乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

七月大歌舞伎 夜の部 『双蝶々曲輪日記』『弥栄芝居賑 道頓堀芝居前』『竜馬がゆく 風雲篇』

2010-08-01 | 歌舞伎







        関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念 七月大歌舞伎 夜の部











 もう随分前のことだが、7月6日、
関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念 七月大歌舞伎 夜の部
を見た。

 

 今回の演目は 『双蝶々曲輪日記』『弥栄芝居賑 道頓堀芝居前』『竜馬がゆく 風雲篇』

 染五郎丈が濡髪長五郎ということで、幸四郎丈との違いを楽しみたかったというのが本音。

 夜の部は私の好きなこの演目が目当てだった。



 染五郎丈が濡髪長五郎は始終神妙な面持ち。

 貴社な体を大きく見せて、低い声で落ち着いてはなされていた。

 多少緊張気味だったのか、或は濡髪長五郎になりきろうとされていたためか、私が見た6日において『双蝶々曲輪日記』濡髪長五郎の前半は少し声が小さめ。

 それでも、染五郎丈はまじめに真っ正面から歌舞伎を取り組んでおられた。

 彼のこの歌舞伎に対する姿勢はとても好きだ。

 これから先、十年後二十年後の染五郎丈の濡髪長五郎を見てみたい。

 次世代に期待の持てる舞台だと感じた。

 私はこの演目に、父幸四郎の影を見た。



 南与兵衛後に南方十次兵衛演じるは仁左衛門丈。

 いい、いい!

 素晴らしく表情がよく、見とれる。

 襲名されてからの彼の表情は素晴らしい。

 きりりとしまった表情を緩和させる笑む目元、口元。

 なんとすばらしい演じ方を極められたのか。

 お顔立ちや役柄は違っても俳優 緒形拳さんの緊張の緩和に置ける笑みと同じだなとほくそ笑む。

 数日前テレビで途中から映画『大脱走』を見たが、やはりこういったメリハリのある表情は役者として好きだな。



 今回も竹三郎丈に見入ってします。

 私は母と濡髪長五郎とのようすを涙ながらに見つめていた。
 



 うふふ。これか、これか!楽しかったよ。

 松竹座前の看板板の意味が小の芝居によって分かったよ。

 最後は大阪締め。



           よぉ! めでたいのぅ、うれしやなぁ^^   
 



 初めて見た『竜馬がゆく 風雲篇』

 これは大変染五郎丈らしかった。

 竜馬を自然体で演じられる感じ。

 歌舞伎的な発声ではなく、『双蝶々曲輪日記』を合致し見た後こんな舞台を楽しめるってお得とひとり喜びに浸る。

           まぁ! わたくしったら・・・

 


 舞台つくりも現代的な部分も取り入れられ、歌舞伎とはまた違った美しさ。

 実は『竜馬がゆく 風雲篇』は初めの段階では多少躊躇していたのが本音。

 しかし、この演目が終わる頃には見て良かったなと感じた。



           いやぁあ!めでたいなぁ!





2010年 七月大歌舞伎 昼の部 『妹背山婦女庭訓』『大原女 国入奴』『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』記録




                           2010年7月6日 大阪松竹座にて
   





  








夜の部


一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)

  米 屋
  難波裏
  引 窓

    南与兵衛後に南方十次兵衛  仁左衛門
            女房お早  孝太郎
           濡髪長五郎  染五郎
          山崎屋与五郎  愛之助
            藤屋吾妻  春 猿
            三原伝造  段治郎
            平岡丹平  猿 弥
             おせき  吉 弥
             母お幸  竹三郎
            放駒長吉  翫 雀



  関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念

二、弥栄芝居賑(いやさかえしばいのにぎわい)

  道頓堀芝居前

                  幹部俳優出演



三、竜馬がゆく(りょうまがゆく)

  風雲篇

            坂本竜馬  染五郎
           武市半平太  愛之助
           西郷吉之助  猿 弥
          寺田屋お登勢  吉 弥
            おりょう  孝太郎









コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« サントリーミュージアム[天... | トップ | 126; 『大学的 奈良ガイド... »
最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんはです。^±^ノ (てくっぺ)
2010-08-01 23:46:54
坂本竜馬を題材にした歌舞伎もあるのですね。^±^
うちは落語が好きなので、共通点はわかるのですが、新作という扱いになるんでしょうかねえ。
まあ、明治時代ですから、新作でもないんでしょうけどね。
ちなみに落語の場合は昭和に作ったのはいまだに新作扱いです。^±^
返信する
新作歌舞伎 (てくっぺさま)
2010-08-02 00:13:31
 こんばんは、てくっぺさん
 コメントをありがとうございます。

 本当ですね。
 芝居「竜馬がゆく」は司馬遼太郎さんの作品を舞台化したものです☆
 落語の場合は昭和に作ったのはいまだに新作扱いーーーやはりそうなのでしょうね^^
 今回7月お昼の部で「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」がありましたがこれも真山もの(真山青果作)で新作歌舞伎です。
 上に対し古典歌舞伎がありますが、私はどちらかというと古典歌舞伎の方が好きなのです(が、今回は「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」はよかったです)

 落語と歌舞伎も共通した演目が多くありますね。私は落語は好きですが、全く知らないので、てくっぺさんのところで楽しませていただいています☆ありがとうございます。
 落語と歌舞伎はどのように変化させているか調べると面白いのでしょうね。今年三月に初めていった東京の演芸場^^落語が聞きたいなとうずうずしています☆
返信する
こんばんはです。^±^ノ (てくっぺ)
2010-08-02 00:33:38
そうそう。
「掛け合い道成寺」という作品は元は歌舞伎でしょうか。
それと「四段目」は好きな演目ですが、あれも歌舞伎から来てますね。
そうでした。假名手本忠臣蔵ですね。^±^;←ど忘れしてあわてて調べたくせに
返信する
おはようござおます。コメント、ありがとうございます。 (てくっぺさま)
2010-08-02 06:19:22
「京鹿子娘道成寺」の男性版で「奴道成寺」ののようですね。これは長唄と常磐津の掛け合いが聞きところですから、落語は全く知らないのですが、この辺りから「掛け合い道成寺」が作られたのでしょうか?
 ちなみに「京鹿子娘道成寺」は見応えのある舞踊歌舞伎です。

 歌舞伎には「娘道成寺」「奴道成寺」のように裏返し(男女反対)にしたパロディ版芝居が多くあります。
 「暫」「女暫」
 「白波五人男」「女白波」
 「切られ与三郎」「切られお富」 他
など、笑ってしまいます。

 それにしても落語の「掛け合い道成寺」ってどんな話なのでしょうか。聞きたいな*^^* 落語って、奥が深いですよね。本当に ききたいなぁ!☆
返信する
またたび様 (乱鳥)
2010-09-22 00:09:59
 またたびさん はじめまして
 TB頂き、ありがとうございました。
 楽しく拝見させていただきました。
 これからも楽しませて頂きたいと思います。

 薮用でお礼が遅れました。
 ごめんなさい。

 これからもよろしくお願い致します。
返信する
乱鳥さんへ (またたび)
2010-09-24 09:44:21
トラックバック承認ありがとうございます
そして、コメントありがとうございます☆

リズム感がある文章ですね。
これからちょくちょく拝見させていただきます♪
返信する
またたび様 (乱鳥)
2010-09-24 10:51:17
 またたびさん、
 コメントを頂戴し、ありがとうございます☆
 とてもうれしいです。

 これからもよろしくおねがいいたします、ネ^^
返信する

コメントを投稿

歌舞伎」カテゴリの最新記事