”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

青VS白

2014-04-13 08:44:33 | だし

3月末に築地へ行った時、煮干しについて

お店の方からお話を伺う機会に恵まれました。

 

煮干し(カタクチイワシ)には、

青い煮干し(青口)と白い煮干し(白口)があります。

これは背の色の違いを表わしています。

 

では、実際に見てみましょう。

 

●青口

Img_8861 

500g 735円 (九十九里産)

 

 

●白口

Img_8862 

500g 1680円 (伊吹島産)

 

もちろん、両方とも上質なものです。

青口を食べてみると、噛んでいるうちに

中からじわ~っとうま味が出てくるのを感じます。

しかし、その後、白口を食べてみると、

その上品さに驚かされました。

やはり、青口の方が「魚臭さ」を感じてしまうのです。

 

 

その違いは、どこにあるのか?

それは、原料となるカタクチイワシが獲れる場所です。

 

白口となるカタクチイワシは、

瀬戸内海の伊吹島で獲れます。

目の前で泳いでいる姿が見えるほど、

近い距離で漁が行われます。

鮮度が命と言われるカタクチイワシですが、

距離が近いということは、

加工までに時間がかからないということ。

 

一方、九十九里のように太平洋の外海で獲れるものは、

加工までに時間がかかります。

それが色の差となっているようです。

 

白口からは、あっさりとした甘みのあるだしが取れます。

青口からは、力強いだしが取れます。

 

この特徴を知った上で、味の好みや料理によって

使い分けるのが一番ですね。

 

 

さて、もう一度お値段を見てみましょうか?

青口が500gで735円、白口が500gで1680円

その差は倍以上ですが、

青口は、頭とわたを取り除いてから使うのに対し、

白口は、すべてを使ってだしを取ることができます。

つまり、廃棄する部分がないということ。

 

価格だけを見た場合、

どちらがお得なのか考えるポイントにもなりますよね。(^_-)-☆

 

 

※例年11月頃、九十九里で獲れるカタクチイワシは

 白口に仕上がります。しかし、九十九里産の煮干しの内、

 その割合はわずか1割程度と言われています。

 

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