよかったです。
 
 
当事者の方々のインタビューから、普通の人では考えられないそれまでの苦悩や悩みを乗り越えてきたことがわかりました。
自分も悩みから逃げるのではなく、向き合おうと素直に思える、勇気をもらえる本でした。
ただ、各インタビューが終わった後の総括?みたいなのは、個人的にはいらなかったです。余計な感想というか。飛ばして読みました。
それを差し引いてもとても良い本でした。
 
 
この本に出てくる話はどれも本音で話してくれていると感じられます。
まずは現実を受け止め、その上でどう考えて生きるか。
勝手に他人が作り上げた感動的な話とは違い、それが素晴らしく感じられます。
 
 
今日届いて一気に読んでしまいました。
私も病気で顔が右半分麻痺しています。
笑うとひどく歪んでしまい、写真とか苦手です。とても共感させられる内容でした。自分だけじゃないと元気をもらえました。
 
 
トリーチャーコリンズ症候群の石田さんを知ったのがきっかけで求めました。疾患に罹患し、自分の容貌を変え、世間の偏見や理解に苦しみながらも乗り越えられている、家族と幸せな生活を送っていてもふとふってくるような心の不安、辛さもひしひしと伝わってきます。体験してみないとわからないけれど、
生きることの意味を、目的を心から伝えてくれる一冊でした。
 
 
ずっと気になってた本です。
皆様 本音で語って下さっていると思いました。どの方も 完全に ご自分の コンプレックスを 乗り越えていない まだ気になる時が ある。と答えていらしたのが
正直だなぁ。と 感心してしまいました。
 
 
 
 
文章から、その人の魅力的な人間性が溢れていて、気持ちよく読むことができます。
26人のお客様がこれが役に立ったと考えています
 

 

 
 
 

 


腎臓の基を大量作製 iPS細胞から誘導 京大

2020年07月29日 11時43分47秒 | 医科・歯科・介護

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ヒトのiPS細胞から作った尿管芽。培養6日目でたくさんの分岐ができている(京都大iPS細胞研究所長船研究室提供)

 ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、腎臓の一部の基になる胎児期の組織「尿管芽」を大量に作製する方法を開発したと、京都大iPS細胞研究所の研究チームが発表した。論文が29日、米科学誌セル・リポーツの電子版に掲載される。

 尿管芽は分岐を繰り返して成熟し、尿の排せつ路である腎臓内の集合管やぼうこうの一部になる。研究チームは既に、ヒトのiPS細胞から尿管芽のような組織を作製していたが、内部空間がなく、分岐はわずかにとどまっていた。  

今回は、iPS細胞から内部空間を持つ尿管芽を作製することに成功。尿管芽の先端部を細胞一つずつに分離して培養したところ、尿管芽を再生し、分岐を繰り返した。再生した尿管芽を集合管のような構造に変えることもできた。

 研究チームの長船健二京大教授は「病気になった腎臓のモデルや腎臓の再構築に多くの細胞を供給できるのではないか」と話した。 

 

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将棋・王位戦 木村王位、藤井棋聖 戦いの舞台は有馬へ 静かな環境、万全おもてなし

2020年07月29日 11時38分42秒 | 社会・文化・政治・経済

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木村王位と藤井棋聖による対局が行われる客室=神戸市北区

 木村一基王位(47)に藤井聡太棋聖(18)が挑戦している将棋の第61期王位戦7番勝負(神戸新聞社主催)。8月4、5日に指される第3局の会場「中の坊瑞苑(ずいえん)」(神戸市北区)は、1982年からほぼ毎年、対局の場として利用されてきた有馬温泉の老舗旅館だ。初タイトルを最年長と最年少で獲得した2人の対局を、静かに見守る。(井原尚基)

【写真】対局者らの人気を集める肉うどん  中の坊瑞苑は1868(明治元)年創業。落ち着いた雰囲気を保つため、普段から13歳未満は入館できないといった格式を誇る。  

これまで中原誠16世名人、谷川浩司九段、羽生善治九段らが激闘を繰り広げてきた。藤井棋聖には初めての地だが、木村王位はこれまで王位戦で4度訪れた。昨年は、通常の2倍以上の手数となる285手で豊島将之王位(当時)を下し、王位奪取につなげた。

■ 王位戦担当3年目のスタッフ増垣恵さん(31)によると、最も気を配るのは、静かで落ち着いた環境の維持という。事前に、客室入り口のチャイムや室内の電話機から音が鳴らないようにし、ドアを開閉する際も音が出ないようにする。おやつを運ぶ際も腕時計を外すなど工夫する。

 対局中は厳しい表情を見せる棋士も、食事やおやつの注文を尋ねるときは優しく答えてくれる。「トッププロも普通の人なんや、と思う」と増垣さん。  

対局者が昼食でしばしば注文する肉うどん(2530円)は、神戸牛の肩ロースや兵庫県産の小麦「ふくほのか」を使用。谷川九段の好物としても知られ、食堂のメニューに書かれていないが、ネットなどで人気になり、宿泊する際に注文する客もいるという。

 対局当日は、一般の宿泊客と対局者が接触できる機会はないが、藤井棋聖が挑戦者となることが決まった直後、一般客から対局日の宿泊予約が入ったという。

 旅館を気に入った対局者が後日、家族連れで訪れたことがあるという。増垣さんは「万全の体制でおもてなししたい」と気を引き締め「対局した2人が、後日、プライベートな旅行でも訪れてもらえたらうれしいですね」と期待を寄せる。

 

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コロナ対策の司令塔「日本版CDC」創設を阻む岩盤「厚労省」の罪

2020年07月29日 11時24分49秒 | 医科・歯科・介護

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「感染症対策 司令塔創設 自民、来月初旬にも提言 米CDCの教訓参考に」  6月24日付の『日本経済新聞』の朝刊は、自民党の行政改革推進本部が7月上旬にまとめる予定の提言を、そんな見出しでスクープしている。
 「日本は感染症の政策実行に特化した組織がなく、(新型コロナウイルス対策で)対応に時間を要した。大規模な陣容と資金がありながらコロナの拡大を許した米疾病対策センター(CDC)の教訓も参考にする」
■「検討する」は「やらない」と同義  「日本版CDC」が必要だという声は、新型コロナが深刻化し始めた2月ごろから言われ始めた。
 というのも、2月には東京都医師会がCDCのような組織を日本でも創設するよう提言しており、安倍晋三首相も2月17日の衆議院予算委員会で、  「新型ウイルスへの対応を検討する中で考えていきたい」  と述べ、前向きな姿勢を示していたからだ。  
上記の記事が出た後の6月30日には、公明党の石田祝稔政調会長が安倍首相を訪ね、感染症対策の司令塔として日本版CDCを創設するよう求めた。政府が7月17日に閣議決定する予定の「経済財政運営と改革の基本方針」、いわゆる「骨太の方針」に盛り込むように要望したのだ。  
これで流れができ、「日本版CDC創設」が動き出すかと思われた。ところが、である。  
7月2日に官房長官に提出された自民党の提言からは、「日本版CDC」という言葉が消えたのだ。  「大規模感染症流行時の国家ガバナンス見直し」という小難しい表現に変わり、当初ワーキングチームの名称にあった「パンデミック」という言葉も姿を消した。
 通常、この手の自民党の提言は、裏で官庁の担当者らが目を通し、最終版を決定する。自民党議員が主張を曲げないこともあるが、多くは役所と妥協が成立する。  
自民党議員が議論を行うなかでも、役所の根回しを受けて役所の主張を代弁する「族議員」も少なくない。役所が受け入れたくない項目については、最後に「検討する」という文言を滑り込ませるのも常套手段。霞が関の修辞学では、「検討する」というのは検討すれば済む話で、「やらない」と同義だからだ。
■もはやパンデミックに対処できない  なぜ、日本版CDCが必要なのか。  
それは、感染症対策の「司令塔」が不明確なため、今回の新型コロナへの対応でも、後手後手に回ることにつながったからだ。
 新型コロナ対策として、「新型コロナ特措法」が施行されたが、その指揮命令系統は、「国」から「都道府県」というルートになっている。この場合の「国」は内閣官房だ。
 一方で、従来からの法律である「感染症法」の指揮命令系統も「国」から「都道府県・政令市」に行くルートが定められているが、この場合の「国」は厚生労働省や検疫所、国立感染症研究所などで、受け取る側は、「都道府県・政令市」とはいえ、保健所や地方衛生研究所になっている。  
はっきり2系統に分かれ、しかも、保健所への指揮命令系統は、「目詰まりしている」と指摘されてきた。首相の指示ですらまともに現場まで伝わっていなかったのである。  
さらに、特措法のトップは特措法担当大臣で、現在は西村康稔経済再生担当相が務める。ところが感染症法では厚労大臣で、現在の大臣は加藤勝信氏だ。ニュースを見ていて誰が司令塔なのか分からないのは、この2人のどちらが上なのかはっきりしないためだ。  
一見、新型コロナ対策の総責任者は、メディアへの露出が多い西村大臣のように思えるが、実際には大臣としては各省大臣である厚労相の方が格上で、加藤氏の方が議員としても先輩格。どうみても現場を受け持つ厚労大臣の方が力を持っている。閣内の指揮命令系統も混乱をきたしているわけだ。
 西村大臣は「司令塔創設」に前向きと言われるが、厚労省は大反対。その意向を受けて加藤大臣も抵抗しているという。  
厚労省が「司令塔創設」に反対するのは、なぜか。その理由が自民党の提言から垣間見られる。提言にはこうある。
 「明治以来120年余りの感染症対応のアンシャンレジームからの脱却を図り、世界の中で最も機能し、民間の知力、能力をも総結集できる感染症の専門的対応体制を再構築することを提案する。その際、大規模感染症流行時に国家主導で迅速かつ柔軟、確実に対処できる感染症有事下の国家ガバナンスの仕組みを改革し、以下の具体的施策を早急に取るべく、明年通常国会から関連法案を提出することを目指すことを提言する」
 120年余り前というのは、明治30年(1897年)に旧「伝染病予防法」が制定されたことを指す。それ以来、営々と守り続けられてきた保健所を中心とした官僚組織では、もはやパンデミックに「迅速かつ柔軟、確実」に対処することはできない、と言っているのだ。
 にもかかわらず、厚労省は、約120年続いてきた、保健所や検疫所といった自分たちの組織を侵されたくないのである。  
厚労省傘下の研究所や保健所は、医師免許を持つ厚労省の技官や医師会の牙城。それを政治家である大臣の直接的な指揮命令系統に属させることに対し、猛烈に抵抗しているのだ。「素人に何が分かるか」ということだろう。  
実際、感染症法での厚労大臣の権限も、都道府県知事に対する技術的指導や助言、緊急時における指示など間接的なものに留まっている。現場の「専門家」が事実上の決定権を持つという発想だ。国の司令塔機能を強化するということは、それを否定することになるわけだ。
■数値目標を掲げることに抵抗  その弊害が鮮明に表れたのが、PCR検査である。
 安倍首相自らが早い段階で検査数の目標を「1日2万件」と示したにもかかわらず、それがまったく実施されなかった。安倍首相自身、「指示が伝わらなかった」と振り返っている。  
そのため感染が疑われる人が検査を希望し、医師が必要と判断した場合でも、保健所の判断により検査を受けられないという状況が長く続いた。  
保健所の事務処理能力を超えたことを理由にしているが、必ずしもそれだけではない。
 民間の病院などでも、PCR検査を行うことができるようにルールが見直されたにもかかわらず、検査が必要かどうかの判断に保健所が関与することに固執し、民間が独自に検査に動くことを妨げたと言われている。  
すでに無観客ながら試合を開始したプロ野球の場合、選手全員にPCR検査を受けさせた上で、陰性が確認された選手を出場させている。取り組みとしては先行しているが、当初、保健所に相談した際には、  「健康な選手に検査をするなど論外」  だと門前払いされたという。結局、民間の機関で検査を行ったが、厚労省に了解を得るまでには相当な苦労があったと聞く。
 また、大手IT企業では社員全員にPCR検査を受けさせることを希望したが、厚労省・保健所の許可はついぞ下りなかった。  検査ニーズが急増する一方で、保健所はクラスター追跡の業務なども加わったから、当然のことながら、極度の人員不足に陥った。いくら能力が足りなくなっても、自分たちの権限に固執したのである。  
ちなみに、PCR検査については、経済界などから1日20万件に能力を増強すべきだ、という声が出ており、政府に要望書も出されている。  
例年インフルエンザが猛威を振るうと、ピーク時には1日30万人前後の発熱者が病院を訪れる。今年の冬にインフルエンザが流行して発熱者が病院に押しかけた場合、検査体制が無ければインフルエンザなのか新型コロナなのか、判別できない。
 だが、厚労省は徹底して数値目標を掲げることに抵抗している。仮に1日20万人の検査体制を取った場合、現状の保健所を中心とする体制では対応できず、民間に開放せざるを得なくなるからだろう。  
厚労省などからは、感染していても陰性になってしまうケースがあるなど検査が信用できないといった意見や、検査を増やして陽性者が増加すれば症状がなくても病院に押し寄せる人が増え、医療崩壊を引き起こすといった「数値目標を掲げない理由」が並べ立てられている。だが、実際は、そうしたところに本音があるとみられている。
■権限剥奪に猛反発  新型コロナの感染が拡大する状況下であっても、このように縄張り意識が高いままの厚労省の姿勢には、官邸も苛立っているようだ。
 政府は「新型インフルエンザ等対策有識者会議」の下に、新たに「分科会」をスタートさせた。それまで対策などを提言してきた「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(専門家会議)」を発展的に解消した、と説明されている。
 しかし、最大のポイントは、「専門家会議」の事務局は厚労省だったが、「分科会」は内閣官房に移ったという点だ。厚労相の権限を剥ぎ、内閣府の担当相の権限を強化しようとしているとされるが、これに厚労省の現場は猛反発しているとされる。  
司令塔創設に政府が動くかどうかは、骨太の方針に盛り込まれるかどうかが、大きなカギを握る。  
政府内の対立を横目に、東京都知事に再選された小池百合子氏は、選挙戦を通じて「東京版CDC創設」をぶち上げてきた。が、パンデミック対策の司令塔が、東京都だけで完結するはずはない。
 
 官邸が司令塔=日本版CDCの創設を見送れば、またしても、安倍首相のリーダーシップ欠如が問われることになる。  

磯山友幸

 

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暴走しかねない日本版疾病対策センタ(CDC)設立には冷静な議論が必要

2020年07月29日 11時24分49秒 | 医科・歯科・介護

日本版疾病対策センター(CDC)創設を

2020/3/15新型コロナウイルス関連, 新型コロナウイルス関連, トピックス
現在、新型コロナウイルスが国民の生活に大きな影響を及ぼし、様々な意見が飛び交うなかで、政府の対応が注視されています。そこで、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長の上昌広先生に今日本が抱えている問題について、ご意見を寄稿いただきました。

特定非営利活動法人 医療ガバナンス
研究所理事長 上 昌広 氏

新型コロナウイルス感染が拡大している。日本にもアメリカ疾病対策センター(CDC)のような組織が必要という声が挙がっている。本稿では、この問題を論じたい。

結論から言うが、私は日本版CDCは不要と考えている。この問題を論じる際のキーワードは、国立感染症研究所(感染研)、東京大学医科学研究所( 医科研)、国立国際医療研究センター(医療センター)、そして東京慈恵会医科大学(慈恵医大)だ。

対策会議構成員の大多数が4施設の関係者
政府の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」は12名のメンバーで構成されるが、日本医師会などの充て職を除くと、9人中8人が前述の4施設の関係者だ。

2月13日の第8回新型コロナウイルス感染症本部会議には「新型コロナウイルス(COVID-19)の研究開発について」という資料が提出され、緊急対策として総額19.8億円の措置が提案された。内訳は感染研に9.8億円、日本医療研究開発機構(AMED)に4.6億円、厚労科研に5.4億円だ。

資料には、AMEDや厚労科研を介した委託先の名前と金額も書かれている。感染研12.2億円、医療センター3.5億円、医科研1.5億円だ。さらに感染研と医科研で9千万円だ。総額18.1億円で予算の91%を占める。予算を決めるのも、執行するのも同じ組織ということになる。

この資料の目次には「資料3 健康・医療戦略室提出資料」と書かれている。健康・医療戦略室を仕切るのは、国交省OBの和泉洋人室長(首相補佐官)と医系技官の大坪寛子次長だ。最近、週刊誌を騒がせているコンビが、この予算を主導したことになる。

大坪氏の経歴も興味深い。慈恵医大を卒業し、感染研を経て、厚労省に就職している。

なぜ、このようなグループが仕切るのだろうか。歴史的な経緯、特に帝国陸海軍が関係する。一体、どういうことだろうか。

医療研究の歴史を辿る―軍部との深い関わりが浮き彫りに
まずは感染研だ。その前身は1947年に設立された国立予防衛生研究所(予研)である。予研は戦後GHQの指示により、伝染病研究所(伝研)から分離・独立した。伝研は現在の医科研だ。

戦前、伝研を支えたのは陸軍だった。伝研は、1892年に北里柴三郎が立ち上げた民間の研究機関だ。1899年に内務省主管の国立伝染病研究所となる。

伝研の性格を変えたのは、1914年の伝研騒動だ。内務省から東京大学に移管が決まると、北里は退職し、職員も従った。困った東大が頼ったのが、当時、陸軍医務局長だった森鴎外氏だ。森氏は軍医を派遣し、伝研を支えた。伝研は陸軍との関係を深めていく。戦後、分離された感染研の幹部には、陸軍防疫部隊(731部隊)の関係者が名を連ねている。

医療センターの前身は何だろう。明治元年に設置され、1936年には東京陸軍第一病院と改称された陸軍病院だ。

慈恵医大は、どのように絡むのだろうか。キーパーソンは高木兼寛氏だ。高木氏は薩摩藩出身の医師だ。薩摩藩出身者が仕切る海軍に出仕し、最高位である海軍軍医総監を務めた。また、慈恵医大の前身である成医会講習所を立ち上げた。慈恵医大は海軍との関係が深い。明治期の海軍軍医総監の大部分は成医会講習所の関係者だ。

軍部と医療との歴史的な関わりがもたらすもの
このように考えると、今回の専門家会議のメンバーは、帝国陸海軍と関わりが深い組織の関係者で占められていることがわかる。敵軍と対峙することが前提である軍隊には情報開示は求められないし、戦地では全てを自前で調達しなければならない。

その影響は現在も残っている。例えば、インフルエンザワクチンの製造だ。帝国陸海軍は伝研と協力して、ワクチンを確保した。現在もワクチンの製造・供給体制は、他の薬剤とは全く違う。数社の国内メーカーと感染研が協力する「オールジャパン」体制だ。 

今回も同じ事が起こっている。その象徴が遺伝子検査(PCR)だ。独自開発の自前主義にこだわり、十分な量を提供できなかった。

CDCは軍隊との関係が強い。米CDCは、第二次世界大戦後に国防省のマラリア対策部門の後継機関として立ち上がったものだ。現在、強力なCDCを有するのは米国と中国だけだ。

CDCとは政府と独立して機能する専門集団だ。情報開示の圧力を避け、独走することが可能になる。果たして、そんなものが日本に必要なのだろうか。冷静に議論すべきである。


阪神8カード連続先勝 投打に「戦う形」/中西清起

2020年07月29日 10時47分08秒 | 野球

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ヤクルト対阪神 阪神先発の秋山(撮影・狩俣裕三)

ヤクルト5-20阪神>◇28日◇神宮 阪神秋山拓巳投手(29)が大量援護をもらって、18年5月8日巨人戦(東京ドーム)で完封勝利して以来、812日ぶり自身6度目の完投勝利をマークした。

チームはこれでカード初戦に8連勝。日刊スポーツ評論家の中西清起氏(58)がチーム好調の要因を解説した。

【写真】ボーアは右越え満塁本塁打を放ちグラウンドのナインに向かって指をさす  

  ◇   ◇   ◇

これだけ打ちまくっても「1勝」に変わりはない。ただ秋山が自身3連勝で先発ローテーションを守った。ヤクルト、DeNAと続く6連戦でリリーフ陣も温存できた。

中西 制球力が持ち味の秋山にしてはゾーンが高かった。2回に村上、山崎の短長打、7番宮本に右越え3ランを浴びて4点差にされたが、味方の大量援護に守られた。

ベンチが9回を投げきらせたのも当然だろう。阪神は投打に「戦う形」が整ったといっていい。 阪神は8カード連続でカード初戦の“頭”をとった。うち7試合に先発に勝ちがついた。

7月10日DeNA戦(甲子園)で青柳は5回を投げて降雨コールドになったが、あとの7試合は全先発投手が「6回」をクリアし、ゲームを作る役割を果たしたといえる。

中西 カード初戦をとるということは3連敗がないし、チームに勢いがつきやすい。ベンチとしては先発がクオリティースタート(6回以上投げて自責点3以下で抑える)を達成すると継投のやり繰りがしやすくなる。逆に、この日のヤクルトは序盤から四球、失策のミスが続出する悪循環で、先発イノーアが2回で沈んで終始後手に回った。 これだけ打ちまくると逆に不安になってくる。「明日に残しておけばいいのに…」などと思ってしまうのが心情だろう。

中西 ボーア、サンズの両外国人を中心に効果的に点がとれるようになったことが先発に好影響を及ぼしている。近本の出塁率が上がってきたのも強み。もともとわたしはヤクルト、中日は下位に予想していたほうだ。来週火曜日からの巨人戦を見据えたとき、ヤクルト、DeNA戦は勝ちきりたい。 【取材・構成=寺尾博和編集委員】

 

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