高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

『われらをめぐる海』

2012-04-03 19:19:55 | 読んでみたら・・・
運営委員Hです

西表の浜辺で読み始めた本です

レイチェル・カーソン
われらをめぐる海』(ハヤカワ文庫)


1951年に出版された
レイチェルの2冊目の本

海が
ひとつの巨大な存在として
描かれます

海は陸地よりも
はるかに巨大な存在です

私たちが住んでいる陸地とは
その巨大な海の端(はじ)なのだ
ということがわかりました

「大陸そのものも
浸蝕された陸地の一粒また一粒という形で
海へと溶解し
消えてゆく。
海から立ち去った雨もふたたび河川へと帰る。
その神秘な過去の時代に
海はさだかならぬ生命の起源をすべて内包し
そうしてさまざまに姿を変えた後に
ついには同じ生命の骸(むくろ)をも受け入れてゆく。
すべてこの世にあるものは
最後には海へ―
あたかも永遠に流れてゆく時間の流れのように
ものの始まりであるとともに終わりでもある海洋の川
かのオケアヌスへと帰ってゆくのである」(315ページ)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『潮風の下で』。

2012-03-20 06:43:24 | 読んでみたら・・・
レイチェル・カーソンが
『沈黙の春』(こちら)を出版したのは
彼女が56歳でむかえた死の2年前でした。
1962年です

こちらはレイチェルの
1941年の本。
『潮風の下で』(宝島社文庫)。
 

レイチェルの最初の本です

海に生きる生き物たちの物語

海の生き物たちの
容赦のない
生きざま
死にざまが
生き物たちの目線から
美しく描かれます

「海が失うものはなにもない。
あるものは死に、
あるものは生き、
生命の貴重な構成要素を
無限の鎖のように次から次へと
ゆだねてゆくのである」(102ページ)。

生きるということの
ちからづよさと
かなしさに
圧倒されます

すばらしい本なのですが
残念ながら
古書でしか買えません
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『安らぎ、愛、癒し』

2011-12-31 13:05:12 | 読んでみたら・・・
さきにバーニー・シーゲルの『奇跡的治癒とは何か』を紹介しましたが(こちら
この本も読みました

シーゲル博士の心の健康法』(新潮文庫)。


本のもともとのタイトルは
『ピース、ラブ アンド ヒーリング』。
ニホン語にすれば
『安らぎ、愛、癒し』となります

こころとともにからだが癒されていった
というか
からだとともにこころが癒されていった
多くの患者さんの物語に感動します



読んで思ったこと

私たちが痛さを感じるときというのは
からだが傷ついているときです

同じように
私たちが悲しみや、絶望や、怒りを感じるとき
からだも傷ついているのです

悲しみも、絶望も、怒りも
からだの感覚なのです

こころが傷つくとき
からだも傷つきます

こころを傷つけることは
からだを傷つけることでもあるのです



残念なことに
この本も古書でしか手に入りません
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『奇跡的治癒とはなにか』。

2011-12-16 22:20:40 | 読んでみたら・・・
運営委員Hです。

バニー・シーゲルの『奇跡的治癒とはなにか』(日本教文社、2100円)を読みました。


たいせつなのはハートだ、と思いました。
ハートが奇跡的な治癒をもたらします

ハートで病気が治るものか、と私たちは思います。
シーゲルも、ハートでどんな病気も治る、とは言いません

けれどもハートの世界は深い。
底知れず深い

私たちはハートの大切さに気づいていません。
悲しくなるほど気づいていません

この本を読んでいると
ハートを大切に生きよう、という思いがこみあげてきます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『笑いと治癒力』。

2011-11-21 15:51:03 | 読んでみたら・・・
運営委員Hです。

西表に来る飛行機の中で読みました。

ノーマン・カズンズ『笑いと治癒力』(岩波書店、900円+税)。


もともとの本のタイトルは
『患者から見た病の解剖学』

有名な本です。
最初に『死の淵からの生還』というタイトルでニホン語に訳され、
そのあと『五〇〇分の一の奇跡』というタイトルで再刊され
『笑いと治癒力』というタイトルで再々刊。

カズンズはジャーナリスト。
膠原病となり
医者から「全快する確率五〇〇分の一」と言われましたが、
コメディー映画を見て笑うことと
ビタミンCの大量投与とで全快しました。

もともと1979年にでた本です。
さきに紹介した本のようなディープさはありませんが
そのぶん、ふつうに読める本です
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『幸せはガンがくれた』

2011-11-19 06:10:54 | 読んでみたら・・・
今日も本の紹介です。

生き方がかわるとともに
病が癒えていったひとたちの物語です。

河竹文夫さんの『幸せはガンがくれた 心が治した12人の記録』(創元社、1500円+税)。


少し極端なタイトルなのかもしれません。
ガンになって幸せなはずがないので。

が、この本に出てくるひとたちの明るさ、元気さにはこころがうたれます

彼ら彼女らは人生における大切なものに気づいたひとたちです

ひたむきに生きることの幸せです

生きるということはそれだけですばらしいことなのだと思います

そのことへの気づきが彼ら彼女らを癒したのだと思います

運営委員Hでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『癒しの道』。

2011-11-18 19:14:52 | 読んでみたら・・・
がんのイメージ療法のことを書きましたが(とりあえずこちら
こころとからだのかかわりの不思議な奥深さが伝わってくる本があります。

マーク・イーアン・バリシュの『癒しの道』(日経PB社、2957円)。


バリシュはジャーナリストですが
自分ががんになったことをきっかけに
代替医療の世界に足を踏み入れ
インタビューを重ねてゆきます。

バリシュにはキャロル・ハーシュバグとの『癌が消えた』(新潮文庫)もあります。

*古書でしか手に入りません。

私たちのこころが
どれほど深くからだとかかわっているかが
明かされてゆきます

からだはこころそのものであり
こころはからだそのものです。

からだの病は
実は生き方そのものの病であり
生き方そのものとともに
癒えてゆくほかないものだと
著者は言います

こころの大切さが身にしみる本です
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ガンのセルフ・コントロール』

2011-11-14 20:15:19 | 読んでみたら・・・
がんのイメージ療法の本を紹介しましたが(こちら)、
ならばこの本を紹介しないわけにゆきません。

カール・サイモントンとステファニー・サイモントンの
『ガンのセルフ・コントロール』(創元社、2800円+税)です。


ガンのイメージ療法はしばしば「サイモントン療法」とも呼ばれます。

なぜ、ガンのイメージ療法が「セルフ・コントロール」なのかというと
イメージにひたるということは、自分(セルフ)でおこなうほかないからです。

もちろん、そのためのトレーニングをうけることはできます。
けれども最終的には自分ひとりでイメージを深めてゆくしかありません。

こころぼそい気もしますが
自分ひとりでできる、というところが
実はイメージ療法の魅力です。

自分のちからで自分の病気を治すことができる、ということほど
私たちに希望と勇気をあたえてくれることはないからです。

運営委員Hでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『自己治癒力』。

2011-11-07 20:13:41 | 読んでみたら・・・
リラクセーション系のヒーリング
イメージがうずまく世界です。

イメージに深く浸りながら
そのイメージをみちびくことで
がんが治ることもあります。
がんのイメージ療法と呼ばれてます。

その草分けとなった本が
ジーン・アクターバークの『自己治癒力 イメージのサイエンス』です(日本教文社。2243円)。


イメージのもつちからが、
医学、文化人類学、行動学、心理学とかの
さまざまな方面から検証されてゆきます。

たかがイメージ、とあなどることができないちからが
イメージにはあります。

運営委員Hでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『癒された死』

2011-11-05 22:08:21 | 読んでみたら・・・
運営委員Hです

本棚から一冊を選べ、と言われたら
私はたぶん迷わずにこの本を選びます。

リラクセーション系のヒーリングの本です

スティーブン・レヴァインの『癒された死』
出版元はヴォイス。2800円(税込み)。


レヴァインはガンの末期医療の現場でヒーリングにたずさわってきました。
そのヒーリングの基本は、自分のからだとこころを感じ、受け入れることです。
それが深くなされてゆくにつれて、深い安らぎがおとずれてきます。
生も病も死さえもこのうえなく穏やかな静けさにつつまれてゆきます。
安らぎと、安らぎへの感謝だけがある世界。
そのなかで、あるものは病から癒えてゆき、あるものは優しく死を向かえます

この本を読んでいると
人間がどこまで癒されることができるのかに
驚かされます。

残念なのは古書でしか買えないことです。
私もアマゾンで古書を買いました。
1冊だとさびしいでの2冊もっています
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする