「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

SPES EST 希望はある Long Good-bye 2023・05・31

2023-05-31 05:31:00 | Weblog
  


  今日の「 お気に入り 」 。備忘の為の抜き書き 。

   引用はじめ 。

  「 Dum vita est, spes est.
   ドゥム・ヴィータ・エスト 、スぺス・エスト
   命のある限り 、希望はある 。

   Dum spiro, spero.
   ドゥム・スピロ 、スペロ
   息をしている間 、私は希望を持つ 。

   Dum vivimus, speramus.
   ドゥム・ヴィヴィムス 、スぺラムス
   生きている限り 、私は望む 。 」

  「 人間はいつかは死にます 。それでもその死がすべてを終わ
   らせるわけではない 、生きている限り希望があるのだと名
   句は語っています 。 」

  「 希望というのは 、生きている人間だけが語れるもの 」

  ( ´_ゝ`)

  「 Letum non omnia finit.
   ㇾトゥム・ノン・オムニア・フィニット
   死がすべてのことを終わらせるわけではない 。 」

  「 人間は永遠から来て有限を生き 、永遠に還る存在なのです 。
   永遠が神の時間ならば 、有限は人間の時間であるはずです 。
    たとえ私が『 今ここで 』苦しんでいても 、神の時間軸で
   考えれば 、ただ流れゆくひとつの点みたいなものです 。
    しかし 、それが現実ならば 、私は自らを単なる小さくて取
   るに足りない存在として消えていきたくはありません 。私た
   ちは 、ただひとりひとりに与えられたことを行い 、目の前
   に開けた空間を埋めていくだけです .
    だから私の希望とは 、たとえ『 死ぬ 』という選択肢を突
   き付けられても 、絶対に受け入れないことです 。それが私
   の最高の希望です 。
    私にとって希望とは 、何かを成し得ることや 、何かに対
   する期待やそれを満足させたいという気持ちなどではあり
   ません 。ただ『 希望 』そのものが私の命であり 、生か
   してくれるものなのです 。私は死と直面したときにこれを
   悟りました 。 」

  「 ただ 、もし今この瞬間の希望を問われるなら 、生きていて
   も風のような人生を送ることです 。人間が分けた境界 、神の
   思し召しに関係ない人間の欲望を 、不合理で不可解なこの世
   のあらゆることを 、自由に吹き抜ける風のように生きられた
   らなんと素晴らしいことかと思います 。
    私が人間である限り 、この世界に属している限り不可能だと
   知りながらもそんな夢を見ています 。だから『 希望 』なん
   でしょうけどね 。 」

   ( 出典:ハン・ドンイル著「 教養としての『 ラテン語の授業 』
              ―― 古代ローマに学ぶリベラルアーツの源流 」
              本村凌二監訳、岡崎暢子訳 ダイヤモンド社刊 所収 ) 

   ( ´_ゝ`)



  
コメント
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