大阪文楽劇場の休憩室で、西鶴の『好色一代男』(第四巻目 廿九歳)を読む。
今日は前進座の舞台で『さんしょう太夫』があったので、文楽劇場に行く。
台風を心配して早めについたので、時間がずいぶん余ってしまう。
ここは休憩室と称して、立派なレストラン跡が休憩所となっているため、自習には最適だ。
他の方は、観劇弁当屋サンドイッチを食べたり、談話を楽しまれていらっしゃる。
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ところでこの後、説経節の一つである『さんしょう太夫』を見るにもかかわらず、『好色一代男』を読んでいるとは、なんと不謹慎なことではないか!と自分を叱りつつ、ほくそ笑む。
大丈夫。
心の切り替えは、早い。
『好色一代男』の文字起こしをしていたとはいえ、だんちょうべきか(さんしょう太夫用、幕と言うべきか)を見たとたんに、『さんしょう太夫』の気持ちに切り替えることができた。
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