吉崎達彦 新潮社2016
Kindleで読んだが、読み放題版ではなく、通常の個別購入をした。年始から読み始めたが、ちょうど移動時間が長くなったときだった。慣れない通勤路を、この本を読むことで実に楽しく過ごすことができた。
もともと遊民経済学というタイトルで、ウェブ上で連載されていたものだ。軽妙な筆致で定評のある吉崎氏のこと、遊民経済学というのはいかにも吉崎氏らしいテーマだ。
僕自身は野暮天で、賭け事はからっきし駄目だ。大昔、付き合いで馬券とかを買ったことはあったが、結局なにが面白いのかわからないで終わってしまった。この先?どうかなあ。それこそ、本書にあるように始めるとのめりこんで身を持ち崩すことになりかねないので、近づかないほうが無難かもしれない。
ただ、身の回りにギャンブラーの方は結構いるのですね。吉崎氏を含め、そういう方々は羨ましいという感じはします。
最終章は伊能忠敬の生涯を紹介しています。僕も佐原に行ったことがありますが、これまた羨ましい人生の送り方ですよね。あの人生の何分の一かでも、見習うことができればいいのですが。