金沢では、うす揚げとネギの乗ったうどんを「きつねうどん」ではなく「いなりうどん」と呼び、それをあんでとじて、あんかけにしたものを「たぬきうどん」と呼ぶ人が多くいます。
一説では、老舗のうどん屋さんがそう名付けてメニューに出していたことに由来するらしいとか。
子どものころからその呼び名で親しんできた私は、はじめて県外で「たぬきうどん」を注文した時、うす揚げのあんかけじゃなくて揚げ玉がどっさり入っているのが運ばれてきたのを見て、「天かすが入ってる!!!」と、たまげたものです。
朝起きて、窓の外を見ると…
「御無礼、ツモりました」
…と袴田吉彦風に言いたくなるような風景。(って、わかる人にしかわからない)
薄く屋根の上に雪が積もっていました。
その後も、みぞれまじりに吹雪いたり、散々なお天気でした。
こんな寒い日は、温まるメニューがいいよね。
最近すいとんにハマっているけど、あんかけのうどんもいいし、鍋物もいいし~。
というわけで、「あんかけのいなりうどん」と「すいとん」と「鍋」を合体させてみました。
名付けて…???
…どう名づけよう。
「あんかけ稲荷鍋」かな。
ほんとは「たぬき鍋」と言いたいところだけど、ジビエっぽい違うものを連想しそうだし。
というわけで、あんかけ稲荷鍋。
太ねぎ1本
薄揚げ2枚
薄力粉と強力粉を半々
昆布だし、醤油、みりん、片栗粉、生姜
1.太ねぎとうす揚げは素焼きして焦げ目をつけて、ズバズバと大き目に切っておく
2.薄力粉と強力粉を混ぜて塩少々、ぬるま湯を混ぜて練って、すいとん粉を作る
3.お出汁を沸かして、すいとんを丸めて投入、浮いてきたら、味を整えつつネギと薄揚げを入れて煮る
4.水溶き片栗粉でとろみをつけて、おろししょうがをさっと混ぜる
で、鍋の〆は、具を食べた後のとろみのついたお汁を、焼きおにぎりにかけてみました。
食感は、きりたんぽみたいな感じ。
わさびと柚子の皮をちょっと乗せて。
これ、イケます。