昨日、お友達から
「養殖の鮎は、黄色がはっきりしていない。
また、背骨も天然のものに比べると弱いので
骨抜きをしていると途中で折れてしまうことが多い。
養殖業者は、鮎の骨の健康を考えていないのではないか?」
という質問をいただきました。
そこで、天然と養殖の鮎について、じっくり調べてみました。
●天然鮎はアスリート?
川で生まれた鮎は、いったん海に出て、
海水温と川の水の温度が同じになる5月頃になると、
生まれ故郷の川に遡上してきます。
海から川に上って来るのですから、かなりの力が必要。
必然的に筋肉質で、骨格のしっかりした、
アスリートのような体形になります。
●鮎はなぜ黄色くなるの?
鮎の黄色は、ゼアキサンチンという色素によるもので
この色素は、石垢の藍藻(らんそう)に含まれています。
藍藻を食べる鮎は、黄色味が出てきます。
ところが、ゼアキサンチンは珪藻(ケイソウ)には含まれていません。
ですから、天然の鮎でも珪藻ばかり食べている鮎は
黄色くはなりません。
一方、養殖の鮎ですが、
ゼアキサンチンを含むマリーゴールドの花びらを粉末にしたものを
飼料に添加して与えると、体は黄色味を帯びてきます。
つまり、鮎の体色は、エサの影響を大きく受けるのです。
●養殖は天然に近づけるのか?
エサによって、天然の色に近づけることはわかりました。
それに加え、近年では天然に近い体形に育て上げる養殖法も
開発されているそうです。
アスリートのような養殖鮎も登場するのでしょうか?
では最後に、夫が中部天竜で釣った
正真正銘、天然鮎をご覧ください。 (^_^)/