週末は仕事が入り、その成果もどうも・・。ほかにもいろいろ問題があり、いささかピンチではある。頭が痛い・・。
さて、そういう話は置いといて・。
マクセルのUDカセット。1972年発売当時のデザインを復刻したもの(中身は多少違うらしい)。
昨年11月に限定盤として発売されたものだ。なんだか気になっていて、先日量販店に行ったときに買ってしまった。
コンパクトカセットは、近年また静かなブームになっているという。まあ、昔のものがリバイバルするというのは、テレビのニュースなどの格好のネタであって、四六時中そんな話が取り上げられている。アナログレコードがブームです、フィルムカメラが若い女性の間で静かな人気を・・云々。
レコードは新しいプレスもされているようだが、これはハイエンドのマニアのためのものだ。CDやハイレゾでは満足できない、独特の音響を追求したい人たちが一定数いるようだ。そういう意味では、レコードはある種の実用的な価値があるといえる。
その点、カセットはある種おもちゃ的な関心なのだろう。カセットだって90年代初頭まではかなりの音質追及がなされていたが、もはやメタルテープもドルビーSもなく、120分テープすら対応機がないらしい(たしか150分テープまであったね)。複雑なオートリバースや、頭出し機構もお呼びではない。今のユーザーはカセットで不便な思いを味わいたいのだから。
(以下は往時を知っている人には言わずもがなの話だとは思いますが・・ちょっと昔話を)。
昔はC60とか、C45、C90辺りがおおくて、その後細分化、C64とか、C74なんていうのも出てきた。
LPレコードだと片面だいたい20数分だったので、C45かC60がちょうどよかった。CD時代になると、連続70分以上の録音が多くなり、曲の途中でテープが終わってしまう。曲を自動検知して、片面ずつ割り振って録音してくれるコンポなんかもあった。
テープの長さが気になるのは、あまり長いテープを使って無録音部分が長いと、早送りとかをしなければならないのが煩わしいからだ。オートリバースでも、裏面にひっくり返すにはテープを送らなければならない。カセットウォークマンなどに多かったが、無音部分を検知すると自動的に早送りをする機構がついたものがあった。ちょっと、合体ロボ的カッコ良さがあった。
後年のカセットハーフはねじ止めではなくなったが、ねじ止め式だと修理がしやすくていいよね。
復刻UDとして発売されたのはC10,C46,C90だったかな。店頭にはすでにC90はなかったので、ついでに並んでいたナガオカブランドのテープを買ってみた。たしか、200円ぐらいだったかな。ナガオカはレコード針で勇名をはせた時代があった。今は組織再編して、レコード針も供給を続けていると聞く。
何を録音しようかと思ったが、とりあえずカセットといえばカーステレオ、といえば、ユーミン?ということで・・。
「春よ、来い」は90年代半ばですから、ギリギリカセット時代ですね。
さすがに再生機器で現役なのは、2年前に買ったラジカセしかない。もう一台、23年前のフルサイズコンポ(SONY TC-KA3ES)があるが、奥のほうにしまい込んだまま10年ぐらい動かしていない。10年前にベルトは交換したが、今はもう直せないだろう。
KA3ESはカセットデッキの最終進化形だ。3ヘッド、クローズドループ・デュアルキャプスタン、3ポイントキャリブレーション、ドルビーS、後なんだったかな・・。今では呪文のような機構上の特徴を備えていて、価格は安い(6万5千円)という。。残念ながら今の日本の工業力は、あのころ(1994年頃)よりは後退しているといっても差し支えないと思われる。そりゃ、分野にもよるでしょうけど。