乱鳥の書きなぐり

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化物和本草 10 七丁裏 八丁表「金(かね)のなる木(き)」  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

2020-08-10 | 山東京傳

 

 化物和本草 10 七丁裏 八丁表「金(かね)のなる木(き)」

 山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 

 

化物和本草 七丁裏

「金(かね)のなる木(き)」

かねのなるきハよのなかに

たへてなきものゝやうにおもへども、

さにあらず、みな にん/\の

いへ/\にありて、そのたねをしょぢ

すれどもかぎやうにおこたりつとむる

ととおろそかなるがゆへにしんざい

のぢめん、あれちとなり、

もとでのはたけ こやし、

すけなくたねをまきても

はなさき、みのることなし、

ゝいなるふうきハ

てんにあれとも

小なるふうきハつとむるに

あり、それ/\のすぎわひに

おこたらざるときハ、

あに、かねのなるき、なからんや、

かねのなるきハ、いかなる

ものぞといふに、まづ

あきびとのいゑの

かねのなるきハ、

はなハしんのぞうの

かたちのごとくはハ

ふて かゞみのごとくみハ

そうだんのさまのごとし

 

化物和本草 八丁表

しよくにんのかねのなるきハ

はなハかんなくずのごとく

はハこてににたり

のみのごときみをむすぶ、

ひやくせうのかねのなるきハ

はなハさうのかねのかさのごとく、

はハすきくハにて

ごゝくのみのりあり、

さむらいのかねの

なるきハ、はなハまとの

ごとく、やのごとし、てつぽう

だまのやうなるみをむすぶ、

士農工商(しのうこうせう)、みな

それ/\にかぎやうの

田畠(たはた)をたがやして

かねのなるきをたくハへ、

たまへかてんかし

これほどの

どうりハ三ツごも

しるととなれども

いわれてみねバ

おとたりあり、

 わがからじやくを

  わらふひとあらバ

       わらい

        給へ

 

化物和本草 八丁表

金のなる木の鉢に書かれた言葉

     

     

  (幣ニ在り)

 

化物和本草 八丁表  下

    ごどもしづかに

    してごろう

    しやくを

      きけ

 

化物和本草 八丁表 下

    なるほど

    ごもつとも

    なごかう

      しゆ

    かねのある

    きハわれ

      しが

     いゑに

     ござる、

 

 (ぬさ)神前に供える、きぬ。しで。にぎて。ぬさ。

 

 

 

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