大阪文楽劇場の休憩室で、西鶴の『好色一代男』(第四巻目 廿九歳)を読む。
今日は前進座の舞台で『さんしょう太夫』があったので、文楽劇場に行く。
台風を心配して早めについたので、時間がずいぶん余ってしまう。
ここは休憩室と称して、立派なレストラン跡が休憩所となっているため、自習には最適だ。
他の方は、観劇弁当屋サンドイッチを食べたり、談話を楽しまれていらっしゃる。
ところでこの後、説経節の一つである『さんしょう太夫』を見るにもかかわらず、『好色一代男』を読んでいるとは、なんと不謹慎なことではないか!と自分を叱りつつ、ほくそ笑む。
大丈夫。
心の切り替えは、早い。
『好色一代男』の文字起こしをしていたとはいえ、だんちょうべきか(さんしょう太夫用、幕と言うべきか)を見たとたんに、『さんしょう太夫』の気持ちに切り替えることができた。
折口の「身毒丸」を読み返しました。
昔、昔に頭をかすめた関心でしたが、ここのところの「説経節」に触れたことで
機会をいただけました。ありがとうございます。
松岡正剛さんの千夜千冊も参考になりました。
ご紹介の前進座の演者のメッセ―、拝聴しました。
継承されることで洗練された演目、いかがでしたでしょう。
良い時間をお過ごしですね。
>前進座「さんしょう太夫」... への返信
うれしいコメントをありがとうございます
前進座「さんしょう太夫」は生ぬるい内容ではなく、説経節をさらにほり避けたものでした。
当時の様子や差別や刑のむごさや仏教、芸能民を多くの技法を駆使して表現されておられました。
私にしては大変珍しく、パンフレットを購入したのですが、そこには、生ぬるい『山椒大夫』を描くのではなく、説経節に近づけ構成し演ずるといった内容が書かれており、研究者の批判しているきれいごとの『山椒大夫』ではない『さんせい太夫』的観念から表現されていて、こういった演劇が見たかったんだと涙が溢れました。
この舞台を見るにあたって東洋文庫の『山椒太夫』を読み返してみました。
そしてこの舞台後に、もう一度読んでみようと思っています。
乾燥の返歌が楽しみです^^
折口氏の「身毒丸」、教えていただきまして、ありがとうございます。
読んでみたいと思います。
未体験の世界、ちょっぴりうらやましいです。
「差別」の一方には「人間愛」があることは、時代を超えて現代にも通じることだ
と演者がおっしゃっていましたね。
きれいごとですまない深いメッセージを込めた作品に仕上がっているのですね。
東洋文庫で読んだことがないのですが、
折口氏の「身毒丸」から説経節の「しんとく丸」に帰って一度読んでみないとならないのかな?と思うのが今回の読後感です(笑)
ただ、読めるかな?という問題が。
本当にありがとう!です、感謝です。
日差しがあって蒸し暑さも感じる一日です。
台風は無事に通過することを祈りたいですね。
>すばらしい体験ですね... への返信
うれしいコメントに感謝します。ありがとうございます。
私も前進座さんは今回初めてチラシで知って、説経節に引っ掛かって、もう一度知りたいと思ったのがきっかけです。
それまでは雑に(笑)読んでましたので。
芸能民においては柳田氏や宮田氏やほか多くの民族学者が書いておられますでしょう?
また、生半可に舞台も好きな私は、説経節なんかにも興味があって。
今回、やり直しの『説経節』の最中です。(笑)
折口氏の「身毒丸」
尊敬する折口氏なら、どのように描かれるのか、楽しみです。
比較しながら読むと楽しいかもしれませんね。
ありがとうございます^^