今が旬の絹さや。
その中でも、本当に収穫時期の短い
貴重な絹さやを送っていただきました。
2014年秋に、江戸東京野菜に登録された川口エンドウです。
川口というのは、八王子市川口地区(旧南多摩郡川口村のこと)で、
現在の八王子市西北部の楢原町、犬目町、川口町、上川町、美山町
を指します。
川口地区では戦後、200軒以上が農業を営んでおり、
その主力作物のひとつが川口エンドウと呼ばれる絹さやでした。
ここで、川口エンドウの歴史を見てみましょう。
●川口エンドウの全盛期(1950年代後半~60年代前半)
20~30軒の農家が栽培しており、都内の青果市場に出荷。
60年代当時は、2週間で450万円の売り上げ。
●川口エンドウは、なぜ姿を消したのか?
◆高度経済成長期に入り、八王子に工業団地計画が持ち上がる。
川口地区の農地も、工場勤務者の宅地に転用された。
◆手間がかかるので、栽培をやめる農家が増えた。
・収穫は手摘みで行う。
・種まきから収穫まで7~8ヶ月かかる。
・同じ畑で作るためには、間隔を5年以上あける必要があった。
◆出荷をやめて自家消費用に栽培
それでも、栽培自体やめる農家が相次ぎ、
数年前からたった一人の農家 草木さんが
自家用に栽培するのみとなっていた。
●川口エンドウの復活
◆2012年
「多摩・八王子江戸東京野菜研究会」代表の福島さんと
たった一人の栽培農家 草木さんが出会い、
復活に向けて動き出す。
◆2014年
・「江戸東京野菜」に登録。
・草木さん、福島さん、JA関係者に地域の農業仲間6人を加え、
計9人でプロジェクトが発足。
・農業仲間6人が、草木さんから種苗の提供を受け、
それぞれが2アール程度で栽培を始める。
◆2015年 5月下旬
プロジェクトとして初の収穫を迎える。
こんな復活への情熱が込められた川口エンドウ。
普通の絹さやよりも肉厚で、シャキシャキした食感、
甘味も十分と言われています。
触っただけで、これまで食べてきた絹さやとは違って、
とてもしっかりとした肉質を感じます。
さあ、どんなふうにいただきましょうか? (^^♪