昨日、袋井市で「人権文化創造講演会」が開かれ、
精神科医 香山リカさんの講演を拝聴しました。
テーマは、「生きる力をつける処方箋」
香山さんが私たちに渡してくださった処方箋をまとめてみます。
●自分に厳しくするな。
世の中が浮かれていた時代は、
自分に厳しくする必要がありました。
でも、世の中が厳しい今、自分に厳しくしたら
心も体もまいってしまいます。
「私、よくやっているよ。」と自分を褒めてあげましょう。
●過去の栄光にすがろう!
どんな人にも輝いていた時代はあります。
その時代を記憶の引き出しから出して
その時の晴れやかな気分にひたることも大切。
●反省しすぎるな。
悪いことが起きた時、
「これは、自分が○○したからではないか?」などと
犯人探しをしすぎてはいけません。
どの人の人生もならせば、良いことも悪いことも
同じ頻度で起きています。(ただ、時期と程度が違うだけ)
だから、「これはたまたま運が悪かったんだ。今日だけだ。」
と自分の中で片を付けるくせをつけましょう。
●人に寄り掛かることを恐れるな。
弱みを見せ合うことが大切。
そして、人に寄り掛かる時のコツは
・人に迷惑をかけるのではなく、人に花を持たせてあげるくらいの
気持ちでお願いする。
・断られてもめげないで、次を探す。
・やってくれた人には
「ありがとう。今度は私がやります。」と言おう。
「人に頼ってもいいんだ~。」という気持ちでいると、
その心のゆとりのおかげで、トラブルも起きにくいそうです。
香山さんのご著書の中で
私が一番好きな本は「ほどほどの恋」ですが、
香山さんのメッセージは常に、
この「ほどほど感」で統一されているように思います。
この厳しい世の中、
60点70点で生きられる自分を褒めてあげましょう。
光り輝くことをしていなくても、
この時代を生きている自分をいたわり、ねぎらってあげましょう。
香山リカさんから受け取った処方箋には有効期限はありません。
だからこそ、紛失しないように心の引き出しに保管して、
時々チェックすることが大切ですね。
香山リカさん、
そして、この講演を主催してくださった関係者の皆さま、
ありがとうございました。