乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

青銅器館(坂本コレクション) と 仏教美術 考古      奈良国立博物館

2011-01-13 | 美術・文様・展示物















 青銅器館(坂本コレクション)を楽しむ。

 ここは人も少なく、見ている間、ほぼ私たち二人だった。

 今回青銅器は素早く見たが、中国の好きなわたし。

 興味深い「卣」(ゆう)や「饕餮文」(とうてつもん)で、足は止まる。

 今回の展示物の中には聖獣(或は動物)をかたどった「卣」は見られなかった。



 わたしは中国のミミズク型の「卣」を取り出しては眺める事があるが、こういった形にも魔除けの意味合いがあるという。

 ミミズク型といっても猫のような愛嬌の顔。厳つさは無い。

「卣」はイランのリュトン(角杯)とは形状が違うが、いずれも酒器である事に違いは無い。






青銅器館(坂本コレクション)   奈良国立博物館公式HPより ▼

坂本五郎氏より寄贈された中国古代の青銅器380余点のうち一部。なら仏像館(本館)の南に位置する青銅器館(坂本コレクション)をその専用展示室としています。

坂本氏は古美術商店「不言堂(ふげんどう)」の初代社長で、古美術品の蒐集家として著名です。この寄贈品は、同氏が情熱を傾け、半生を賭けて集められたもので、中国の商(しょう)(殷(いん))時代から漢時代(B.C.17~A.D.3世紀)までの青銅製容器や楽器が主体を占め、武器や車馬具、農工具、文具類なども含まれます。 中国の青銅器時代は紀元前2,000年ごろに始まり、夏(か)、商、周(しゅう)の三代を経て、紀元前3世紀(戦国時代後期)まで続きます。商・周時代の青銅容器は彝器(いき)とよばれ、世界の青銅器文化の中で最も発達したものと評価されています。

商(殷)代の彝器は主に祖先神を祭る宗廟の器で、それは祭器であり、礼器でもありました。

周代に入ると祖先祭祀が形骸化し、代わって諸侯、卿大夫、士という身分秩序の象徴として所有する礼器の数が重要視され、また儀式用の音楽を奏するために楽器も発達しました。

坂本コレクションには鳳凰文ユウ(商末周初期)のように美術作品として優れたものも少なくありませんが、商時代前半の二里岡期(B.C.17~B.C.15世紀)から、商時代後期(殷墟期)、周時代を通して秦漢時代に至るまでの青銅彝器の大部分の器種が含まれ、各種の文様も観察されて、中国古代青銅器を理解する上で格好の作品群といえます。

また中国古代史の歴史資料としても見過ごすことができません。

主な出陳作品:
爵、觚、長頸尊、觚形尊、方彝、罍、鼎、鬲、豆、盤、壺、鐘、扁壺、蒜頭壺、竈、博山炉、鎮子、鐃、錞于など








       仏教美術   考古





 畿内の古墳に行く機会が多少あるわわしにとって、考古の展示は興味深い。

 今回目をひいたのは鏡。

 各鏡に加え、発掘等位の鏡の置かれ方が示される。

 考古学関係の博物館ではよくある展示法だが、遺体(?)のまわりに置かれた鏡の位地は明確で、子供にも分かりやすいとに感じた。


「水銀朱」などの言葉は一目で飛び込む方法がとられ、こどもたちが考古に親しむいい機会を与えていると感じ、微笑ましく思った。

 

◆珠玉の仏たち〈なら仏像館〉  奈良国立博物館公式HPより ▼

◆珠玉の仏教美術〈西新館〉

 奈良国立博物館では、主として日本の仏教に関する美術工芸品を展示しています。
 飛鳥時代から連綿と続く仏教美術は、寺院にまつられる仏像・仏画をはじめ、仏の教えを記した経典、説話や縁起を題材にした絵巻、仏舎利や経典を収納する容器、堂内を飾る荘厳具、様々な儀式に用いられる品々、そして寺院跡や仏教遺跡から出土する遺物など、多岐にわたっています。
  なら仏像館(本館)の名品展「珠玉の仏たち」では、飛鳥時代から鎌倉時代に至る仏像を中心として日本彫刻、およびその源流ともいうべき中国の諸作品を幅広く紹介します。
 西新館の名品展「珠玉の仏教美術」では、絵画・書跡・考古・工芸のジャンル別に展示をおこないます。また、随時、ジャンルの枠にとらわれない特集展示も開催しています。






                   2011年1月 奈良国立博物館







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4 コメント

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中国青銅 (dizi)
2011-01-13 16:36:53
またまた、お邪魔です。
乱鳥さんブログ。楽しいですね。
教養があって、楽天(失礼)で
見ていて元気になります。

今回も目の保養が出来ていいですね。
私は仕事で中国にいますが
中国の歴史では3000年以上も
前に青銅を作っていたのですから
すごいものです。
私も前に中国の博物館で青銅人面に
金を張り付けた逸品ものでした。
その頃日本は、ヒジリを付けてで
イノシシを追い掛け回していたの
でしょうか。
すごい格差だったんですね。

今は歴史に名を借りた偽物が蔓延
していますが…。
返信する
こんばんは ☆ (diziさんへ)
2011-01-14 01:26:38
 diziさん、コメントをありがとうございます☆

 わたくしはいつもお気楽で、楽しい事は大好きです♫
 楽しい時間をつなぎあわせていければいいなと常に考えています♬
 元気になるというお言葉を頂戴したのは、わたくしの宝です。
 ありがとうございます☆

 おっしゃる通りですね。
 中国は歴史が深く、興味を持っています。

 diziさんは現在中国にいらっしゃるのですか?
 中国は九寨溝など、行きたいところがいくつかあります。
 
 偽物が蔓延って、本当ですね!そう思います☆
 わたしは見ているのも、たぶん、そうなんです☆

 イランでも限りなくオリジナルに近い骨董に見えるものがエスファハーンのバザールに売られていました。
 年々店内の数は減っていますから、博物館に入れなかった残りを売りさばいているのでしょうね。
 今はイランでも本物は国外持ち出し禁止になっていますでしょう。店の主も,本物に近い美しい作り物と笑っていました。

 どこの国だったか?、中にはオリジナルを高額で国外に売りさばいて,イミテーションを本物として展示している博物館があると聞きますでしょう。
 美術館や博物館に行っても、美しいか好きか興味深いか…で単純に楽しんでいます☆
 わたしって、単純ですよね^^

 diziさん
 これからもよろしくお願いします*^^*
返信する
こんばんはです。^±^ノ (てくっぺ)
2011-01-14 22:22:40
以前に行った根津美術館も中国の青磁器が来てました。^±^
江戸の頃の屏風展と一緒に開催されてました。
ゴッホ展の帰りに見に行ったんですがね。^±^
でも、なかなか混んでいましたよ。^±^
返信する
こんばんは ☆ (てくっぺさんへ)
2011-01-14 22:54:12
 てくっぺさん、いつもありがとうございます*^^*

 根津美術館で中国の青磁器を見られたのですか?
 中国の青磁器も文様や種類がいっぱいで、おもしろいですね。

 焼き物もありましたのでしょうか^^
 唐三彩や青磁などもおもしろいですね。
 唐三彩によく似た三彩の器がイランにもあります。
 やまと三彩は随分後ですね^^

 屏風展はおもしろかったでしょうね*^^*
 屏風は右から見るのと左から見るのとでは,随分表情が変えありますね。

 根津美術館☆★☆
 行ってみたいなぁ!

 ゴッホ展は混雑していたでしょうね。
 見てみたいな*^^*
 何か展覧会に行きたいなと、うずうずしています☆

 てくっぺさん
 毎日、すごく寒いですね^^
 風邪をひかれませんように*^^*いっぱい楽しんで下さいませませ☆
 
 
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